[ ]国産ピアノとヨーロッパ製ピアノの魅力の違いは?
馴染みのあるヤマハ・カワイを選ばず、あえてヨーロッパ製ピアノを選ぶ必要があるのか?ということですが、それは楽器としての魅力や特性が両者で異なるからです。
ヤマハ、カワイはたくさんの販売実績があり安心ですし、メードインジャパンのイメージ通り、きちんと作られているので安心というところが最大の魅力です。
しかしながら日本とヨーロッパでは文化的背景が違いますので、ピアノが西洋楽器であるという観点からも、日本製ピアノの欠点は外装のデザインが醸し出す雰囲気も含めて、残念ながら相対的に楽器としての魅力に乏しいというところにあります。
言葉でご説明するのは難しいのですが、文字に例えると国産ピアノはワープロで書いた文字で、ヨーロッパ製のピアノは手書きの文字とも云えます。商業文はワープロの方が読みやすく合理的ですが、手紙は手書きの方が心が伝わります。
国産ピアノは音が響かず早く減衰していきますが、ヨーロッパ製ピアノは、音色の好みは別にして、ほぼ例外なく音が良く伸びます。
なぜこのような違いがあるのか?ということですが、これは製造工程で手間のかけ方が違う(合理的でない)からだと思います。
なかでもチェコのペトロフ社は、合理化が遅れているとも云えますが、ヨーロッパではまだ人件費が安いこともあり、マンパワーで昔ながらの職人による伝統的製法でピアノが製作されています。
手間がかかる伝統的な製法で作られる響板(ペトロフ社にて)
アップライトも大量生産的なラインで流さず1台1台職人による製作されます(ペトロフ社にて)
音を伝える上で重要な駒も職人が1台1台削ります(ペトロフ社にて)
ペトロフ社5代目社長のスザンヌ・ペトロフさん(ペトロフ社工場にて)
弊社で良く調整されたペトロフピアノをご試弾いただくと、その違いを体感いただけると思います。