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鍵盤(タッチ)は重い方が良いか、軽い方が良いか?№3

鍵盤の重さは、ダウン(押し下げる力)とアップ(鍵盤が戻る時の負荷)のバランスがあるので、いずれのメーカーのピアノもアップとダウンの基本的な設計値は大きくは違いません。

たとえば正常なスタインウェイの鍵盤(タッチ)の重さ(タッチ)はS-155~B211までは47gの重さで鍵盤が下がり(ダウン)、20gの重さで上がる(アップ)セミコンとフルコンサートピアノはダウンが低音部が52g~高音部47gに設定されています。

鍵盤(タッチ)が重くなる大きな要因は、ムービングパーツが汚れていたり錆びて(主に鍵盤まわり)ブレーキがかかった状態であったり、アクション等の調整不足でロスが大きく、本来の力で弾いてもピアノが十分に反応してくれないためです。

調整不良のピアノでは大きな音や小さな音が出しづらいので、ついつい力んで強く弾くようになりますので、当然ながら表現力の劣った演奏になり、それでも無理して弾いていると最悪、指が腱鞘炎になることもあります。

鍵盤のダウンとアップは分銅で正確にチェックすることができます


鍵盤の重さに対する対策は?

バランスブッシングの調整


バランスキーピン磨き



メカニズムと鍵盤調整をした上で、更に鍵盤の重さを変更したい場合は鍵盤に埋め込まれている鉛の大きさと位置を変更します(鍵盤の鉛調整)

鉛調整シーンを約1分の動画に編集しています。



浜松ピアノ店でピアノを選ぶメリット

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


整調と整音が語られないピアノ業界の不思議

ピアノの性能(音色・タッチ・響き)を評価する時に、性能に重要な影響を及ぼす整調と整音が全く考慮されることなく、単にブランドイメージだけで語られているのがピアノ業界の不思議なところです。
 
調律の所要時間は1時間少々ですが、整調作業は2~3時間、半日、1日(8時間)、2日(16時間)~と作業時間にも大きな幅があり、整音も丁寧に行うと半日から1日かかりますので、整調・整音済みと云っても手間をかける時間で性能に雲泥の差が出ます。
 
 ピアノの整調とは?
ピアノの整調とは丁寧にメカニズの擦り合せをした上で、歯の矯正を行い歯の噛みわせ調整をすれば歯並びが美しいだけでなく、物がサクサク噛めるようになりますが、これがピアノの基本的な整調作業なので、一通りやると最低でも2日はかかる作業です。
 
ピアノの整音とは?
ハンマーが弦を正しく叩くようにした上で、ハンマーの形状を整えハンマーの硬さを調整することで音色を整えていく作業です。

先ずは弦当たりから始めます、弦当たりとは3本の弦を同時にハンマーが叩くように調整する作業です。

カーボン紙で弦に色をつけてから打弦するとハンマーに打弦跡が残りますので正確な弦当り調整が可能になります。


ハンマーが弦を叩いていない部分だけを少し削ります

最後にハンマーに針を刺して音色の粒を揃えます


これも歯の噛みわせ調整に似て、1音の3本の弦に対してハンマーが同時に弦を叩くように弦またはハンマーを修正しますが、正常な弦合わせができていないと本来の音が出ません。

さらにハンマーの形状や堅さで音色にバラツキや音色や響き自体が変ってきますので、これを演奏者の好みの音色に音色の粒を揃えていく作業で、さらにソフトペタルを使った時の音色も重要です。
 
整音はこのような作業内容ですので、このようにやるには普通の新品ピアノで半日から1日の作業時間が必要です。

いかなるピアノの性能も、どこまで入念に調整するかと大きな差がでますし、さらに演奏者の好みのタッチと音色に仕上げるので、ピアノという楽器はいわばイージーオーダーの楽器です。

独自の出荷調作業を動画でご案内

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


子供の練習用には中古ピアノでも大丈夫か?

初心者でもベテランでも中古ピアノ(古い)と云う理由では特に問題はありません。

しかし中古ピアノは見た目は綺麗でも、前ユーザーの使用頻度や設置環境で、内部のメカニズムのコンディションに大きな差が出ます、それを丁寧に調整して最適なコンディションに仕上げるには相当な時間とコストがかかります。

最近ではご自身の古いピアノを実家から移動して、今度は我が子用にお使いになりたいと云う方も多いのですが、弊社では移動の際に1ヶ月ほどお預かりして外装のクリーニングと内部を丁寧に再調整してから新居にお届けします。

その際の費用が20~30万円程度は(運送費別)かかりますが、そのかわり見た目も含め下手な新品より快適なピアノに仕上がります。

1台の古いピアノを最良のコンディションに仕上げるにはその位の時間と手間がかかりますので、基本的に中古ピアノの安価な大量販売には無理があります。

外装とは別に、内部も丁寧に手を入れます
ディアパソンの中古グランドピアノの調整風景





 
本来の中古ピアノのリニューアルにはそのくらいのコストがかかりますので、特に大量展示で安売りされている中古ピアノの場合は、外装は綺麗でも調律と簡単な修理だけで内部のメカニズムがほとんど調整されておらず弾き難いピアノが多いので、もし性能を大切にお考えになるならば、静かな環境で新品以上に1台1台丁寧に試弾してみる必要があります。

中古ピアノも1台1台丁寧に甦らせて販売するのが独自の流儀です

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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