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ピアノの寿命は何年くらいと考えべきか?

結論から云えば、お金をかけて修理(リニューアル)をすれば100年以上でも使えますので、費用対効果で買い替えた方が合理的か否か?となりますので、オーナーがどれだけの価値を見出すピアノ(愛着が持てるピアノか)かどうか?ということになります。

オーバーホールせずに使える寿命は50年前後?
演奏頻度や温度と湿度管理により異なりますが、人間でいう健康寿命(快適に使える)はもっと短くなります。

古くなるとどんな不具合が起こるか?

チューニングピンが緩くなり弦の張力に負けて調律が不安定になる

弦を張り替え中の1988年製のグランドピアノ
チューニングピンを一回り太いピンに交換し、弦が新しくなると音が良く伸びます

代表的な消耗品、ハンマー




響板の割れから雑音が発生、埋め木して修理する



響棒が剥がれて雑音が発生


鍵盤がガタついてくるとブッシングクロス(赤色)の張り替え




尚、リニューアル作業は、1台1台、手作業なので(手作りピアノ?)作業効率が悪く割高になりますが、せっかくなので新しく上質の部品を使い丁寧に仕上げると、今の新品以上に魅力的なピアノになる可能性があります。

 一言にリニューアルと云っても予算の関係で、どこまでやるかというレベルがありますが、一応、消品を一通り替えるのが本格的なリニュールという概念ですが、同時に外装の修理や再塗装もあり究極は、響板やアクションも新品にそっくり交換することもあります。

弊社でリニューアルした1965年製スタインウェイ C-227
(セミコンサートモデル)お客様宅にて
dsc_0045

詳しくは弊社HP、ピアノの寿命をご覧ください。
ピアノの寿命

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


スタインウェイの老舗、松尾楽器さんが閉店した訳

松尾楽器さんが2020年12月一杯でスタインウェイの販売をやめ、それに伴い松尾ホール、スタジオも2021年3月で閉められました。

松尾楽器さんと云えばスタインウェイの元日本総代理店であり、60年以上日本のスタインウェイの普及に多大な貢献をされ、全国のホールへのスタインウェイの納入実績やその技術力も業界では高く評価されていました。

しかし1997年にスタインウェイの子会社のスタインウェイジャパンが設立されてから総代理店の座をスタインウェイジャパンに譲りましたが、その後も日本のスタインウェイの半分以上を販売する日本最大のスタインウェイの専門店でした。



念のために松尾楽器さんに直接今回の閉店の理由を聞きましたが、スタインウェイ社から一方的に契約を解除されたそうで、スタインウェイ専門店の松尾楽器さんとすればメーカーから契約を解除される以上閉店するしかなかったようです。

このような場合普通は、メーカーが松尾楽器さんに資本参加するか、あるいは適正価格で買収するのが一般的でその方がスマートで業務の引き継ぎもスムースですがメーカーから一方的な契約解除というのは酷い話で、これではこの経緯を見ている他の特約店も委縮してしまいます。

車のBMW社との契約も「メーカーとの契約は2年ごとの更新で『ディーラーが販売目標を達成できず、また目標達成の努力をしていないと見なされる場合、BMWはディーラーとの契約を解除できる』との文言があるそうです。

スタインウェイ社との取引契約書にも同じ内容の文言があります、 つまり、いつでも一方的に取引契約を解除できる主旨の文言です。

松尾楽器さんの閉店に伴い今後のスタインウェイの販売は、メーカーショールームを中心に徐々にメーカーによる直接販売に切り替えていくようです。

海外のスタインウェイの販売事情に詳しい人の話を聞くと、特約店がある日本がむしろ異質で欧米ではメーカー直販が基本だそうですので、日本でのスタインウェイの販売台数も少なくなった現在、本来のスタインウェイの販売体制になってきただけという意見でした。

