シゲル・カワイ(SKシリーズ)はカワイが1999年に新しく立ち上げたグランドピアノ専用のプレミアムブランドで、ヤマハでいえばSXシーズになります。
ヤマハのSXシリーズに比べ種類も多く価格も安価で、名称も敢えて先代社長の河合滋氏の名前を使いシゲル・カワイとして従来のカワイとブランド的に差別化してマーケティング的に成功しています。
ちなみに現在のカワイ楽器のピアノのブランドは、従来のカワイに加え、プレミアムシリーズのシゲル・カワイとピアノ愛好家向けには伝統的な製法で少量生産(月産2~3台)のディアパソンがあります。
①響板を自然乾燥させたものを使う(従来は人工乾燥) |
②ハンマーに自社製の高級ハンマーを使用 |
③手巻きの巻線を使う(従来品は機械巻) |
④出荷調整とメンテナンスをカワイ以上に丁寧にやる |
シゲル・カワイの特徴は上記の4点ですが、ヤマハのプレミアムシリーズと違うところは、国産メーカーでは初めてですが④の出荷調整を社内でしっかりやるところでヤマハやカワイよりも多く時間をかけています。
ヤマハのSXシリーズは、かつてヤマハの掛川工場で出荷調整をしている若い調律師から直接聞いたところでは、普及版のCXシリーズで2時間半、プレミアムなSXシリーズでも8時間と聞いています。
ちなみに同じカワイのディアパソンでは8時間ですがそれ以上の時間をかけて社内で出荷調整を行っているようです。
ちなみにグランドピアノの調整を一通りやるには手慣れた調律師で3日はかかりますが、調整にはそのくらい手間がかかるので精密調整ができる調律師は浜松の工場でも極めて少数です。
量産メーカーでは初めて丁寧な出荷調整をやったのがSKシーズで、お蔭でシゲル・カワイの評判が良くなったのも丁寧な調整に依るものだと私は思っています。
ところでスタインウェイのような高級ピアノは、1台のピアノの鍵盤に埋める鉛を1鍵1鍵の重さを計測してから、鍵盤に埋め込む鉛の位置と大きさを決めるので鍵盤の重さは均一になりますが、ヤマハ、カワイの場合はプレミアムシリーズでも鍵盤に埋め込む鉛は一律に埋め込んでいるので、1台のピアノの鍵盤でも重い鍵盤と軽い鍵盤になります。
もうひと手間かけてスタインウェイと同じように鍵盤の鉛調整を行うと全ての鍵盤の重さも一律になるので弾いて気持ちが良いピアノになります。
聞くところによると、せっかくカワイの上級調律師がメンテナンスにきてくれても、調律師には調律の毎月の台数ノルマがあるようで、そのため1台のピアノにじっくり向き合えない事情があるようです。
スタインウェイをはじめどんな高級ピアノを購入しても、人の好みは様々で万人が良いというピアノありません、ましてショールームとは違う音響の静かな自宅で心落ちつけて弾いていると、大概は気になるところがどこか出てきます。
それを調律師が演奏者の希望を聞きながら演奏者の好みの音色とタッチに仕上げていけば、もう、手放せないピアノになります。
シゲル・カワイをご検討に方は、まずは浜松ピアノ店までご相談下さい。
2024年10月1日現在の税込標準価格です。
※価格は為替変動・メーカー事情等で予告なく変更されることがありますのでご了承下さい。
モデル | 奥行 | 標準価格 | |
---|---|---|---|
SK-2 | 180cm | ¥3,960,000 | |
SK-3 | 188cm | ¥4,620,000 | |
SK-5 | 200cm | ¥5,720,000 | |
SK-6 | 214cm | ¥7,700,000 | |
SK-7 | 229cm | ¥9,350,000 |
資料とカタログに添えて下記のメーカー別の独自の詳しい解説書も同封いたします。
スタインウェイ 全15ページ |
ファツィオリ 全8ページ |
ペトロフ 全23ページ |
ディアパソン 全12ページ |
レーニッシュ 全4ページ |
フォイリッヒ 全6ページ |
ウェンドル&ラング 全4ページ |
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