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ピアノは価格差ほど性能に差はない、価格より大切なことは?

有名高級ブランドのピアノは性能が良いとお考えの方は多いと思いますが、必ずしもそうでないのがピアノという楽器の難しいところです。

たとえば同クラスの一千万のグランドピアノと200万円のグランドピアノを比較すると、何もしなければ一千万円の方が性能が良いのですが、それでも過去の経験からすると価格ほどの性能差はありません。

例を挙げると10年落ちのヤマハC3をお使いの方で、メーカー所属の調律師に何度来てもらって不満が解消されず、やはりスタインウェイでないとダメなのかと相談に来店されたので、たまたまご近所だったので弊社が2日かけて丁寧に調整をしたところ快適なピアノになりました。



しかし、こんど仕事で東京に行くのでスタインウェイとファツィオリを試弾して感動したら購入しますと買う気満々で試弾に行かれ、弊社としては大いに期待したのですが、帰京後に報告に来店され感動するほどではなかったので今のヤマハを使いますというご報告でした。これは一例ですが他にも似たような話がたくさんあります。

高級ブランドでなく平凡なピアノでも快適なピアノになる

これは別に最高級のピアノでなくても丁寧に調整(調整・調律・整音)をしてやると、並みのピアノであっても期待以上に満足度の高いピアノになるというお話です。





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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


代表的な消耗部品、ハンマーの交換

消耗部品の代表的なものがハンマーです、車でいえばタイヤ交換に似ていますが、全ての作業を人の手でやるので大変です。

これは新しく交換したハンマーの腹に針を刺して柔らかくしているところですが、針刺しの多いハンマーでは片側だけで100回ほど(両サイドで200回)の針刺しが必要になります(第一次整音)。

ちなみにスタインウェイのハンマー(部品代)のお値段は?

スタインウェイのハンマーヘッド、シャンクフレンジ付 第一整音済のお値段は、卸価格で111万円でこれに別に工賃が加わります。


針刺しをしますと刺した箇所が膨らんできますので、今度はこれを削って形を整えているところです。


これは走りといってハンマーが同じ動きをするか動かしてチェックしているところです。


ハンマーが同じ動きをするかチェックをして、このようなのり紙を貼ってバランスを取ります。


ハンマーを交換するとタッチに重い軽いのバラツキが出るので、鍵盤の鉛調整(鍵盤の重さ、何グラムで鍵盤が下がるか?何グラムで鍵盤が上がるか?を統一する作業)も必要になりますが、その鉛調整の前に、先ずはピアノ全体の調整が必要になります。

鍵盤の鉛調整とは?

車のタイヤ交換ならば、ちょっとお茶を飲んでいる間に4本のタイヤを交換して、機械でホイルバランスまできちんと取ってくれますが、このホイルバランスにあたる作業をピアノの場合は、88鍵分、手作業で整えていかなければならないので、調律師の作業も大変な手間がかかります。

今回ハンマー交換をした1988年製ヤマハG2Aですが、使用頻度の高いピアノは新しくても早めの交換が必要になります。


ピアノの調律とメンテナンス



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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


評価が難しい中古ピアノ

中古ピアノは古いからダメなのではなく、寿命が来た古い消耗部品を新品に交換して丁寧に調整してやれば、大概は今の新品以上に魅力的に仕上がりますが、余分なコストがかかりますので、中古ピアノの価格も新品の価格に近くなります。

中古ピアノは外装をバフ掛けして磨くので綺麗なピアノが多いですが、一番の問題点はコスト削減でメカニズムの調整が省かれて調律だけで再販されているために値段は安くても、タッチが重くて弾き難く表現力も音色も劣るピアノが大半なので、特に筋肉が未熟な幼いお子様には不適切と云えます。

表現力豊かなピアノで練習するとピアノが上手くなる!

中古ピアノをメーカー・年式・価格・外装で選ぶかと思いますが、肝心な性能(タッチ・音色、表現力)は静かな環境で時間をかけて試弾をしてみないと良し悪しはわかりません。


たとえば中古グランドを購入された方からのご相談例

お子様にはどんなピアノを選んだら良いか?


 さらに消耗部品の交換が必要なピアノも多くなっています

代表的な消耗品のハンマーの新旧の写真ですが、先が平らなのはそろそろ交換の必要があります。

  

代表的な消耗部品、ハンマーの交換

ハンマー交換の際には、同時に鍵盤の鉛調整が必要です!

弦も消耗品なので古くなると交換の必要がありますが、同時にピンの穴も徐々に緩くなり調律が狂い易くなってくるので、その場合は弦とピンを一式交換する必要があります。

低音域の巻き線も古くなるとジン線やボン線と呼ばれる異音が出る傾向がありますので、せっかくなので大概は、高級な手巻きの巻き線に張り替えます。

ピアノ内部にはたくさんのフェルトが使われていますが、これらの経年劣化があるので、フェルト類の貼り換えと再調整の必要があります。

弊社で上記の内容でオーバーホールした1965年製のスタインウェイのセミコンサートピアノ。



中古ピアノは上記のような目には見えない問題がたくさんありますので、新品以上に時間をかけて静かな場所で落ちついて試弾しないと評価が難しいと思います。

新品の場合は大きさや好みの木目やデザインを自由に選べるメリットがあり、何よりも消耗部品が新しいので安心で、最初から個々のピアノが持つ本来の音色や鳴りを楽しめるのも魅力です。

<中古ピアノのメリットとデメリット



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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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