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アップライトピアノのペダルの雑音①

「ペダルを踏むと何か変な音がする・・・」

このような声をよく耳にします。

今回もヤマハアップライトピアノからほんの僅かですが
「チッ」という雑音が出ていたので直しました。

 

 

こちらはペダルの内部です。
今回は右のダンパーペダル(弦の振動を止める役割)から雑音が発生。

 

 

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雑音の原因は、金属と金属が擦れる際に
部品のサビや汚れによって雑音が発生していました。

 

 

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まずは各パーツを外してバラバラにします。そして掃除です。

 

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べちょべちょになってる部品をキレイに磨きます。

 

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新たにテフロン入りグリスを少しつけて、外した各パーツを取付けたら完成です。

 

 

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今回はほんの一例ですが、他にもペダルの雑音が出る原因はたくさんあります。
しかしほとんどの原因は部品と部品が擦れる際に出る音なので、
各部品をキレイに掃除したり、摩耗したゴムやクロス系の部品を交換すれば大抵は直ります。

またペダルを踏んだ際にキシむような音があれば、底板の緩んだネジを増し締めしたり、
下前パネルのダボの接触面の掃除やクロスの貼り替えをすれば直ります。

なんだか難しい話になりましたが、ようするに部品をキレイにしてあげるといいわけですね。


というわけで今回は時間があったのでペダルも磨いてみました。

 

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サビサビですね・・・

これは私のやり方ですが、まずはスチールウールで頑固なサビを落とします。
次にスチールウールでついたキズを中目のコンパウンド(研磨剤)でとり、
最後に超極細のコンパウンド(研磨剤)で磨きあげます。

 

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仕上がりはこんな感じです。鏡のように顔が写りますよ。
ペダルを外して機械で磨けばもっとキレイに出来ますが、
そのためにはピアノを倒さないと難しいので、現場でやる際は手磨きです。

もちろんペダルの表面を磨いても音には関係ありませんが・・・要は気持ちの問題です。


 

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


イコニコストリートピアノの断線修理完了

先週イコニコストリートピアノの弦が切れたらしいと報告を受けました。

すぐに現場に行けなかったので代わりにどこの弦が切れてるか見てきていただいたところ、低音弦でした。イコニコストリートピアノの弦が切れたのは初めてで残念ながらピアノは弾けない状態になりました。

 

 

通常中音部から高音部にかけては、芯線(スチール弦)なのでいつもストックしていますが、低音弦は芯線の上に銅線を巻き付けて弦を太くする「巻線」といって特殊な作りになっているため、巻線製作業者へ同じもの(太さ、長さ)を巻いていただく必要があります。弊社の場合ですと静岡県浜松市にある貴富工業の富田さんに巻線をいつもお願いしています。

富田さんは中学生の頃から巻線製作に携わり現在も手巻き巻線一筋の職人さんです。

今回もピアノの型番と製造番号と鍵盤番号を伝えたらすぐに「はいわかった、送りまーす」と言った感じで過去のデータがあるので数日で送って頂きました。

 

 

ということで本日巻線の張り替えとメンテナンスを行ないました。

すぐに弾けるんですが、新しい弦は安定するまでにすぐに音が下がってくるのでしばらくは何度も音を上げて(弦を引っ張って)落ち着くのを待つといった感じです。今日から最低1年はかなり狂って気持ち悪く感じると思いますが、そういった意味でもアコースティックピアノはとてもデリケートな楽器ですね。

 

>>>狂い過ぎたピアノは本当に調律が大変?

>>>ピアノの寿命は?

 

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


狂い過ぎたピアノを調律すると・・・

しばらく調律をしていない・・・そんなピアノをいざ使い始めた時に調律を頼むと、追加料金を請求されることがあります。

一体なぜでしょう?

それは音(弦)の狂いが大きいピアノはある現象が起きるのです。

 

というわけで最新動画アップしました。

 

 

>>>お薦めブランド ペトロフピアノ

>>>ピアノの調律と温度の関係

 

 

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


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