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ピアノ日誌 / 植田 信五

ピアノはなぜ丁寧な調整が必要なのか?

ピアノは木とフェルトを使った複雑なメカニズムを持つ特殊な楽器

アップライトのメカニズム 写真はスタインウェイ


グランドピアノの鍵盤、アクション、ハンマー 写真はスタインウェイ




ピアノはなぜ精密調整が必要なのか

木とフェルトで構成された複雑で精工なメカニズムを持つピアノという楽器は、天然素材故に必ず素材の収縮や歪みが出るので、それらを調律師の手で修正と擦り合わせの調整が必要です。

これはいかに高級ピアノでも、本来の性能を求めるなら、それらの丁寧な擦り合わせ調整が新品時はもちろん、日頃のメンテナンスでも必要です。

歯の矯正と噛み合わせ調整と同じ

一般的にピアノは音程を合わせる調律の必要性は理解されても、手間がかかるメカニズムの調整(新品で一通りのやる出荷調整で3日間、中古品なら倍以上の作業時間)の必要性を理解されていないので、大概のピアノは新品時から手間(コスト)がかかる調整が省かれています。

これは人間の歯に例えると、先ず歯の矯正をしてから嚙み合わせ調整をすると物が良く噛めるのと似ています。


丁寧な調整で初めて本来の性能を発揮します

ピアノは鍵盤からの力をメカニズムを通じて打弦する特殊な楽器なので、演奏者が望むように(唄うように)音を出すには、鍵盤を叩く力が適切にハンマーに届き、ハンマーが弦のスイートスポットを正確に叩く必要があります。そのためにはパワーロスがなく、メカニズムが演奏者の意図したように正確に動く必要がありますが、それがピアノの整調の必要性です。

ピアノは丁寧な調整をしない限り、いかなる高級ピアノでも不完全ですし、逆に安価なピアノであっても性能的に魅力的なピアノになります。

ただ調整に対する絶対的な理解不足と余分なコストがかかるので、現実には高級ピアノを含め大概のピアノは圧倒的な調整不足で本来の性能を発揮していません。

ホールのスタインウェイの定期メンテナンス風景

保守点検 年1回、メカ二ズムを初期化して正常な状態に戻す作業(2日間)


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資料をご覧になった方の感想

弦楽器や他の楽器と違うピアノならではの特殊性をご理解頂くためのもので、一旦ピアノの特殊性をご理解頂くとピアノという楽器に対する概念や対処も大きく変わり、これまで以上にピアノと良い関係が築けます。

浜松ピアノ店代表 植田信五 筆者プロフィール


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


工場を持たないピアノメーカーが増えています

かつては生産工場を持つのがメーカーという概念がありましたが、最近ではメーカーは設計だけを行い、実際の生産は生産設備のある企業に委託生産するメーカーが増えているそうで、代表的なものはアップルやユニクロがあります。

特にピアノは中国での委託生産が増えています

特にハイテク技術が必要ないピアノはそうで、自社工場を持っていても多くの部分の生産を中国(工場)に委託したり、あるいは全面的に委託生産しているピアノメーカーがヤマハ、カワイを含め大多数になっています。

ファーストライン(全て自国の自社工場で生産)は、スタインウェイやファツィオリのような極限られた高級ピアノに限られ、多くはセカンドライン(自国の自社工場と委託生産の組みわせ)ではドイツ製、日本製と表記が可能、サードライン(全面的に委託生産)中国製と表記、このように業界内では区別されています。

中国でピアノを作るのは極端な元安(為替)の影響が大きい

ほとんどのピアノが中国で作られるのは極端な元安だから



中国には現在大小15社位のピアノメーカーがあるそうですが、高品質なのは上位メーカーだけの話かもしれません、ちなみに№1はパールリバー(国策会社)№2が杭州ヤマハ(民営)№3がハイルーン(民営)、この№3のハールーンでヨーロッパメーカーが委託生産しています。

ハイルーンのピアノ工場を視察をする習近平さん

お奨めブランド フォイリッヒ


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資料をご覧になった方の感想

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植田 信五


今は多くのピアノが中国で委託生産されています

理由は為替の問題

ヨーロッパは日本からみると円安の影響もあり人件費も物価も高騰しているので純ヨーロッパ製ピアノのスタインウェイ、ファツィオリ、ベーゼンドルファー、ペトロフ等は日本では相当高額になっています、そこで今は日本やヨーロッパのピアノメーカーは為替レートが極端に安い中国での生産(又は委託生産)になっています。

中国でピアノを作るのは極端な元安だから

最大の原因は中国の極端な元安にあります、経済学者の解析によると円ドルの為替レートの理論数値は1ドル120円前後(円安)のようですが、同じく中国の元の為替レートの理論数値は1元が100円位なので、現在の1元が22円は極端な元安で、この為替レートだと円安の日本でも中国製品が安いはずです、この為替レートだと例えば中国で1000万円のピアノが円安の日本でも200万円で購入できることになります、これで百均の100円の物でも予想外に高品質なものが多いわけです。

老舗のヨーロッパブランドが円安の日本でも格安で購入できます

今は高価になったグランドピアノですが、中国の格安の為替レートを上手く使えば200万円前後のご予算で、ヨーロッパの老舗ブランドのピアノが円安の日本でも安価に購入できるのが大きな魅力です

今のドイツ製ピアノは勿論、国産ピアノのヤマハ、カワイも、実質、中国で委託生産されており、部材として本国に輸入して最終仕上げをドイツや日本で行うので、辛うじてドイツ製、日本製の表記になっています。

ファーストライン、セカンドライン、サードラインとは

ファーストラインは全て本国生産されているピアノ、具体的にはスタインウェイ、ファツィオリですが、セカンドラインは本国と中国の云わばハーフ、ここまではドイツ製、日本製の表示が許されます、サードラインは全て中国で生産されて中国製の表示になります。詳しくは下記のリンク先をご覧ください。


知っておきたいピアノの生産国表示の業界ルール


ところでサードラインの中国で委託生産された老舗のヨーロッパ・ブランドは格安ですが、本来のヨーロッパのデザインや音色、響きを持ち、小型でも箱全体で鳴る豊かな響きが味わえますし、老舗ブランドならではのブランド価値もありお買い得です。

中国の生産設備も最新です

斜陽産業で長く設備投資がされていない日本やヨーロッパの古いピアノ工場にで比べ、中国のピアノ工場は生産設備も最新なので、今ではかつての日本製以上の品質を持ったピアノに仕上がっているピアノもあります。

但し、中国には現在大小15社位のピアノメーカーがあり、一流から5流くらいあるそうなので、高品質なのは上位メーカーだけの話かもしれません、ちなみに№1はパールリバー(国策会社)№2が杭州ヤマハ(民営)№3がハイルーン(民営)、この№3のハールーンでヨーロッパメーカーが委託生産しています。

ただ中国ではまだまだ優秀な技術者が不足しているようですが、日本に輸入してから日本人技術者の手で丁寧に整調・整音するという条件を満たせば、価格以上の性能と魅力を持つピアノになります。

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資料をご覧になった方の感想

ピアノ愛が深まります

弦楽器や他の楽器と違うピアノならではの特殊性をご理解頂くためのもので、一旦ピアノの特殊性をご理解頂くとピアノという楽器に対する概念や対処も大きく変わり、これまで以上にピアノと良い関係が築けます。

浜松ピアノ店代表 植田信五 筆者プロフィール


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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