[ ]みんな知らないメルカリの中古ピアノの問題点
最近の不要ピアノの買取状況
以前はどんな古いピアノでも買取できましたが、最近は輸出先の中国が極度の不景気(売り上げが9割ダウン)で、中国に買い取ってもらえなくなりました。そんな状態なので1970年、1960年代の古いピアノは引き取っても持って行く所がなく、それらの年代のピアノは業者の値段がつかず引き取り運送費はお客様負担、或いは廃棄手数料まで発生する始末です。
古い中古ピアノがメルカリ市場に流れています
気になったのでメルカリで販売される中古ピアノの一覧を見てみると、価格は2万円~3万円から高いもので10万円台で、製造年が表記されていないものも多く、いずれも現状渡しで納入運送費は購入者負担、品代は代引き、返品不可となっていました。
どんな問題が発生する可能性があるか?
①後々高額な修理費用(オーバーホールの必要性)
どんなに高級ピアノでも50年も経過するとそろそろチューニングピンが緩くなってきて調律がすぐに狂うようになりますが、これは見た目ではわからず、しばらく使用してみないとわかりません。
その場合はピアノを一旦お預かりしてチューニングピンを一回り太いピンに交換する必要がありますが、その際は全ての弦の交換が必要になり、それだけで修理費用が50万円位かかります。
②その他の消耗品の交換も
ピアノ内部にはフェルト類も多くそれらの交換も必要になります。
写真は実家のピアノを新居でお子さんに弾かせるためにお預かりしている1996年製のピアノですが、バットスキン、キャッチャースキンを交換していることころです。スキンを貼り替えないと古くなったスキンが滑り弾いてもハンマーが2度打ちになります
③外装磨きは勿論、調律や調整、整音が全く出来ていません
ピアノ店に並ぶ中古ピアノに比べメルカリ出展の中古ピアノは一見安価なのでお買い得のように見えますが、ピアノが本来の性能を発揮するためには、古いピアノほど費用が高額になりますので、基本的にあまり古い中古ピアノは最初から店頭で販売しません。
ただ思い出深いピアノであるならば、経済的合理性を無視しても丁寧なオーバーホールをお勧めします。
浜松ピアノ店の中古ピアノが商品になるまでVol.1~Vol.5
ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に
大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノを選ぶ前にぜひ参考にして下さい。
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ネット上では公開できない業界の矛盾点や裏話を満載、
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間違いだらけのピアノ選び ~ 目 次 ~
【第一章】大半のピアノが本来の性能を発揮していない
◎ピアノは8千個の部品
◎ピアノはリモートコントロールで打弦する楽器
◎仕上げが整音
◎試弾は調整されたピアノでないと意味がない
◎ピアノはセミオーダーの楽器です
【第二章】調整によるエピソードのお話
◎中古ピアノが高い勉強代に
◎安価でも高級ピアノより魅力的
◎ブランドを信じて購入したが失敗
◎調整が自慢のシゲル・カワイでも不満
◎値段ほど差がない高級ピアノ
◎好みのスタインウェイがなかった
◎丁寧な調整でヤマハでも満足
◎好みのスタインウェイを求めて
◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?
◎ヤマハは温泉に浸かったような音?
◎ピアニストと専属調律師のお話
◎腱鞘炎になって困っている
【第三章】中古ピアノの問題点
◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い
◎さらなる中古ピアノの問題点
◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?
【第四章】調整シーンを写真でご案内
◎グランドピアノの調整作業
◎アップライトの出荷調整作業
【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ
◎最近のピアノの生産事情
◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語
◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ
【第六章】日本のピアノ事情
◎毎年減少する日本のピアノ市場
◎余談ですがスタインウェイについて
【第七章】筆者のブランド選びの見解
◎コストパフォーマンスが高いか否か
◎ピアノは素材という考え方
◎メンテナンスについて
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