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ピアノの選び方とその問題点

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ピアノ選びの前に必ずお読みください!

世の中のほとんどのピアノは持てる性能の半分ほどしか出していません。

その訳はピアノが他の楽器と違い、鍵盤から複雑な構造のアクションを通してリモートコントロールで打弦する楽器ということが考慮されていないからです。

鍵盤やアクションメカニズムは、木を主体(他にフェルト類や金属)に構成されており自然素材の宿命として新品のピアノでも必ず伸縮や歪みが必ず起きますので、それらの伸縮や歪みを正し丁寧な擦り合わせ調整をしてやらないと、鍵盤からの力がハンマーまで上手く伝わりません。

自然素材が複雑にリンクした鍵盤、アクション、ダンパー(左がUP、右がGP)

これらの調整を一通りやるには新品で3日間、中古品ならその倍以上の時間(手間)がかかるので、納品前に販売店で丁寧な調整が必要ですが大幅なコスト増になるので大半のピアノが省かれています。

さらに納入調整(サービス)では部屋の音響を加味し演奏者の好みにタッチや音色に仕上げる必要があり、以降のメンテナンスも同様の調整が必要です。

ピアノの音色、タッチは調整で大きく向上し印象も随分変わります。

特にまだ指の力が弱いお子様がお弾きになるピアノは、安価、高級、メーカー選びを考える前に丁寧に調整されたピアノが絶対条件です。

お子様にはどんなピアノを選んだらよいか?

ピアノの性能は下記の"3つの要素"で決まります。

性能の良いピアノ = ピアノの基本性能 + 良い音響の部屋 + 整調・調律・整音

正しいピアノ選びは、丁寧に調整されたピアノ同士の比較試弾から。

ショールームの展示ピアノも、調律だけでなく、丁寧に整調と整音されたピアノ同士を比較試弾して初めて、個々のピアノが持つ本来の個性(音色やタッチ、響き)を体感することができます。

お気に入りの基本特性(タッチ・音色・響き)を持ったピアノを見つけたら、さらに出荷前の調整(整調・調律・整音)の段階で、自分の細かい好みを技術者に十分伝えて自分好みに仕上げてもらってから納品してもらうこと。
さらに納入後も、部屋の音響を加味しながら、より演奏者好みにタッチや音色(整調と整音)に仕上げてもらえば、ほぼ理想的なピアノになります。

調整を知らずしてピアノの性能は語れない

鍵盤調整、アクション・ダンパー調整、調律・整音

大半のピアノは調整が省かれていることが問題です。

①大半のピアノは調律しかしない。

◎以降のメンテナンス

②性能を大切に考えるなら丁寧な調整が必要不可欠です。

◎以降のメンテナンス

※一度丁寧に調整されたピアノは、適切な環境下であれば整調と整音は微調整で済みますが、快適な性能を維持するには少なくとも半日のメンテナンス時間が必要です。ちなみにコンサートホールの場合は、毎回の調律とは別に年に1度は2日間(保守点検)の時間を使い整調と整音を行なうのが常です。

出荷調整(プレップ・アップ)はなぜ省かれるのか?

同じピアノでも丁寧な調整(整調・調律・整音)で、ピアノの性能(タッチ、音色、響き、表現力)が大幅に向上します。

部品の伸縮や歪みを正し正確に効率よく作動するように販売店が納品前に行なうのが出荷調整(プレップ・アップ)ですが、これには新品で3日かかり、中古ピアノならその倍くらいの時間がかかりますので、コスト的にも販売店側の大きな負担になりますので、現実にはほとんどの販売店で行われていません

このような調整で音色や響きが魅力的なるのはもちろん、鍵盤のタッチや音色の粒も均一になり、連打やトリルなどの速く細かい動きに対応でき、繊細なピアニッシモを出すことが出来るようになります、さらにそれらの特性も納入後の納入調整で最終的に演奏者の好みに仕上げることができます。

ピアノという楽器の特性を十分に理解してからご試弾・選定下さい。

このような特性を理解してからご試弾や選定をして頂きますと、従来のようにブランドイメージと価格だけで選ぶのと違い、限られた予算?の中で選ぶにしても満足度が高いピアノを選ぶことが可能になり、生涯を共にできるピアノに巡り合えることができます。

