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よく弾きこまれているかどうかのチェック方法

 

 

「このピアノはよく弾かれているな」

 

ピアノの中を見れば技術者はすぐに分かります。では、どの部品をチェックしているのでしょうか。

その答えをお見せします。

 

 

 


 

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一番分かりやすいのがハンマーです。
よく弾く鍵盤には自ずと弦の型がハンマーにつきます。この型(溝)が深くなっているかを見ています。

 

 

 

 

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次にハンマーを受け止めるバックチェックという部品に貼られている黄色いスキン(合成皮革)が摩耗しているかを見ます。

 

 


 

 

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次に丸いローラースキンが摩耗してぺちゃんこになっていないかを見ます。

 


 

 

 

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次は鍵盤の金属のピンと擦れるブッシングクロス(赤い部分)が真ん中(バランス)と手前(フロント)の2ヶ所の摩耗具合を見ます。

 

とりあえずは最低これくらいはチェックしますが、これはパネルを外してみないとハッキリ見えません。

しかし、パネルを外さなくてもすぐによく弾かれているか分かる場所があります。

さぁどこでしょうか。

 

 


 

正解は

 

 

 

 

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鍵盤?

 

 

 

そう、鍵盤ですが実は黒鍵です。

 

 

 

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このように黒鍵は、木の上にプラスチックや黒檀等が貼られていますが、木の部分は塗料で黒く塗っています。
白鍵を弾く時に僅かに黒鍵の側面に指や爪が当たり、そして少しずつ擦れて塗料が剥げてくるのです。
この剥げ方が弾く頻度によって異なるので、技術者はさりげなくこんな所も見ているわけです。

 

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


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