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ピアノ椅子のそれぞれの特徴について解説

ピアノ椅子の好みは人それぞれ

初めて中村紘子さんにお会いしたのは随分昔ですが、ホールにスタインウェイのフルコンサートピアノを納入させて頂きこけら落としに中村紘子さんをお呼びした時です。

スタインウェイのフルコンサートピアノの椅子は、定番のアメリカのジャンセン社製の当時20万円以上の高級椅子をつけてついているので椅子については問題ないものと思っていました。

ところが本番当日になってその椅子ではだめで、中古品でも良いから本番までにトムソン椅子を持ってきて欲しいと云われ、急遽、コンサート会場にトムソン椅子をお持ちした記憶があります。

ヨーロッパ製の25万円以上のコンサート用椅子、弊社3Fホール
頑丈で重く演奏者の体重で椅子の高さを設定できます


中村紘子さんがコンサート本番で使われる通称、トムソン椅子(価格は4万円前後)
弊社ホールでも高級椅子よりこちらの椅子の方が良く使われます

トムソン椅子の特徴

トムソン椅子は背もたれがついているのが特徴で、発表会等で座位が異なる不特定多数の人が演奏する時に、ワンタッチで椅子の座位を変えることができるので重宝されていますが、構造上、細かい座位の設定ができないのが不便です。

そのような理由から演奏者が一人の場合は、一度座位を設定すると途中で変える必要がないので、細かい座位の設定ができないトムソン椅子は不利です。

椅子にはそのような特徴があるのですが、中村紘子さんのような一流ピアニストでもコンサートでは緊張する?ので、ピアノ椅子は日頃ご自身が使い慣れた椅子の方が一番落ち着くのかも知れません。

ピアノ椅子に必要な基本性能

ピアノ椅子に必要な性能としては、体重移動してもギシギシという音がしない丈夫な椅子であること、ある程度の重量があり滑り易い板間(舞台等)で使っても椅子が簡単に動かないこと、座面の座り心地が良く長時間の連続演奏でもお尻や太腿の負担が少ないことですが、後は見栄えも良くピアノ本体にデザイン的にも似合っていることのようです。

下の写真の椅子はファツィオリピアノが採用している高級椅子ですが、デザインがシンプルで演奏者の体重を利用してワンタッチで任意の座位を確定できます、但し大人の西洋人の体重が基本ですので体重の軽いお子様や小柄な日本女性の場合は座面が下りてこないこともあります。

お洒落なイタリアのディスカチャーチ社製
実際に部屋に置いた時に、お洒落な椅子だと部屋の雰囲気も変わります



ちなみにヨーロッパのピアノメーカーは、ピアノ椅子は自社で作らず、ヨーロッパには椅子の有名専門メーカーが存在し椅子はお金を出して購入するという感覚なので高品質の高級品が多いのですが、日本のヤマハ、カワイの場合はピアノの附属品としてサービス品になるので手抜きになって最近は中国製の安価な椅子も多くなっています。

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浜松ピアノ店代表 植田信五 筆者プロフィール


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◎好みのスタインウェイを求めて

◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?

◎ヤマハは温泉に浸かったような音?

◎ピアニストと専属調律師のお話

◎腱鞘炎になって困っている

【第三章】中古ピアノの問題点

◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い

◎さらなる中古ピアノの問題点

◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?

【第四章】調整シーンを写真でご案内

◎グランドピアノの調整作業

◎アップライトの出荷調整作業

【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ

◎最近のピアノの生産事情

◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語

◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ

【第六章】日本のピアノ事情

◎毎年減少する日本のピアノ市場

◎余談ですがスタインウェイについて

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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