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ディアパソンD-164R 整調編⑨


先日、オーディオ好きな知人宅へ初めておじゃましました。

 

音楽専用ルーム、空調管理もばっちり。
写真だけでもお分かりかと・・・こだわってる感が半端ないです。

 

早速TADのスピーカーで色んなCDを聴かせていただきました。

 

 

私はオーディオ専門ではありませんが初めて聴いたTADのスピーカーの率直な感想は、録音時の機器やその空間(距離感)までありのままの状態を細かく再現してくれているように聴こえました。

 

 

弊社のショールームで録音したこのメーカー別ピアノ聴き比べCDを、TADのスピーカーを通して聴いてみると・・・


安いマイクで録音したのが、モロに出てて(笑)

恐れ入りました。

 

 

 

 

そしてこのクリーン電源。

場所や時間帯によって不安定な電圧やデジタル機器のノイズなど入力された交流電源からノイズを除去し、直流電源に変換して再び交流電源を再生成するそうです。

THD(全高調波歪)の歪率も数字で表示されるため、知人曰く、深夜の1時が一番電力を使っていないから最高の状態で聴くことが出来るそうです。

 

 

 


他にもいろいろと勉強させていただき、とても楽しいひとときでした。

 

 

 

 

 

 

さて、ディアパソンD-164Rの整調の続きです。

 

【整調項目】

・ネジ締め(アクション・キーフレーム・本体)
・鍵盤(バランス・フロントキーピン)磨き
・鍵盤(バランス・フロントホール)調整
・棚板調整
・鍵盤(白鍵・黒鍵)高さ調整
・弦合わせ(走り・傾き・間隔)調整
・サポート合わせ調整
・バックチェック合わせ調整
・ジャック位置(前後・高さ)調整
・鍵盤白鍵深さ(沈み量)調整
・ハンマー接近調整
・ハンマードロップ調整
・打弦距離調整
・鍵盤黒鍵深さ(沈み量)調整
・ハンマーストップ調整
・レペティションスプリング調整
・シフトストップネジ調整
・ダンパーレバー・ブロック調整
・ダンパーかかり(始動)調整
・ダンパー総あげ調整
・ダンパーストップレール調整
・ソステヌートロッド調整
・各ペダル調整(踏み込み量・遊び量)

 

今回この5つです。

 

 

 

これで一番項目が多い整調が終わり、残すは調律と整音です。

 

 

 

 

 

 

>>>お薦めブランド ディアパソン

>>>調整の必要性

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


鍵盤の重さ(ダウンとアップ)を決定する鉛調整とは?

鍵盤の鉛の大きさと位置で基本的なタッチが決まります

基本的には鍵盤に埋め込まれた鉛の大きさと位置で、鍵盤が何グラムで下がり何グラムで元に戻るかという、いわゆる鍵盤の重さが決まります。(但し調整の如何でも鍵盤の重さは変ります)



鍵盤の裏側にひかれた線が写真からわかりますでしょうか?
いわゆる量産ピアノの場合は、メーカー工場でこの線に沿って画一的に鉛を埋め込むための目安に写真のような線がひかれています。

 

写真は今回オーバーホールをしたレンタルルームのヤマハG5


高級ピアノにはこの線がなく、全ての調整が終了してから鍵盤ひとつ一つのアップとダウンを測定してからを手作業で鉛の大きさと位置を決めます。

このあたりが高級ピアノと量産ピアノの違いの一つですが、こうすると実際に弾いた時のタッチ(ダウンとアップ)が均一になり弾き易いピアノになります。

今回レンタルルームのヤマハのG5をリニューアルしてハンマー交換をしたので、この鉛調整を最高級ピアノと同様に一鍵一鍵手作業で鉛調整を行いました。

鍵盤に埋め込むための鉛

 

1鍵ずつ重さを計測して穴をあける所に印をつけているところです。

 

新しく鉛を埋め込む場所に穴を空けているところです。
動画は→こちら

 

 

鍵盤の鉛調整も完了、リニューアルした2FレンタルルームのヤマハG5


皆様のご利用をお待ちしています。

浜松ピアノ店 貸ホールと貸練習室

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


リニューアルしたヤマハG5をご試弾下さい!

リニューアルが完了した2FレンタルルームのヤマハG5(1979年製)
弦、ハンマー、チューニングピン、シャンク、ローラーを新品部品に交換、鍵盤も1鍵1鍵鉛調整をして均一なタッチに仕上げました。
 

ご利用料金1時間¥1.500-(諸費用込み)約8畳のレンタルルームです
 
このピアノは38年前の古いピアノですが、本格的なリニューアルをするとこんな風に仕上がるということを体感頂ける良いチャンスかと思いご紹介しました。¥1.500-でどなたでも気軽に体感頂けます。

ハンマーはドイツのアベル社に交換しました。


 
ローラーも高級天然皮革に交換しています。


38年前の古いグランドを1時間¥1.500-で貸し出すのか?と思われた方もおられるかも知れませんが、ピアノという楽器は古いから悪いのではなく、消耗部品を良質の部品と交換してきちんと整調と整音を施すと魅力的なピアノに生まれ変わるか良く体感頂けると思います。

お持ちの古いピアノをリニューアルされる際の参考になると思います。

浜松ピアノ店 貸ホールと貸練習室

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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