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ピアノの雑音と共鳴についての対策について

騒音が大きいショールーム等では気がつきにくいのですが、静かなご自宅の部屋でピアノを弾いた場合、少し耳が慣れてくると雑音や耳障りな共鳴が気になることがあります。

雑音等は、一旦そこに意識が行くようになると自分の意識のなかで拡大してきて不快感が増大してきますので、なかなか厄介な問題です。

共鳴は同じ音の周波数に部屋の置物や照明器具、壁の内部、ピアノの金属パーツなどの部品が干渉する現象ですが、、たくさんの原因が考えられますが、これは原因を特定して対策すれば大概は解決します。

過乾燥等でピアノのネジが緩むと共鳴、雑音が発生することがあります。


ピアノ自体の問題でよくある雑音として高音部のシャリシャリといった鈴の鳴るような雑音が良く起こり、少し古くなると出やすくなります。

雑音が出やすい中音~高音部
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次高音部のこの横長いバー(カポダストロバー)と弦の接触部からどのメーカーもよくシャンシャン鳴ることがあります。

 

真下から見るとこんな感じです。

弦がここにめり込んでいて、金属同士なのでどうしても接触面がシャンシャン鳴ることがあります。

 

今回は3本中、右の弦だけがシャンシャン鳴っていたので、ほんのわずか右にずらしました。



高音部のシャリシャリというような雑音は、構造上、アリコート方式によって、新品からでも出ることがありますし、少し古くなると弦がベアリングやアグラフにくい込み、結果シャリシャリしたような音が出る傾向があります。


 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


除湿から加湿の季節になってきました!

このところ急に寒くなりそれまでの除湿器から加湿器の出番になりました。

弊社のショールームはショールームという性格上、表通り に面した窓ガラスの面積が広いので冬場は寒い外気温の影響を受けやすい窓際ではピアノの管理が難しくなります。

通りに面した側は全面ガラス張りで外気温の影響が大きいショールーム



ですから展示ピアノの調律や調整も狂いやすく、たびたびの調律と調整が必要になり苦労しています

例えばホールにあるフルコンサートピアノは、24時間の空調管理されている楽器保管庫に置かれている限りピアノはほとんど狂いません。

但し、いざ夕方からのコンサートとなりますと、保管庫から出されて舞台上に移動して、調整と調律、演奏のリハーサルが行われますが、冬場の朝の舞台の温度は低いので、保管庫から舞台上に移動した瞬間から調律や調整が狂ってきます。

ホールのメンテナンス風景
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またご自宅の場合は、夜間に室温が下がってきますと、露点温度となりますので、それまでの空気中の水分が、ピアノ内部の冷たい金属部分に結露となり、弦やチューニングピンが錆び、さらにアクション内のピンが結露になることがあります。

調律の時期は半年か、1年ごとが適切か?


 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


サイレントピアノの仕組みを解説

ヘッドホーンが使えることで人気があるサイレントピアノ(消音ユニット付)ですが、その仕組みを、展示中のヤマハのサイレントピアノ(中古品)を使って少しご説明させて頂きます。



消音ユニットは大きく2つのものが組み込まれています。

①鍵盤の下に設置されたセンサー

このセンサーにより、個々の鍵盤がどのくらいの強さ(速さ)で弾かれたかを感知し、強く弾かれた場合はそれだけアンプの音量が大きくなり、演奏者はそのアンプの音をヘッドホーンで聞くことになります。

②そのままではハンマーで弦を叩いてピアノが鳴りますので、ハンマーが弦を叩く前に、金属のバーにフェルトを貼ったものでハンマーを強制的に止めます。

上から見たものですが、金属バーがシャンク(ハンマーの取りつけ棒)のストッパーになり、消音時にはハンマーが弦を叩かないように(ピアノの音がしないように)ストッパーで強制的に止めます。

横からの写真ですが、金属のバー(ストッパー)にスポンジ状のものが貼られて、消音時のシャンクの衝撃を緩和しています。


上手くご説明ができたか分かりませんが、消音ユニットの原理はこんな感じです。

つまり消音時の演奏は内蔵のアンプから電子音のピアノの音が、鍵盤を強く叩けば大きな音で、弱く叩けば小さな音で、ヘッドホーンから聞こえてきます。
つまり生ピアノにデジタルピアノを内蔵した感じになります。

ここで最大の問題(デメリット)は、通常のピアノよりアクション調整の工程で寸法を変える必要があるので、消音を使わず普通にピアノを弾いた時に、連打が難しくタッチも重くなり、音もぼやけた感じになりますし、何よりもタッチ感が、弦を叩くのとスポンジを叩くのでは大きな違和感があると思います。。

そのようなサイレントピアノ(消音ユニット)のデメリットがありますので、本当にやむをえず、最後の手段としてサイレントピアノを考えた方が良いと思います。

ピアノの防音対策


 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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