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ピアノは調整の有無で表現力や音色に大きな差が出ます

ピアノは値段ほどの性能差はないと以前の日誌で書いたら反論もいただきました。

あるピアニストさんからの反論内容は、たとえばベーゼンドルファーは音色の引き出しが50くらいで、一般的なヤマハは5くらいの音色の引き出ししかないので性能差は歴然としているとのことでした。これはいろいろなホールでピアノを弾く機会のあるピアニストさんからの率直な感想だろうと思います。

私の感想

スタインウェイやベーゼンドルファーなどの輸入高級ピアノは高額故に、ホール側も予算をつけて日頃からきっちり調整や整音がされていることが多いのですが、一般的なヤマハやカワイの場合はホールにあるピアノでも調整する習慣がなくメンテナンスは調律だけで済まされているので、弾き比べると酷い状態で表現力が劣るピアノが大半ではないかと思います。

ホールのヤマハは調律だけで済まされる

例えば私の地元の文化センタにはヤマハのフルコンサートピアノが入っており発表会の折に調律を依頼されることがありますが、その調律も朝の1時間内での完了が求められます、ピアノの状態があまりに酷いので調整費用の予算をつけて貰うべく市役所に陳情に上がったところ全く予算はつかず(調律は使う人がやってください)との回答でした。恐らく納入時からこんな調子なのでピアノは最悪の状態です。

一昔前までは、多くのホールのスタインウェイは松尾楽器さんが毎年、2日かけた調整を行うように制度化しましたし、ベーゼンドルファーも今はなき日本ベーゼンさんが丁寧なメンテナンスを習慣づけていましたが、ヤマハ、カワイは短時間の調律だけで済まされているので性能差が歴然とつくのではと思います。


ピアノは自然素材を使った複雑なメカニズムを持ち、そのメカニズムを通じてリモートコントロールで打弦する楽器なので内部の丁寧な調整が不可欠ですが、国産ピアノメーカー自身が調整の重要性を理解しておらず、それ故にグランドピアノの調整ができる調律師も少なく、また日頃から調整する習慣もないのでピアニストの評価が低いものになっているように思います。

ホールのスタインウエイのメンテナンス風景




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資料をご覧になった方の感想


浜松ピアノ店代表 植田信五 筆者プロフィール


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノのオーバーホールには松竹梅とあります

ピアノの買い替えをお考えの方も多いのですが、最近は実家の思い出のある古いピアノをリニューアルしてご自身のお子さんに使わせるという方も増えてきました。

しかし一言にリニューアル(オーバーホール)と云っても、どこまでやるかで予算も大きく変わってきますが本格的なリニューアル(外装の再塗装を含めて全ての消耗部品を新品に交換)をしてから丁寧に調整を施すと、古いピアノは味わい深く新品以上に魅力的な響きや音色になります。

一般的に古いピアノは新品に比べて性能が劣るというイメージがありますが、古い弦楽器が高く評価されているのと同様にピアノも同じことが言えます。

その理由は、木は年数を経過すると強固になるので楽器としては優れたものになるという理由ですが、ピアノが構造が簡単な弦楽器と違うのは内部に複雑なメカニズムを持ち消耗部品が多いというところです。

また修復には全て手作業になるので作業時間が多くかかり、部品代も含めると新品のピアノに近い費用になりますが、愛着のある思い出のピアノや元々高額なヨーロッパ製の輸入ピアノは本格的なオーバーホールもお薦めです。


オーバーホールの落とし穴とは?

問題点は外装を綺麗にして消耗部品を交換すればOKという訳にはいかないところです。最近は研修目的(労賃が安い)で若い経験不足の若い調律師を使うため、部品の組み立て精度が悪く仕上げの調整もされていないピアノが多く、あまりにも弾き辛いので後から弊社に本格的な調整を依頼されることが多くなっています。

たとえばヤマハの場合は高額になりますが、製造番号と型番をメーカーに伝えればメーカー純正のオリジナルのハンマー一式を送ってくれます、この場合は鍵盤の鉛調整は不要ですし、簡単な整音をすればOKになります。オリジナルのハンマーを使わない場合は、ハンマーの質料(重さ)が異なり仕上げの整音も手間がかかるし、最終的に鍵盤の鉛調整も必要になりますが、これらが省かれたピアノは、せっかくオーバーホールをしても弾き難いになってしまいます。


オーバーホールの落とし穴

 

弊社でリニューアルした1965年製スタインウェイCモデル(セミコンサート)

内容は響板の埋め木修理から始まりフレーム塗装、弦の総張り替え、アクション部品の交換(ハンマー・サポートアッセンブリー)ダンパーフェルト、バックチェックスキン交換、象牙漂白・研磨等です。






中古ピアノのメリット・デメリット

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浜松ピアノ店代表 植田信五 筆者プロフィール


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


中古ピアノの魅力と落とし穴

中古ピアノの最大の魅力は安いことですが、楽器としての基本性能は新品より古いピアノの方が優れているということはあまり知られていません。


古い弦楽器が高く評価されている理由は、木は年数が経過すると固く強固になるという特性で鳴りが良くなるので高評価なのですが、これは古いピアノにも当てはまります。

神社仏閣も一時期、コストの安い鉄筋コンクリートに建て替えらましたが、最近は初期コストが高くても木造建築になってるようですが、鉄筋コンクリートの寿命が80年位と云われるのに比べ、本格的な木造建築の寿命は300年、さらに修理すればさらに300年の寿命のようですし、木造建築の奈良の法隆寺は1300年と云われています。

しかし実際には中古ピアノの性能が劣るピアノが大半ですが、その理由は構造がシンプルな弦楽器と違い、ピアノの場合は内部のメカニズムが複雑でそれらの消耗部品の劣化や不具合があり、それらの修正や交換にかなりの手間(コスト)がかかるので、大半の中古ピアノは販売価格を抑えるために消耗部品まで手が回っていないからです。

但し、せっかくオーバーホールしても調整不足のピアノが多いのが残念

古いピアノも手間(コスト)をかければ新品より魅力的(高性能)なピアノになる可能性がありますが、せっかく安価にオーバーしてもそれらは新品以上に丁寧な調整が必要なのですが多くは調整が圧倒的に欠けています。いくら車のタイヤを新品に履き替えても、肝心のホイルバランスを取らないと走行不良になりますが、それと同じで、安価なのは良いですが圧倒的に調整不足のピアノが増えていて、たまらず弊社に後から本格的な調整を依頼される方が増えていますので注意が必要です。


弦とピンを新品に交換中のグランドピアノ

ピンも手磨きになります

鍵盤の重さも調整します

外装も含めて再生した1960年代のヤマハアップライトピアノ


弊社がオーバーホールした1960年代のスタインウェイC-227






ピアノの調律とメンテナンス

 

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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