[ ]浜松のピアノ職人たち
最近、思い出の古いピアノのオーバーホールをして欲しいという方が少しづつ出てきましたが、弊社では下記の浜松のピアノ職人に依頼しています。彼らはNHKの浜松の楽器職人という番組でも取り上げられましたが、皆さん70代のベテランで後継者もいないようので、残念ながら最後のピアノ職人ということになるかも知れません。
いつもお世話になっている低音弦の巻き線一筋50年以上の浜松の冨田氏
巻き線作りは中学生の時から
ご本人のお話によると、ピアノの巻き線作りは家業だったので中学生の時から巻き線を巻いているそうで、工学部出身の大卒だけあり、彼の大学ノートにはほとんどのメーカー、器種別、年代別の巻き線のデーターをお持ちです。
ちなみに今の巻き線(低音部)は、ピアノメーカーによる機械巻ですが、補修用(部分交換)に1本か2本の巻き線だけでも、すぐに巻いてくれるので品質もさることながら、便利が良くて助かっています。名人が巻く巻き線は、雑音もなく響きも良いと評判です。
浜松では塗装、鍵盤補修等、職人さんのネットワークがありそれぞれの職人さんが得意分野を担当する分業制になっています
冨田氏の事務所で、右はいつもオーバーホール等の修理等をお願いする森重氏
森重氏のピアノ工房にて 写真奥が森重氏。
楽器の都、浜松
昔はピアノと云えば、楽器の都、浜松ということでピアノメーカーも下請け業者もたくさんあったのですが、今ではヤマハ、カワイ以外の中小のメーカーは既になくなっています。
最近はその大手メーカーも中国やインドネシアでピアノの部品(半製品)を作って日本で最終組み立てするだけのようなことで、若手の技術者が育っておらず、写真のような超ベテランばかりになっています。
ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に
大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノを選ぶ前にぜひ参考にして下さい。
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ネット上では公開できない業界の矛盾点や裏話を満載、全44ページのピアノ選びの新しいバイブルです
間違いだらけのピアノ選び ~ 目 次 ~
【第一章】大半のピアノが本来の性能を発揮していない
◎ピアノは8千個の部品◎ピアノはリモートコントロールで打弦する楽器
◎仕上げが整音
◎試弾は調整されたピアノでないと意味がない
◎ピアノはセミオーダーの楽器です
【第二章】調整によるエピソードのお話
◎中古ピアノが高い勉強代に
◎安価でも高級ピアノより魅力的
◎ブランドを信じて購入したが失敗
◎調整が自慢のシゲル・カワイでも不満
◎値段ほど差がない高級ピアノ
◎好みのスタインウェイがなかった
◎丁寧な調整でヤマハでも満足
◎好みのスタインウェイを求めて
◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?
◎ヤマハは温泉に浸かったような音?
◎ピアニストと専属調律師のお話
◎腱鞘炎になって困っている
【第三章】中古ピアノの問題点
◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い
◎さらなる中古ピアノの問題点
◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?
【第四章】調整シーンを写真でご案内
◎グランドピアノの調整作業
◎アップライトの出荷調整作業
【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ
◎最近のピアノの生産事情
◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語
◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ
【第六章】日本のピアノ事情
◎毎年減少する日本のピアノ市場
◎余談ですがスタインウェイについて
【第七章】筆者のブランド選びの見解
◎コストパフォーマンスが高いか否か
◎ピアノは素材という考え方
◎メンテナンスについて
グランドピアノの3日間の出荷調整作業を動画でお見せしていますが、丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。DVD全24分