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四国2日目のチンチラリン

四国2日目、午前中は香川県多度津町M様宅へおじゃましました。




ピアノはボストンGP178、ピアノ好きな奥様が趣味で弾かれています。







まずは掃除をして鍵盤調整です。







こちらはアクションメカニックのジャックという部品の高さを指でなぞってチェックしています。この部品が適正な位置より高いと、連打がでにくくなるのでよ~チェックです。







こちらは弦を叩くハンマーが、3本の弦に同時に当たっているかをチェックする弦当たり調整(3弦合わせ調整)です。早く当たっているところはヤスリでハンマーを削ります。

これは例えていうと、3人のヴォーカルが、せ~ので歌い始めた時に、出だしの音が誰もフライングせずにピタッと合ったようなそんな感じでしょうか。ピアノも3本の弦に同時に当たると、とても綺麗な音が出ますし、この調整をしないと音色は揃わないというわけです。









作業途中の休憩でM様との雑談中にふと横を見ると・・・












ミロンちゃん(チンチラ11歳です)


私といえば猫好きとして巷・・・いや身内では有名ですが、やはり猫にもそれが分かるようです。猫嫌いな人には威嚇をするそうですが、私には気持ちよさそうな表情でどこでも触らせてくます。




そんなお利口なミロンちゃんには、このブログの最後を華やかに締めてもらいましょう。















午後からは丸亀市のM様宅へおじゃましました。




ピアノはヤマハNo.U1で、奥様が弾かれます。
M様宅へは今年で3度目の訪問です。ピアノの調整の重要性をご理解いただき、全行程(整調・調律・整音)を実施するために私の四国の便に便乗していただき、本日3回目の最終調整というわけです。


前回はハンマーの整形や位置決め、弦との噛み合わせ調整(弦当たり調整)を行ったので、今日は鍵盤高さや深さの調整、残りのアクション調整を行いました。




鍵盤高さのBefore&Afterです。












そして鍵盤深さの調整です。



ところで、「ピアノって調律だけすればいいのだと思ってた」という声をよく耳にします。




実はそれだけでは不十分なんです。
そもそもピアノという楽器は、弦楽器でもあり打楽器でもあります。弦楽器の場合はチューニング(調律)だけでいいかもしれませんが、ピアノは打楽器のアクションメカニックの調整でピアノの性能が決まるといっても過言ではありません。

例えば、コンサートホールのピアノは毎年年に一度丸2日間(16時間)かけてピアノを正常な状態に戻しています(保守点検といいます)。
約1時間は調律を行い、残りの15時間はアクションメカニックの調整やダンパー調整、整音を行います。
ピアノの調整はたくさんの作業がありまして、その作業は単独で成り立っているわけではなく、それぞれの調整と関連していますので、その全ての作業が最適な状態になった時に初めてピアノが持っている性能が最大限に発揮されるというわけなんです。

ピアノはとても厄介な楽器ですが、性能を重視される方(タッチや音を大切にお考えの方)はぜひ整調(鍵盤・アクションメカニック・ダンパーの調整)や整音(ハンマーの弾力調整)をおすすめします。



本日のお客様、多度津町のM様、丸亀市のM様、お世話になりありがとうございました。



ではでは、最後にミロンちゃんに締めてもらいましょう。





Before






     ↓ ↓ ↓
















After



1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


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