[ ]ピアノ庫
今日はイベント前の事前メンテナンスで総社市のコンサートホールに来ています。
しかし残念ながらステージではなく、ピアノ庫で作業です。
「ピアノ庫」は、ピアノだけを保管する倉庫ですが、24時間空調で湿度温度を一定に
保つことにより、ピアノに使用されている部品(金属・木材・フェルト・クロス等)の
錆や変形を軽減する目的でピアノ庫が設置されています。
リハや本番でステージへと移動しますが、実はステージは空調管理が難しく、
おまけに照明器具(スポットライト)に照らされてピアノのフレームや
弦が熱くなり伸びるので、狂い(変化し)やすくなります。
ですのでステージで調律する際は、本番と同じ空調、そして照明器具も当てた
状態で1時間程馴染ませてから作業に入ります。これをやらないと本番の途中休憩で
手直しに出ていくハメになってしまいます。
これは一般家庭でも同じです。
調律の際は普段練習する時と同じ空調にし、冷房を入れるなら
ピアノの屋根を開けて1時間馴染ませてから調律です。
耳が肥えてる方なら分かると思いますが、冷房入れてピアノが冷えると
中低音の音が上がってきます。(冬の暖房はその逆で中低音が下がってきます)
ピアノは弾いて狂うより温度湿度の差で変化する方が多いので、空調管理は特に重要です。