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社会科見学に来られました

今日は小学生のTくんが夏休みの研究課題で弊社に社会科見学に来られました。

弊社の展示ピアノの特徴や、ピアノにとっての調整の重要性を説明しながら、まずは体感していただくことに。

 

 

アップライトピアノとグランドピアノの比較ために弊社の伊ヶ谷くんが弾き比べ演奏。
やはりグランドピアノの方が迫力が違うとお母様も同感。

 

 

Tくんにも生ピアノを実際に触れて体感してもらいました。

 

 

グランドピアノは上下に音が抜けますが、響板下から出る音を間近で聴いて迫力満点。

 

 

 

せっかくなので、これから出荷調整(納品前の調整)に入るディアパソンDR-30を使って一緒に作業をすることに。
まずはグランドピアノの仕組みを簡単に説明、そしてハンマーの素材や名前のクイズもしながら鍵盤を外しました。

 

 

鍵盤を外し土台を見て、今度はその鍵盤を取り付ける。
最初は1つだけだったのが、Tくん最後には4つまとめて取り外しが出来るようになりましたよ。

世の中にはたくさんの業種がありますが、その中でも今年の研究課題に弊社を選んでいただき大変有難いことです。子どもの未来の可能性は無限大にあるので、これからたくさんの経験をしていき、心から楽しいと思える、またはやりがいを感じる、そんなお仕事に就いてもらえたら嬉しいです。

 

 

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


ピアノの寿命は何年くらいか?!

オーバーホールされて今も現役の1910年製のペトロフピアノ(京都芸術センター)



今はもうメーカーはなくなりましたが、お洒落な外装のドイツのシンメルピアノ(お客様宅にて)

弊社2Fピアノ教室兼レンタルルームにある1979年製ヤマハG2
古く使用頻度も高いのでピンの保持力が劣化し、今、ピンブロックとワンサイズ大きなピン、そして弦を新しいものと交換中作業中です。
 

こちらは2Fの和室レンタルルームにある1979年製のヤマハG5です。 
このピアノは響板修理、弦、ピン、ピンブロック、フェルト類、ハンマー等をオリジナルより高級なドイツ製の部品に交換して、現在、最後の調整仕上げ中ですが、ここまでやると性能も新品同様かそれ以上になり、気持ち良い演奏を楽しむことができます。


このように古いピアノも(市販の中古ピアノも)適切な時期に適切な部品交換やオーバーホールさえしてやれば、優に100年以上の使用が可能ですが、古いピアノはそれなりにリニューアルに手間とコストがかかります。

弦楽器と違いピアノの弦は常時強い張力(1台で約20トン)で張られ、弦楽器の魂柱のようなものはなく、響板には絶えず強い弦圧がかかっていますし、使用頻度により弦に金属疲労が起きます。

また響板の構造は、木材を横に何枚もつなぎ合わせて作るので、環境(過乾燥等)によりそのつなぎ目に隙間ができて雑音が発生したり、常時かかる強い弦圧のために響板自体に反りがなくなった(響板のヘタリ)時には調律不能になりますので、そのような時には響板の修理が必要になります。

ピアノの寿命について

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ウェンドルの調整が完了しました③

ウェンドル&ラングの調整の続きです。

 

ハンマーを弦にあてた状態で弦を1本ずつはじいていき、3本(または2本)の弦がハンマーに同時に当たるように確認します。歯の噛みあわせと同じです。
先に当たっている場所だけを板ヤスリで落としていき同時になるまで繰り返します。
3本が同時に当たるとその音だけ弦に触れた瞬間からきれいに発音されます。逆に、同時に当たっていないとズレが生じるので、きれいに発音せずにぼんやりした音になります。

動画を撮ってみたのでご覧ください。
3本の弦を順にはじいた時の音の長さをよく聴いてみてください。音の長さが短いところは先に当たっている証拠です。

 

 

 

 

 

 

弦の噛みあわせの調整が終わったら、全ての鍵盤を弾いていき、硬い音のハンマーだけピックアップして、針を使ったピッカーという工具でほぐしていきます。

針を入れる場所や深さによって随分と音色が違ってくるので、慎重に探っていきます。

 

 

 

 

ダンパーペダル(右のペダル)の踏込み量を調整します。
ペダルを踏んだままの状態で上からダンパーを見て、白鍵を弾くとダンパーが動かず、黒鍵を弾くとダンパーが少し上に持ち上がるくらいに写真のボタンを回して調整します。

 

 

 

ダンパーストップレール(ダンパーをストップさせるレール)の隙間の調整をして、他の2本のペダルもロスがないか、最適な位置・タイミングにあるか確認&調整します。

 

 

 

最後に雑音チェックをして、完了です。
前回もですが、今回も高音部のキラキラ感は損なわずに調整してみました。

これでようやくご試弾可能になりましたので、みなさま他のピアノと弾き比べにお越しください。

 

 

 

>>>お薦めブランド ウェンドル&ラング

 

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


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