ピアノの性能を最大限引き出すために

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お薦めの調律師は?

気になる箇所を丁寧に伝え、完了後に必ず試弾・確認すること。

メーカー別とか資格という観点ではなく、調律だけでなく、整調や整音を日常的、習慣的に行っている調律師がお薦めですが、作業完了後に仕上がり具合が希望通りか確認する必要があります。

鍵盤のバランスホール調整


サポート合わせ調整

レペティションスプリング調整

ハンマー弦あたり調整


つまり作業前に気になる細かい希望(音色、タッチ他)を伝えた上で、作業前後に試弾して、明確にタッチや音色が良くなった否かを評価して、演奏者自身が判断するしかありません。

日頃のメンテナンスも「整調 + 調律 + 整音」をセットで行なうべきですが、それには最低でも約半日の作業時間になりますので、調律だけよりも少し高くなりますが、ピアノの性能(音色、タッチ、表現力)に取っては価値があります。

ピアノの調律とメンテナンス

 

 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


性能を最大限引き出すためのメンテナンスは?

HPのピアノの調律とメンテナンスのページに、整調中の写真を加えて分かりやすくしましたので、再閲覧して下さい。

納品前の出荷調整や納入後のメンテナンスは、整調・調律・整音をセットで行なうのが本来のメンテナンスのあり方ですが、なかでも整調は時間がかかるので、効率重視の最近は、1千万円クラスの名だたる高級輸入ピアノでもかなり手抜きになっています。

整調の有無はビフォアー、アフターで弾き比べると性能の違いが誰でもわかることですので、演奏者の方は整調に対する正しい知識が必要です。

所要時間のイメージ図、整調の時間が最も時間がかかります。

具体的な整調シーンをHPでは写真24枚でご説明しています。

鍵盤の高さ調整シーン

バックチェック合わせ調整シーン

ジャック前後・高さ調整シーン

打弦距離調整シーン

整調作業はたくさんの項目を手作業で調整しなければならないので、それなりの技術力と長い作業時間が必要ですが、最近は合理化のために1千万円クラスの高級輸入ピアノですら大幅に省かれるようになっています。

ですので中古品も含めて多くのピアノが本来の性能を発揮していないので、ユーザー自身のいっそうの判断力と知識が必要な時代です。

  • ・ネジ締め(アクション・キーフレーム・本体)
  • ・鍵盤(バランス・フロントキーピン)磨き
  • ・鍵盤(バランス・フロントホール)調整
  • ・棚板調整
  • ・鍵盤(白鍵・黒鍵)高さ調整
  • ・弦合わせ(走り・ねじれ・間隔)調整
  • ・サポート合わせ調整
  • ・バックチェック合わせ調整
  • ・ジャック位置(前後・高さ)調整
  • ・鍵盤深さ(沈み量)調整
  • ・ハンマー接近調整
  • ・ハンマードロップ調整
  • ・打弦距離調整
  • ・ハンマーストップ調整
  • ・レペティションスプリング調整
  • ・シフトストップネジ調整
  • ・ダンパーかかり(始動)調整
  • ・ダンパー総あげ調整
  • ・ダンパーストップレール調整
  • ・ソステヌートロッド調整
  • ・各ペダル調整(踏み込み量・遊び)

    詳しくはリニュアルした
    ピアノの調律とメンテナンスのページをご覧ください。

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


メンテナンスはメーカー系列か、ある種の資格を持った調律師に依頼すべきか?

いかなるメーカーのピアノも作業内容は同じです。
ピアノの基本的なメカニズムは、スタインウェイやヨーロッパ製ピアノ、あるいはヤマハ、カワイ、中国製ピアノ、コンサートホールのピアノどれも皆同じです。

ですから調律や整調、整音の手法は、いかなるメーカーのピアノであれ基本的な作業はほぼ同じ作業内容になりますので、料理のように当たり前のこのことが当たり前のようにできる調律師であればOKなのです。
 
しかし、写真のように鍵盤の下を清掃したり、ピンを磨き、ピンの位置を正しく修正するいうような基本的な作業、当たり前の作業がきちんと出来る調律師が極めて少ないのが残念なところです。
 

根底にはユーザーの整調や整音に対する理解不足もあり、日頃は調律(音の高さを合わせる)だけの仕事が圧倒的に多く、整調(鍵盤・アクション・ダンパー調整)や整音(弦を叩くハンマーフェルトの弾力調整)といった作業を腰をやる機会がないので、残念ながら整調と整音が的確にやれる調律師は極めて少数です。

また今では大手のヤマハ、カワイも大半が委託調律師(歩合給)になっていますので、その歩合の率(調律師の取り分)を決める方便としても、調律師協会のグレードや各メーカーが設けた各種認定制度があります。

しかし、これらは調律師自身の勉強や励みにはなることはあっても、必ずしも高い技術力を証明するものではありません。

たとえばカワイの高級機種のシゲル・カワイは、カワイの調律師でもカワイMPA(Master Piano Artisan)の資格を持った少数の調律師しかメンテナンスを認めておらず、メンテナンス料金も高めに設定しています。

これは資格がない調律師がメンテナンスを行なうとシゲル・カワイが壊れるという意味ではなく、特にグランドの整調、調律、整音が正確に出来ない調律師が大半なので、せっかくの自社の高級ピアノが本来の性能を発揮しないという意味で、あえて規制しているのだと思います。

当然ながら整調・調律・整音でも、より高度な匠の技術はセミナーで体得できるという類のものではなく、日頃の仕事のなかで、いつも高い意識レベルを持ってコツコツと仕事を積み重ねで初めて体得できるものだと思います。

ピアノの調律とメンテナンス

よくあるご質問 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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