高級ピアノの代名詞であるスタインウェイやベーゼンドルファー並のご予算でピアノ購入をお考えの方、“最高のグランドピアノを”とお考えの方は、最近ピアノ愛好家から高い評価を得ているイタリアの高級機、ファツィオリピアノも候補に挙げられたらいかがでしょうか。
ファツィオリピアノは1979年の創業でピアノメーカーとしては新しく、創業者のパオロ・ファツィオリさんは大学の工学科卒の技術者であり、音楽院のピアノ科を卒業したピアニストですが、スタインウェイより良いピアノを作るという夢、それはピアニストがピアノと格闘するのではなく、演奏者がピアノと一体化できるピアノを作るという情熱を持って立ち上げたイタリアの高級ピアノです。
当初は周囲の強い反対があり、ドンキホーテとも云われたようですが、それらの反対を熱い情熱で押し切り創業したと聞いており、今の時代では珍しい創業者オーナーが現役のピアノメーカーです。
今ではビジネス化されてスタインウェイが毎年数千台生産されるなかで、ファツィオリの生産台数は年間130台ほどと極少量生産です、さらに出荷のピアノは全てファツィオリさんが自ら弾いて承認したピアノのみを出荷しているそうです。
そのような創業者哲学もあり、国際ピアノコンクールの公式ピアノとして認定され、今ではスタインウェイの最大のライバルになっています。
価格もスタインウェイ並みで高価ですが、透明感のある暖かい音色や響きが特徴で、最高級のイタリア職人の技能によるピアノ作りと相まって、最近は日本でもピアノ愛好家の方から非常に高く評価されています。
ファツィオリジャパンのご案内
さらにファツィオリの日本の輸入元になったファツィオリジャパンのアレック・ワイル氏もピアノ愛好家であり、元々スタインウェイ社の極東支配人でしたが、スタインウェイ社の技術社員2名とスタインウェイ社を退職し、ファツィオリピアノの日本の輸入元として独立しました。
このアレック・ワイル氏たちとは長年の友人ということもあり、改めて彼らが、なぜ今スタインウェイではなくファツィオリなのか興味が沸き研究しました。その結果、ファツィオリピアノに関わっている人達のみんながピアノを愛していて(単なるビジネスの商品として考えていない)仕上げも極上で魅力的なピアノという認識にいたりました。
今では世界の国際ピアノコンクールで活躍するファツィオリピアノですが、直近では2014年イスラエルのテル・アビブで開催された第14回ルービンシュタイン国際ピアノコンクールで、ファイナリスト6名中5名がファツィオリを使用し、スタインウェイを選ばないというコンクール前代未聞の事態が起き、音楽関係者や聴衆を驚かせたようです。
「あまり弾きなれたピアノでないので若干不安はあったが、実際弾いてみると、とても弾きやすく気に入った」と2位を獲得したスティーブン・リン氏は述べています。
この逆転劇を巻き起こしたファツィオリジャパンの調律師 越智晃氏(写真左)に「全てのリクエストを満たしてもらった」とファツィオリを弾いたピアニストから賞賛を受けているそうです。
ちなみに日本人の調律師が国際コンクールで外国製のピアノの調整をまかされるのも、この越智君が初めてのことです。
日本で演奏活動をするスタニスラフ・ブーニンさんも、いたくこのファツィオリピアノがお気に召したようで、わざわざ自宅のピアノをスタインウェイからファツィオリに買い替え、コンサートもファツィオリピアノを使った全国ツアーも行われました。
そのような経緯もあり、今、日本のピアノ業界、特にピアノ愛好家の間ではこのイタリアの高級ピアノであるファツィオリピアノが大変注目されています。
FAZIOLI F212の演奏
先日ファツィオリジャパンへ見学と試弾に行かれたマッチョなピアニストYouTuberフォルテ君が、ファツィオリの魅力も含めレポートを書かれていましたのでご紹介します。
改めてこのファツィオリピアノを見てみますと、今までの老舗の高級ブランドにはない幾つかの特徴があります。
①ピアノ国際コンクールでは目覚ましい活躍
歴史的に新しいですが、早々と国際ピアノコンクールの正式ピアノとして認定され、最近のピアノ国際コンクールでは目覚ましい活躍をするようになりました。
②創業者の熱い情熱やピアノに対する深い愛情
創業者のパオロ・ファツィオリさんが現役で、現場で自ら陣頭指揮を取っているということ、良い物作りは何でもそうだと思いますが、ピアノ作りもこの創業者の熱い情熱やピアノに対する深い愛情がとても大切なことです。
③手作りで少量生産の最高のピアノ
このピアノが売れない時代に、新たに手作りで少量生産の最高のピアノを作ろうと考えること自体、ソロバン勘定だけではできないことで、創業者のファツィオリさんのピアノ作りにかける熱い情熱を感じさせます。
そのことは年産数千台を誇るスタインウェイに対して、ファツィオリの生産台数は最大でも年産130台という、1台1台、丁寧な手作りでの少量生産(今以上の増産は不可)ということからもわかりますが、品質的には世界最高のピアノと云っても良いと思います。
④高級有名ピアノを隅々まで研究
高級ピアノといえば、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインと続きますが、やるからには後出しジャンケンと同じで、老舗の高級有名ピアノを隅々まで研究し尽くして、そのどれよりも魅力を持ったピアノを作ったというファツィオリさんの自信作だということです。
いかがでしょうか、少しファツィオリピアノに興味を持っていただけましたでしょうか?
