[ ]グランドピアノの調整の基本、棚板調整のお話
グランドピアノの調整に入る前に、最初に土台になる棚板と筬(おさ)の無駄な隙間を無くするための調整が必要ですが、これを棚板調整といいます。
この棚板と筬の間が、室内の湿度や温度の変化で、どこかに余分な隙間が出来きると力のロスが生じ、叩く力が上手く伝わらなくなりますので、定期メンテナンスでも最初に必ず必要なことなので、メンテナンスを依頼される際にはお客さまは調律師が棚板調整をやるかやらないか一度チェックしてみて下さい。
ピアノ本体側に見える部分が棚板、写真の下部、鍵盤とアクションを載せている筬ですが、この筬がソフトペダル(左側)を踏むと筬ごと右に少しスライドします。
図の中央のネジ(ベッティング・スクリュー)で棚板と筬の隙間を調整します。
写真中央がベッティング・スクリュー
ベッティング・スクリューの反対側、棚板に接するボタンの写真ですが、これの出方をベッティング・スクリューで調整します。
筬を下からみた写真ですが、何か所か上の金属のボタン状のものが見えます。
この棚板調整の作業は、グランドピアノの最初に行うべき基本的な作業(土台)ですので、定期調律時にも、調律師は毎回最初に必ずチェックする必要があります。
これが上手く調整されてないと鍵盤を叩いた時に力が上手く伝わらず底なし沼?みたいな感じのタッチになる箇所が出てきます。
ピアノの調整とメンテナンス
大半のピアノが圧倒的に調整不足ですが、調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしています。
ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に無料進呈していますので、ぜひ、お申込み下さい。
ネット上では公開できない業界の矛盾点や裏話を満載。全44ページのピアノ選びの新しいバイブルです
グランドピアノの3日間の出荷調整作業を動画でお見せしていますが、丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。DVD全24分
