[ ]松尾楽器さんがピアノ業界に残した功績
松尾楽器さんと云えばスタインウェイの元日本総代理店であり、60年以上日本のスタインウェイの普及に貢献をされ、全国のホールへのスタインウェイの納入実績やその技術力も業界では高く評価されていました。
その松尾楽器さんは、スタインウェイ社から一方的に取引停止を勧告され、やむなく2020年12月一杯でスタインウェイの販売を辞めざるを得なくなり、それに伴い松尾ホール、スタジオも2021年3月で閉められました。
松尾楽器さんの功績はいろいろあるとは思いますが、大きいはホールのスタインウェイを1年に一度、2日間をかけた保守点検するという習慣づけ、このことにより調律しかしないヤマハ、カワイに較べホールという現場で圧倒的な性能差が生まれ、スタインウェイの高評価になりました。
もう一つは精密調整ができる技術者を時間をかけて育成したこと、この二つを上げたいと思います。
①ホールのスタインウェイの保守点検
ホールにあるスタインウェイは普段の調律とは別に、1年に一度、保守点検と称し、2日間かけて調整・調律・整音を行う習慣を残しました。
ヤマハ、カワイは同様の保守点検の習慣がなく、普段の調律だけのヤマハ、カワイと歴然とした性能差が生まれました、これが現在のスタインウェイの評価を高めた大きな理由だと思います。
※いかなるピアノであれ同様の定期的な保守点検を行うと性能が大幅に向上します
ホールの保守点検風景
②精密調整ができる技術者を育てたこと
元スタインウェイジャパンの社員調律師で、現在はファツィオリ・ジャパンの調律師である越智さんの話によると、彼は国立音大の調律科を卒業後、最初に松尾楽器さんに入社して、当初はグランドのダンパー調整だけを3ヶ月やらされたそうですが、お金を生まない研修期間を長く取り時間をかけて精密調整ができる技術者を育てたことだと思います。
現在はファツィオリジャパンの越智調律師
メーカーを含め一般的なピアノ販売店は効率重視の即戦力ということで調律学校を卒業後、短期間で有料調律のメンテナンスに出されるので、ちゃんとした調整ができる調律師が育っていません。
弊社はここから調整の重要性を学び、弊社から出荷するピアノは全て丁寧な出荷調整を施してからお届けするようになりました。
ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に
大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノを選ぶ前にぜひ参考にして下さい。
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ネット上では公開できない業界の矛盾点や裏話を満載、全44ページのピアノ選びの新しいバイブルです

間違いだらけのピアノ選び ~ 目 次 ~
【第一章】大半のピアノが本来の性能を発揮していない
◎ピアノは8千個の部品◎ピアノはリモートコントロールで打弦する楽器
◎仕上げが整音
◎試弾は調整されたピアノでないと意味がない
◎ピアノはセミオーダーの楽器です
【第二章】調整によるエピソードのお話
◎中古ピアノが高い勉強代に
◎安価でも高級ピアノより魅力的
◎ブランドを信じて購入したが失敗
◎調整が自慢のシゲル・カワイでも不満
◎値段ほど差がない高級ピアノ
◎好みのスタインウェイがなかった
◎丁寧な調整でヤマハでも満足
◎好みのスタインウェイを求めて
◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?
◎ヤマハは温泉に浸かったような音?
◎ピアニストと専属調律師のお話
◎腱鞘炎になって困っている
【第三章】中古ピアノの問題点
◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い
◎さらなる中古ピアノの問題点
◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?
【第四章】調整シーンを写真でご案内
◎グランドピアノの調整作業
◎アップライトの出荷調整作業
【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ
◎最近のピアノの生産事情
◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語
◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ
【第六章】日本のピアノ事情
◎毎年減少する日本のピアノ市場
◎余談ですがスタインウェイについて
【第七章】筆者のブランド選びの見解
◎コストパフォーマンスが高いか否か
◎ピアノは素材という考え方
◎メンテナンスについて
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