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ピアノの性能で見落とされている問題点

一般に高級ピアノほど性能(タッチ、音色、響き)が魅力的と単純に考えられていますが見落とされる問題があります。

ピアノの性能(魅力的な音色、響き、タッチ)は、ピアノの自体の性能が全体の三分の一、丁寧な調整(調整、調律、整音)の有無が三分の一、部屋の音響が三分の一という考え方もあります。

ですから丁寧な調整と部屋の音響が良ければ安価なピアノでも、調整が省かれ音響の悪い部屋に置かれた高級ピアノよりはるかに魅力的なピアノになります。

 

メンテナンスに必要な作業時間を図にしました




最高級のファツィオリピアノF212、 防音と快適な音響を施したマンション、出荷調整とメンテナンスの調整、調律、整音はファツィオリ・ジャパンの越智氏で最高の組み合わせです。

 

  都内南麻布にて  
 



弊社が管理している多目的ホールの反響板 


浜松ピアノ店の3Fホール 天井がもう少し高ければ良いのですが、空間が広いので良い音で響きます。



 ピアノの調律とメンテナンス



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノの海外からの輸送は梱包が大変です

ヨーロッパからの新品ピアノの輸入はメーカーが仕立てた特別仕立ての梱包で船便でも航空便でも簡単ですが、これを個人で行う場合で一番困るのはピアノの梱包をしてくれる業者がいないことです。

たとえばチェコのペトロフピアノの輸入の場合は、メーカーが専用梱包をしており、1コンテナの船便の送料も15万円ほどなので、ピアノ1台の輸送費は1万円(メーカー負担)で輸入しています。


特に急ぎの場合は航空便で送ってもらうことがあります。

これはペトロフP210 Storm(奥行き210㎝、重量410㎏)をチェコのプラハ空港から関西空港に航空便で送ってもらった時のものです。

チェコのプラハ空港からアメリカに寄り道して約1週間で関西空港に到着、写真のような特別に厳重な梱包で到着しました。

箱の中はピアノを真空梱包してこんな感じです。

このピアノは現在、浜松ピアノの3Fに設置されているピアノですが、410㎏のピアノが飛行機でヨーロッパから運んで来られたと思うと自然に愛しさが湧きます。

お奨めブランド ペトロフ



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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


補修用の巻線(低音弦)のお話

ピアノ線は芯線と巻き線の2種類があるのですが、低音部(写真左側)は低い音を出す必要があるので芯線に銅線を巻いた太い巻き線が使われますが、古くなるとジン線とかボン線とか云われて雑音や本来の音が出ず交換の必要があります。




浜松の巻き線作りの匠、冨田さん

冨田さんは元々、実家で昔ピアノを作っていたそうで、その関係で何と小学校の高学年から巻き線を家で巻いていたそうです。

明治大学の工学部を卒業してからもこういった作業が好きなので、70歳になる現在も巻き線を巻いているので、巻き線に関しては日本でもっともベテランということになると思います。

そんなことで彼の大学ノートを少し見せてもらったのですが、様々なメーカーの機種別、年代別に、細かいデーターがびっしり書き込まれていました。

どんなデーターかといいますと、ピアノの弦というものは、弦の材質もさることながら、同じピアノでも張る弦の太さで張力が変わり、張力が変わると音色も響き具合も変わるという奥の深い話になりましたが、そのあたりも過去の試行錯誤からの彼の独自の緻密なデーターをお持ちのようでした。

興味深いことに、名人の巻いた巻き線は、同じピアノでも、明らかに気持ちが良い低音になりますので、音色や響きにこだわっていくとこの巻き線の良し悪しということが重要になってきます。

このことは新品でも弊社で時々彼の巻き線に交換することがありますが、特に古いグランドピアノの巻き線の交換では、いつも彼の巻き線を使っていますで、このことは日頃から体感しています。

浜松の大手メーカーさんの話を聞くと似たような作業ができる技術者はいるようですが今では少なく、それも彼のような年配者ばかりで、もう、若い人では、彼のような手巻きの巻き線を巻ける人は育っていないようです。

チェコのペトロフの工場内での巻き線を巻いている作業風景です。
こちらは若い女性が巻き線を巻いていましたが、もう日本では、このような手作業
の風景は見ることができなくなってきているようです。






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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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