[ ]ブランド名と創業者の関係
今年のショパンコンクールでも大いに注目されたイタリアの最高級ピアノメーカー、ファツィオリピアノの創業者、パオロ・ファツィオリさんと筆者
フェイスブックにもよく登場するファツィオリ社長、創業者が現役のピアノメーカーは珍しくパオロ・ファツィオリさんのピアノ作りに対する熱意が伝わってきます。
今でもピアノにはたくさんのブランドのピアノがあり選択に迷いますが、ブランド選びの判断基準の一つに、トップ(社長)の顔が見えるピアノが信頼できるという考え方があります。
車業界であればトヨタの豊田彰男社長、スズキの鈴木修会長の顔を良く目にしますし、創業者なら故・松下幸之助、故・本田宗一郎が有名ですが、これが消費者の信用や安心につながります。
日本のピアノ業界では、シゲル・カワイ(故・河合滋氏はカワイ楽器の2代目社長、現在は息子さんの河合弘隆)という新しいブランドで売り出していますが、それなりに信頼感が生まれます。
それが創業が150年前後と歴史の長いヨーロッパのピアノメーカーになると、もう創業者一族や既にその実体がないものが大半で、ほとんどがブランド名だけが辛うじて残っているのが実情です。
有名なところではスタインウェイがありますが、既にスタインウェイ一族はなく、今のスタインウェイのCEOはアメリカの有名な投資家です。
現在でも創業者一族が経営するペトロフピアノ、現在の社長はスザンヌ・ペトロフさんで5代目になりますが、彼女の情熱と他社の衰退もあり今ではヨーロッパ最大のピアノメーカーになっています。
弊社の三木君とペトロフ社長のツーショット(チェコにて)
純ヨーロッパ製については、
知っておきたい生産国表示の業界ルールで解説しています。