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ピアノ日誌 / 植田 信五

コストの高いヨーロッパでのピアノ作りはもう困難

今ヨーロッパではラーメンが3千円位だそうですが、同様に純ヨーロッパ製ピアノも高額になり、特にグランドに比べ単価の安いアップライトピアノはもうヨーロッパでの職人に頼ったピアノ作りはコスト的に無理なように思います。

スタインウェイのアップライトに例を取れば、昔は木目を含め多種類がありましたが、今やK-132黒の一機種になり価格も1094万円と1千万円を超えています。

アップライトでもそれなりに製造コストかかるので一千万円越えになったと思いますが、これはスタインウェイなら売れるかも知れませんが、他のブランドではもう無理だと思います。

木目のピアノは製造が困難な時代に


しかしヨーロッパも景気が悪いようで、ピアノ業界では最大市場の中国で全然ピアノが売れてないので、あまり景気の良い話は聞こえてきません、日本も国民所得が上がり為替レートも1ユーロが130円位になって、日本がもっと豊かになると話が違ってくると思いますので、ここは高市さんに期待するしかないですね。

これからは為替レートが極端に安い中国で委託生産

そのような背景から、今はヤマハ、カワイを含めヨーロッパの老舗ブランドも中国で委託生産されています、それは中国の通貨、元の為替レートが極端に安いので中国製が超お買い得になっています。現在中国の1元が22円ですが、為替レートの理論数値は1元が100円位だそうなので、この為替レートだと中国製が安い訳です。

今は多くのピアノが中国で委託生産されています


極上のペトロフの中古アップライトが入荷しました


職人による手づくりの純ヨーロッパ製ピアノ(ペトロフピアノの工場にて)




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浜松ピアノ店代表 植田 信五  筆者プロフィール                                    


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シゲルカワイの納入後の問題点

納入調整の手抜き

これはヤマハも同じですが、特にシゲルカワイはカワイの調律師でも上級技術を持つMPSの調律師がメンテナンスを担当するのが一つの売りになっています。しかし納入後、お客様が実際に弾いてみてからいろいろな不満や要望を出しても次の予定が入っているということで、2時間ほどで帰るそうです。



お客様のご不満

先日も関東地区にお住いのシゲルカワイの購入者からお悩みの電話相談を受けお話をお聞きすると、ご不満はタッチが重く弾き難いとのことで、それを納入調整に来られたMPSの方に伝えるもMPSの調律師さんは2時間ほどで帰られ、どうにも我慢できず、ネットで調律師を探してお願いしたところ、その調律師さんはお客様の話を聞くなり新品の全てのハンマーを削られたそうで音色までおかしくなった、どうしたものかという深刻なご相談の電話をいただき、弊社から調律師を派遣することになりました。

MPSの調律師には毎月の台数ノルマがある

勤め人である以上会社のノルマは絶対優先事項なので、台数ノルマを考えると滞在時間2時間で帰らざるを得ないようで、これはMPSの調律師が悪い訳ではなく、会社の方針が悪いということでなります。せめてプレミアムシリーズのシゲルカワイであるならば時間無制限とはいかなくても、1日かけてもお客様が納得するまで丁寧な調整をすべきだと思いますが、現状のままだとせっかくのシゲルカワイのイメージもそのうちダメになるように思います。

シゲルカワイのメンテナンスの実態


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ピアノと最新の半導体は両極

日本が半導体の核心部材の輸出を停止すると世界の半導体工場が止まる等の報道があり、最先端の半導体の製造には日本の技術が不可欠なようですが、アコスティックピアノには、特別な特許や技術はなく、情熱を持って良い材料を使い丁寧にピアノを作ればどこの国でも良いピアノは作れるという違いがある、そんなことを考えていました。

例えば最高級ピアノのイタリアのファツィオリは歴史は浅いですが、生産者の情熱さえあれば技術的な障害はなく、スタインウェイのようなブランド力の育成には少し時間が必要ですが、情熱さあえあれば最高のピアノの製造も可能ということがわかりました。








チェコのプラハにあるペトロフとヤマハのショールームの違い

ペトロフのショールームにはアコスティックピアノの展示しかないのですが、ヤマハはアコスティックピアノの展示はなく全て電子ピアノでした。
こんな時代になったんですね



真似しても作れない伝統と文化の味

理屈はわかっても作れないのが伝統と文化の味ではないでしょうか、たとえばこのマホガニーのチッペンデールのペトロフピアノ、椅子はイタリアのディスカチャーチ社製の椅子、このようなヨーロッパ伝統の味は日本人では作れないように思います。

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