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ピアノの寿命とオーバーホール費用についての解説

オーバーホールをすれば何年でも愛用が可能

ピアノはオーバーホールをすれば何年でも使えますので費用対効果で、買い替えた方が合理的か否か?という価値観と、思い出のピアノなので経済的合理性を無視してオーバーホールするか?また現在の新品価格が五百万円以上のピアノならオーバーホールも費用的にも合理性があります。

オーバーホールの時期は?

今迄の経験から言うと使用環境次第ですが、50~60年でチューニングが緩くなり調律も短時間で狂うようになりますので、この場合はそろそろチューニングピンを太めに交換する必要があります、この場合は弦も全て新しいものに交換する必要がありピアノをお預かりする必要があるので、この機会に他の消耗品も交換することが多いです。


古いピアノは新品より魅力的になる可能性も

消耗部品をすべて交換して再調整をして丁寧な擦り合わせ調整を行うと、新品時より魅力的な鳴りのピアノになる可能性があります。
1300年経過の奈良法隆寺がありますが、古い弦楽器が高く評価されるのと同じ理屈で、木は年数を経ると強くて硬くなる特性があるので楽器として魅力的になります。

フルオーバーホールの費用は?

オーバーホール費用は往復の運送費は別にして、関わる技術者の技術力や意識レベルで仕上りも差が出ますし、どこまで完璧を求めるかで100万円位から300万円と差が出ます。


古くなるとピンが緩くなり一回り太いピンに交換の必要性も出てきます


弾いているとハンマーに弦溝がついてきますが、これを削りハンマー整形を繰り返していくので次第にハンマーの肉厚が薄くなりハンマーの弾力が無くなり金属的な音色になるので、適当な時期にハンマーを新しいものに交換する必要もあります。

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その他、内部のフェルトやクロス、皮が摩耗したり過度に固くなってくると本来の性能を発揮しなくなるので張り替えが必要になります。

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鍵盤に使われているクロス



弦の張り替え時に響板の割れ目があれば埋木して補修します

なので思い出深いピアノや高額な高級ブランド品、ヨーロッパ製の輸入ピアノなどは、少々お金をかけてもリニュアルしますが、本格的なオーバーホールをすると前述のように新品より性能的にはむしろ魅力的になります。

 オーバーホールもどこまでやるかで費用が異なります

一言にオーバーホールと云っても予算の関係で、どこまでやるかというレベルがありますが、一応、消品を一通り替えるのが本格的なオーバーホールという概念ですが、同時に外装の修理や再塗装もあり究極は、響板やアクションも新品にそっくり交換するやり方もあります。


弊社で外装を含めオーバーホールしたヤマハu1 1969年製
黒をウォルナット艶消しに仕上げ、足もチッペンデール仕様に


弊社で外装を含めオーバーホールしたヤマハG2B チッペンデール
象牙鍵盤仕様


弊社でリニューアルした1965年製スタインウェイ C-227
(セミコンサートモデル)お客様宅にて
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詳しくは弊社HP、ピアノの寿命をご覧ください。
ピアノの寿命

ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノを選ぶ前にぜひ参考にして下さい。

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ネット上では公開できない業界の矛盾点や裏話を満載、全44ページのピアノ選びの新しいバイブルです

間違いだらけのピアノ選び  ~ 目 次 ~

【第一章】大半のピアノが本来の性能を発揮していない

◎ピアノは8千個の部品◎ピアノはリモートコントロールで打弦する楽器

◎仕上げが整音

◎試弾は調整されたピアノでないと意味がない

◎ピアノはセミオーダーの楽器です


【第二章】調整によるエピソードのお話

◎中古ピアノが高い勉強代に

◎安価でも高級ピアノより魅力的

◎ブランドを信じて購入したが失敗

◎調整が自慢のシゲル・カワイでも不満

◎値段ほど差がない高級ピアノ

◎好みのスタインウェイがなかった

◎丁寧な調整でヤマハでも満足

◎好みのスタインウェイを求めて

◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?

◎ヤマハは温泉に浸かったような音?

◎ピアニストと専属調律師のお話

◎腱鞘炎になって困っている


【第三章】中古ピアノの問題点

◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い

◎さらなる中古ピアノの問題点

◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?


【第四章】調整シーンを写真でご案内

◎グランドピアノの調整作業

◎アップライトの出荷調整作業


【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ

◎最近のピアノの生産事情

◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語

◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ

【第六章】日本のピアノ事情

◎毎年減少する日本のピアノ市場

◎余談ですがスタインウェイについて


【第七章】筆者のブランド選びの見解

◎コストパフォーマンスが高いか否か

◎ピアノは素材という考え方

◎メンテナンスについて

グランドピアノの3日間の出荷調整作業を動画でお見せしていますが、丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能(タッチ、表現力)が大幅に向上することがご理解頂けます。
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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