ピアノの調律とメンテナンス当店でピアノを選ぶメリット

生産国表示も、今ではあてにならない。

業界用語で製造ラインのことをファースト・ライン、セカンド・ライン、サード・ラインと区別して呼ぶことがありますが、この意味は本国で全て製造されたものがファースト・ライン、他国(中国、インドネシア)で半分を委託生産した後、本国で最終仕上げしたものがセカンド・ライン、全て他国で委託生産されたものがサード・ラインというような意味で使われます。

本来の意味での日本製、ドイツ製はファースト・ラインですが、今ではスタインウェイやファツィオリ等の高級ブランドや一部高級品を除けば、ヤマハ、カワイをはじめヨーロッパの老舗ブランドも、その多くがセカンド・ラインで生産されていながら、生産国表示はドイツ製や日本製で販売されていますので、このあたりの生産事情は、ひと昔前とは状況が大きく変わってきています。

サード・ラインで初めて中国製やインドネシア製の表示になりますが、このような生産事情も頭に入れてピアノ選びをすれば、限られた予算内で意外と魅力的なピアノに出会える可能性が高くなります。

知っておきたい生産国表示の業界ルール

大きさの選び方、違いについて

最近は部屋のインテリアに似合う木目でコンパクトな良い音色のピアノを希望される傾向がありますが、性能のことを考えると大きいピアノほど魅力的になります。
大きさの違いとはアップライトでは背の高さ118cm~132cm、グランドは奥行き155cm~274cmのことを云いますが、横幅はいずれも88鍵なのでほぼ同じになります。

大きなピアノは大きい分だけ低音域の弦(巻線)が細く長く張れるのでその分、低音域が魅力的になること、白鍵、黒鍵の大きさは同じですが、鍵盤はシーソーのような動きをしますので、大きなピアノは鍵盤の奥行きが長くなる分、弾き易くなることです。

低音弦の巻線

大きなピアノは鍵盤の奥行きが長くなる

大きい方から云うとフルコサートピアノが奥行き274cm、セミコンサートで227cm、家庭用では210cmが大きい方になり、アップライトでは高さ132cmが一番大きいものになります。

高級なフルコンサートピアノが理想ですが、お値段も2千万円前後になります。
これを予算と性能の折り合いから考えると、比較的安価なピアノでも大きなピアノを選べばその分魅力的になりますが、難しいのは小さなピアノで弾いて気持ちが良いピアノなのですが、これは安価なピアノでは実現が難しくなります。

グランドピアノとアップライトピアノの違い

外装について

黒艶出しの他に、代表的なものではマホガニーとウォルナット(艶出しと艶消しがあり黒より高価になる)があり、いずれも艶出し(外装を堅いポリ塗料で覆っている)が一般的ですが、ピカピカして嫌という方には艶消しの選択肢もあります。

艶消しは木の自然な感じがして落ちつくのですが、表面の保護膜のポリがないぶん傷つき易く、色落ちにも敏感で、一旦傷をつけると完全に傷を補修するには、傷をつけた一面の全面修理が必要なので厄介です。

マホガニー艶出

ウォルナット艶出

ウォルナット艶消

ブランド別の音色の違い

音色の違いを言葉で表現するのは難しいのですが、一説では金属の響きを美しく鳴らす、或いは木の響きを美しく鳴らすという分け方がありますが、金属の響きを、、という代表的なピアノがスタインウェイで、現代のヤマハ、カワイもこれに準じています。
木の響きを、というのはベーゼンドルファー、ファツィオリ、ペトロフ等ですが、これは基本特性なので、丁寧に整音(ヴォイシング)をしてやると音色の印象も随分変わります。

お値段、価格の違い

現代のピアノの基本的な構造はどれもほぼ同じで、高額なピアノほど良質な材料(木材)を使うことができ、安価なピアノはそれなりの材料(木材)になるのが普通ですが、これが微妙に音色や響きに影響してきます。これにブランド料が加算されたり、絶対的な生産台数の少ないピアノは高額になります。

最近は国産ピアノの値上げが続いていますが、これは需要減で生産台数が少なくなり、たとえば月産500台の工場が月産400台になると、工場の稼働費が20%高くなるので、その分が値上げになります。

どのようなピアノであれ、前述の丁寧な整調・調律・整音を施すことで、個々のピアノの持てる性能が大きく向上するのは間違いありません。

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