[ ]お世話になっている浜松の職人さんをご紹介
いつも補修用の低音弦の巻き線でお世話になっている巻き線一筋60年の冨田氏
ご本人のお話によると、ピアノの巻き線は家業だったので中学生の時から巻いているそうで、工学部出身の大卒だけあり、彼の大学ノートにはほとんどのメーカー、器種別、年代別の巻き線のデーターをお持ちです。
ちなみに今の巻き線(低音部)は、ほとんどが機械巻ですが、名人が巻く巻き線は、雑音もなく響きも良いと評判です。
冨田氏の事務所にて
左から冨田氏、奥様、右が森重氏
オーバーホールでお世話になっている森重氏の工房にて、写真奥が森重氏。
この森重氏は、過日、NHKの浜松のピアノ職人?という1時間番組で15分ほど取り上げられた方です。
昔はピアノと云えば、楽器の都、浜松ということで、たくさんのピアノメーカーと下請け業者があったのですが、今ではヤマハ、カワイ以外のメーカーは既になくなっています。
最近はその大手もメーカーも中国やインドネシアでピアノの部品(半製品)を作って日本で最終組み立てするだけのようなことで、若手の技術者が育っておらず、写真のような超ベテランばかりになっています。
森重氏が本格的にオーバーホールした1969年製のヤマハ
塗装を剥ぎ、木目の艶消しに仕上げ、脚も猫脚(チッペンデール)に仕上げました。現在、浜松ピアノ店に展示中です。
浜松の職人の手で1台1台丁寧に甦らせ新しい付加価値をつけて販売するのが独自の流儀です。