絶対的な市場規模もさほど大きくなく、すでに老舗の高級ブランドが確立している高級ピアノ市場ですが、後発ながらあえて進出したファツィオリピアノです。それだけ創業者のパオロ・ファツィオリさんの情熱を傾けたピアノということですので、一度、ご試弾されるに相応しいピアノかと思います。
弊社ではスタインウェイはもちろんですが、既に西日本地区で3台のファツィオリピアノのメンテナンスを担当しているので良くわかるのですが、材質は勿論ですが、ファツィオリの念入りな仕上げには驚かされます。
例えば、調律時に回すチューニングピンは1本1本サイズを精密に測定・選別して使用し、アクション・メカニックの関節部分であるセンターピンのトルクを全て機械で測るような工程作業や、響板の強度を出すための特別な工夫がなされていますが、これらは他社のピアノではあり得なかったことです。
スタインウェイは金属の音を美しく響かせると云われますが、ヴァイオリンの名器、ストラディバリウスが使っていた北イタリアの森の赤トウヒを響板に使用するファツィオリピアノは、木の響きを美しく響かせると云われ、これは楽器の持つ基本特性なので、良い悪いではなく好き嫌いの問題ですが、緻密に計算されて製造されたファツィオリピアノは、強く叩いてもタッチも快適でアクション・パーツがぶれることがなく、ここまでくると最高級ではなく、高品質な材料と丁寧な仕上げという意味ではファツィオリピアノが間違いなく世界一のピアノと云えます。
※ファツィオリピアノの日本の輸入元であるピアノフォルティ株式会社は、2017年8月よりファツィオリジャパン株式会社に名称変更しました。
ファツィオリジャパンの調律師 越智晃氏
「150年もの歴史を持つ老舗メーカーのピアノは、すべてコンピュータなどない時代に設計・製造されているため、『結果としてできた音』なんですよ。
でも、Fazioliは現代のメーカーですから、ある程度コンピュータでシミュレーションし、目指すべき音をどう実現するか、工学的にアプローチできる。そこが大きな違いだと思います。
この世界はどうしても、『歴史のあるものにより価値を置く』という面がありますが、Fazioliの価値観は異なりますし、そもそも『完成』という考え方がないので、パオロ(ファツィオリ氏)からも現場の職人さんからも、こうしたらもっといい音になるはず、とどんどん意見が出てくる。
そういった意味で『生きている工場、生きているメーカー』だと思います」
ファツィオリピアノのメンテナンス
ファツィオリの価格については、価格よりもまずはご試弾いただきたいという輸入元の強い思いから、あえてインターネット上で価格表示をしていません。
世界的にも本来、ファツィオリはスタインウェイの価格とほぼ同じですが、スタインウェイの再度の値上げにより、現在の日本での販売価格はスタインウェイのおよそ80%位です。
資料とカタログに添えて下記のメーカー別の独自の詳しい解説書も同封いたします。
スタインウェイ 全15ページ |
ファツィオリ 全8ページ |
ペトロフ 全23ページ |
ディアパソン 全12ページ |
レーニッシュ 全4ページ |
フォイリッヒ 全6ページ |
ウェンドル&ラング 全4ページ |
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