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良く調整されたピアノを試弾しないと意味がない

新品ピアノはメーカーできちんと調整されたピアノなので、なぜわざわざ販売店で余分な手間(約3日間)をかけて調整する必要があるか?という疑問を持たれると思います。

しかし国産メーカーが工場で行う出荷調整は故障の有無の点検程度なので、本来の気持ちが良いタッチや音色を望めば、販売店で1千万円クラスのピアノと同じように最低でも3日間をかけた調整が必要です。

結果としていかなるピアノであれ30%以上性能(音色、タッチ)が向上します。
その上で最終的には部屋に設置してから部屋の音響と演奏者の好みにタッチと音色に仕上げると手放せないピアノになります。

私の目から見るとメーカーの旗艦店である銀座や青山のショールームでも同じことで、工場から入荷したピアノを調律だけされて展示されています。

上記のことに疑問を持たれる方は、一度、浜松ピアノ店のショールームでご試弾頂くと調整の有無の違いを簡単に体感頂けると思います。



写真は工場から入荷したばかりの新品のディアパソンを、納品前に店頭で出荷調整をしているところです。

調整は鍵盤のキーホールの清掃から始めます(先ずは鍵盤調整から)


ピアノのご説明の難しさをいつも痛感しますが、先ず、ピアノは独自の複雑なメカニズム持つ楽器だということからご説明します。

そのために性能のことを大切に考えるなら、手間はかかるが一連の複雑なメカニズムを一から精密に調整してやる必要があり、それを行うと、安価なピアノでも高級なピアノでも、仮に同じピアノであっても、特性も変りピアノなりに性能も大きく向上するいうことをご理解頂くことからいつも始まります。

調整について一応のご理解を頂けると、私の役割の半分は終わったようなものですが、ご説明の機会が少ないのが残念に思うところです。

ピアノの性能に重要な調整に関しては、メーカー幹部や業界人はもちろん一般にもほとんどご理解頂けていないのが実情です。

しかしながら、一旦、調整の概念を理解されると、これまでのピアノに対する見方が大きく変わるはずです。

ここでは調整の最初の基本的な作業である鍵盤調整に関して少し説明させて下さい。
 新品のピアノでも丁寧な調整は不可欠で、写真からでも鍵盤調整を行うと弾いて気持ちが良いピアノになることがご理解頂けると思います。

当店でピアノを選ぶメリット

次に鍵盤を支える金属のピンを一本一本写真のように磨いていきます。この作業は新品ピアノはもちろんですが、鍵盤のスムースな動きを確保するには、だいたい2年に一度位は同様の作業を行う必要があります。


バランスキーピン並びの調整


バランスホールの調整これも鍵盤がスムースに動く上で欠かせない作業です。


バランスホールの調整鍵盤がスムースに動く上で欠かせない作業です。


全ての鍵盤の高さが一定になるように鍵盤の高さを調整します。
中古品に限らず、新品ピアノでも、人の手で正確に合わせていく必要があります。


全ての鍵盤の深さが一定になるように鍵盤の深さを調整します。
一旦きちんと調整してからも、定期のメンテナンスの際にも微調整します。


これらの一連の作業を鍵盤調整と云いますが、これは整調作業のほんの一部です。

新品のピアノでも、丁寧に鍵盤の調整を行うと、全ての鍵盤がスムースに動いてくれるので、明らかに弾きやすくなり、その分、表現力豊かなピアノになります。 
ピアノを選ぶ前に知っておきたい大事なこと

このように全ての土台である鍵盤調整から始めて、次は、上に上に、アクション、ダンパーの調整を行い、この作業が全て完了して初めて調律します、そして最後の仕上げとして音色の粒をそろえる整音作業をして完了します。

これらの全ての作業時間は、手慣れた技術者で、ざっと一通りやって3日間ほどかかりますが、今では1千万クラスの新品の高額ピアノですらかなり省かれいますので、それより安価なピアノなら尚更です。


 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノで心豊かな人生を

弊社のキャッチ・コピーです

この毛筆で書いた文字は、もう30年程前に新潟県の「いろは堂」の代表の西潟弘明さんが弊社に来店された時に書いてもらったものです。

西潟さんによると、「商売は人と人の関係の上に展開します。
筆字はその関係のきっかけを作り、深めていくのです。」ということのようで、お会いしてお話をお聞いていると、なるほどと感化されました。
それ以来、店内の値札やご案内は、なるべく手書きで書くようになりました。

有限会社いろは堂
新潟県十日町市福島

有限会社いろは堂のある集落の昔の風景


 ピアノを含めデジタル全盛の現代ですが、手書きの文字は仮に下手な文字でも、それなりに伝わるものがあるようです。
 
興味がある方は、一度、「いろは堂」さんのHPをご覧ください。


 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


音には空気伝播音と個体振動音の2つがあります

防音を考える際に、一般的にはテレビの音や人の話声をイメージしますが、これを空気伝播音と言います。

一戸建ての場合は、お近所にピアノの音が聞こえないようにするにはこの空気伝播音を遮断するために窓を2重サッシにすればほぼ解決します。

最近のマンションは最初からかなりの防音対策がされており、お隣のテレビの音や話声が聞こえることはないと思います。

しかしマンションで主に問題になるのは階下への個体振動音です。

個体振動音というのは壁を金づちで叩いたり走ったり椅子から飛び降りた時に出る音ですが、これを階下では床板がちょうど太鼓の革の役割をして大きな音で聞こえます。

ですのでマンションでのピアノの防音を考える時には、ピアノ自体の音よりも鍵盤を叩く振動やペダルを踏む音が階下には想像以上に大きく聞こえます。

階下への震度や音を遮断するのが、テクニカルサウンドさんが考案したピアノ架台です。

ピアノ架台のカタログ

大阪のテクニカルサウンドの中辻さん、下は工場にて筆者と








 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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