[ ]ピアノのネジのお話
欧米のピアノのネジには、ポジ規格のネジ、いわゆる「ポジネジ」が使用されています。
ポジネジとは英国EIS社が特許を持つ締結ネジの一種です。通常のプラスネジは、
締結時にドライバー先端が浮き上がろうとする欠点があり、
その防止策として、更に溝を増やしたことにより、
ポジネジは浮き上がり防止力をアップさせたネジです。
イギリス製の車やバイク、身近なところでは、パソコンのMAC、
スノーボードや輸入家具などにも使用されています。一見普通のプラスネジに見えますが、
よく見るとプラスの溝の間に線が入っています。これがポジネジです。
ドライバーもポジドライバーという専用のものを使用します(写真左がポジドライバーです)。
通常のプラスドライバーを使用すると、溝には入るもののガタツキが多く
フィットせず、無理にやるとネジ穴がバカになってしまいますので注意が必要です。
しかしながらこのポジドライバーは、一部の工具専門店にしか取り扱われてなく、
寂しいことに最近のホームセンターではこのポジドライバーを見かけることがなくなってきました。
※写真はペトロフピアノ(チェコ製)の内部です。プラスネジとポジネジが使用されています。