松尾楽器さんがスタインウェイに貢献したもの

私見ですが、最大の貢献はホールのメンテナンスにあると考えています。
ホールのスタインウェイは年に一度、保守点検と呼ばれるメンテナンスを行います、調律はコンサートごとに行いますが(これは他のメーカーも同じ)これとは別に、年に一度、2日間かけて丁寧な調整と整音を行いますが、これはスタインウェイだけです。

このことによりホールのスタインウェイはいつも快適に演奏できます。これは松尾楽器さんにより習慣化されました。

ヤマハ、カワイのホールのメンテナンスは調律だけで済まされますが、松尾楽器さんが提唱した1年に一度のスタインウェイの保守点検を行うことで、スタインウェイの性能が一般に評価されるようになったと考えています。

弊社はこれに学び、弊社が販売する高級、安価、中古、新品、メーカーを問わず弊社から出荷する全てのピアノに対して、丁寧な調整と整音(出荷調整とメンテナンス)を行うようになりました。


スタインウェイの直営店「スタインウェイ&サンズ東京」が
2021年1月 北青山に移転オープン。

「スタインウェイ&サンズ東京」新店舗    オープン2021年1月8日(金)
 住所:〒107-0061 東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま1F
 TEL:03-6721-1618(1月8日以降)  

スタインウェイの直営ショールーム スタインウェイ&サンズ東京


余談ですが、日本での販売も自動演奏のスピリオを強力に販売促進するスタインウェイ社ですが、日本では自動演奏ピアノのブームは既に終わっており特にピアノ愛好家の方には向いていないように思います。

Steinway & Sons SPIRIOは、世界最高峰のハイレゾリューション自動演奏ピアノです

今では注目されなくなった自動演奏ピアノ

今はスタインウェイの強力なライバルのファツィオリが登場しています。

ファツィオリピアノ


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


松尾楽器さんのピアノ業界に残した功績

松尾楽器さんと云えばスタインウェイの元日本総代理店であり、60年以上日本のスタインウェイの普及に多大な貢献をされ、全国のホールへのスタインウェイの納入実績やその技術力も業界では高く評価されていました。

その松尾楽器さんは、スタインウェイ社から一方的に取引停止を勧告され、やむなく2020年12月一杯でスタインウェイの販売を辞めざるを得なくなり、それに伴い松尾ホール、スタジオも2021年3月で閉められました。

スタインウェイの老舗、松尾楽器さんが閉店


松尾楽器さんの功績はいろいろあるとは思いますが、一つは1年に一度、2日間をかけた保守点検の習慣、もう一つは精密調整ができる技術者を時間をかけて育成したこと、この二つを上げたいと思います。

①ホールのスタインウェイの保守点検

ホールにあるスタインウェイは普段の調律とは別に、1年に一度、保守点検と称し、2日間かけて調整・調律・整音を行う習慣を残しました。
ヤマハ、カワイはそのような習慣がなく、普段の調律だけのヤマハ、カワイと歴然とした性能差が生まれました、これが現在のスタインウェイの評価を高めた大きな理由だと思います。
※いかなるピアノであれ同様の定期的な保守点検を行うと性能が大幅に向上します。


②精密調整ができる技術者を育てたこと

元スタインウェイジャパンの社員調律師で、現在はファツィオリ・ジャパンの調律師である越智さんの話によると、彼は国立音大の調律科を卒業後、最初に松尾楽器さんに入社して、当初はグランドのダンパー調整だけを3ヶ月やらされたそうですが、お金を生まない研修期間を長く取り時間をかけて精密調整ができる技術者を育てたことだと思います。

※ダンパーはオン、オフで使う限り大きな問題になりませんが、ハーフべダル、クオーターペダルのような使い方をするとダンパーの精密調整が不可欠です。

一般的には効率重視の即戦力ということで調律学校を卒業後、短期間で有料調律のメンテナンスに出されるので、ちゃんとした調整ができる調律師が育っていません。

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