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中古ピアノ選びはプロでも難しい

車の場合は年式と走行距離と外装、人気車種か否かで、消耗品もタイヤとバッテリーくらいで素人が選んでも大きな問題はないと思いますが、ピアノの中古品選び方はプロでも難しいものがあります。

ピアノの消耗品と云えば弦やハンマー、フェルトやクロスですが、これらの消耗品のチェックに加え、仮に消耗品がまだしっかりしていても、これらの癖や歪みを修正し新たに調整して整音する必要があります。

ハンマーの新旧比較、頭が凹んだ方が旧ハンマー


外装のリニューアルと内部の調整だけでも丁寧にやると費用も数十万円レベルになりますし、個々の消耗品の交換の費用(部品代と作業料)まで考えるとかなりの高額になります。

弊社で弦、ハンマー、フェルト類の交換のリニューアルをしたスタインウェイのセミコンサート費用は150~200万円、メーカーに出すと300万円ほどかかります。


しかし中古品だから新品より劣るというころではありません。

消耗品をきちんと交換するか、あるいはまだ消耗品がまだしっかりしているピアノなら、十分な時間をかけて丁寧に整調、整音すれば、新品時より魅力的なピアノになる可能性があります。













その訳は、弦やフェルト、クロス等の消耗品を別にして、木材主体で構成されているピアノ本体(響板を含めたボディー)ですが、木材は年数が経過すればするほど固く強固になるという特性から、古いピアノほど鳴りが良く魅力的な楽器になります。

これは300年前の弦楽器、ストラディバリウスが高く評価されているのも、木材の特性として年数経過すれば固く強固になると特性から古い弦楽器の評価が高いのと同じ理屈です。

ただ構造がシンプルな弦楽器と違い、内部構造が複雑なピアノは消耗品の交換には手間がかかるという違いがあります。

中古ピアノという選択は悪くはないのですが、どこまで手を入れるかで販売価格も大きく異なるなるが中古ピアノなので、年式と価格の安さだけで中古ピアノを選ぶことはできません、素人では消耗品の消耗具合やチューニングピンの緩み具合などは確認が困難ですが、それでも十分な時間をかけた丁寧な試弾が必要です。

浜松ピアノ店1Fに展示中の中古のグランドピアノ


  弊社の中古ピアノが商品になるまで

丁寧な出荷調整(納品前の調整)で本当のピアノの性能が決まります!

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ネット上では公開できない業界の矛盾点や裏話を満載、全44ページのピアノ選びの新しいバイブルです

間違いだらけのピアノ選び  ~ 目 次 ~

【第一章】大半のピアノが本来の性能を発揮していない

◎ピアノは8千個の部品◎ピアノはリモートコントロールで打弦する楽器

◎仕上げが整音

◎試弾は調整されたピアノでないと意味がない

◎ピアノはセミオーダーの楽器です


【第二章】調整によるエピソードのお話

◎中古ピアノが高い勉強代に

◎安価でも高級ピアノより魅力的

◎ブランドを信じて購入したが失敗

◎調整が自慢のシゲル・カワイでも不満

◎値段ほど差がない高級ピアノ

◎好みのスタインウェイがなかった

◎丁寧な調整でヤマハでも満足

◎好みのスタインウェイを求めて

◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?

◎ヤマハは温泉に浸かったような音?

◎ピアニストと専属調律師のお話

◎腱鞘炎になって困っている


【第三章】中古ピアノの問題点

◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い

◎さらなる中古ピアノの問題点

◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?


【第四章】調整シーンを写真でご案内

◎グランドピアノの調整作業

◎アップライトの出荷調整作業


【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ

◎最近のピアノの生産事情

◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語

◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ

【第六章】日本のピアノ事情

◎毎年減少する日本のピアノ市場

◎余談ですがスタインウェイについて


【第七章】筆者のブランド選びの見解

◎コストパフォーマンスが高いか否か

◎ピアノは素材という考え方

◎メンテナンスについて

グランドピアノの3日間の出荷調整作業を動画でお見せしていますが、丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。DVD全24分




 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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