[ ]表現力豊かなピアノの条件
丁寧な調整で初めて表現力豊かなピアノになる
具体的には難しいピアニシモ(小さな音)も均一な音色で楽に出せ、大きな音も力まず出せ、いわば唄うように弾けるピアノのことで、これは新品・中古・安価、高級に関わらず丁寧に調整することで可能になります。
音色も仕上げの整音で、ある程度好みに変えることが可能
ピアノ自体が持つ固有の音色もありますが、それでも演奏者の好み合わせて煌びやかな音色やソフトな音色に変えることが仕上げの整音である程度可能です。
スタインウェイは10、ヤマハは4の表現力しかない
筆者がピアノ日誌でピアノの性能は価格の違い程の性能差はないと書いたところ、あるピアニストの方から歴然とした差がある。スタインウェイが10の表現力があるとすれば、ヤマハは3から4ほどの表現力しかないと反論されました。
性能差の原因はメンテナンスの差の方が大きい
ホールのピアノの実態を良く知る演奏者からみれば当然の意見ですが、その理由は大概のホールのスタインウェイは1年に1度、保守点検と称して普段の調律とは別に2日間かけて調整と整音を行いますが、ヤマハ、カワイは調律しかやらないので表現力が劣るピアノになっています。
もしヤマハ、カワイも国際コンクールに持ち込むピアノほど丁寧に調整や整音を施せば、実際には出場者が選定に迷うほどの性能差しかありません。
ピアノのメカニズムはどのピアノも同じなので、いかなるピアノも鍵盤から打弦するまでのメカニズムがロスなく動き、ハンマーが弦のスイートスポットを正確に打弦出来れば弾き易く表現力豊かなピアノになるし、それに反すればいかに高級ピアノであっても弾き難く表現力が劣るピアノになります。
1千万円超えの輸入高級ピアノは、あらかじめメーカーの工場で入念に調整されてから出荷されますが、日本への輸入の際はコンテナ船で赤道を2回通過して来るので、日本での再調整が必要ですが、最近はそれがかなり省かれているのが気になります。
その上で、納入後のメンテナンスも同様に丁寧な調整を継続的にに行わないと、いかに高級輸入ピアノであっても表現力の劣るピアノになります。
スタインウェイの2日間のメンテナンス(保守点検)風景
調整を理解せずしてピアノの性能は語れない
調整の基本(土台)の鍵盤調整 毎回のメンテナンスでも小まめな鍵盤調整が必要です
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