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ピアノの大きさ(GPは奥行き、UPは背の高さ)の違いについて №1

大ホールに設置されているフルコンサートピアノ(写真はスタインウェイD-274 奥行き274㎝)

鍵盤は標準鍵盤で88鍵なのでピアノの横幅はホールのピアノも、ご家庭のアップライトピアノもほぼ同じ大きさになりますが、フルコンサートピアノは奥行きが長く270㎝くらいになります。
 
グランドピアノは右側面がえぐれていて左側が長くなっていますが、理由は高音域には長い弦は必要はなく低音域の巻き線を長く張るためにこのような形になっています。

スタインウェイセミコンサートピアノ C-227(奥行き227㎝)

 
小ホールや家庭用では一番大きなサイズで奥行き210㎝ 写真はペトロフP210


大きなグランドピアノでも小さなアップライトピアノでも各音域の周波数は同じですから、弦の張力が同じだとすれば大きなピアノはその分弦が細くなります。

特にピアノの低音域は太い巻き線で低音を出す仕組みですが、これが大きなピアノ(GPは奥行き、UPは背の高さ)ほど低音域の巻き線を細くすることができます。

細く長い巻き線の結果として、メリハリのある魅力的な低音を出すことができます、逆に小さなピアノは巻き線が短くしか張れないのでその分太い巻き線になるので、極低音域になると極端に云えばただ音が出てるだけの音になります。

ちなみに大きさの違いはアップライトでは背の高さ118cm~132cm、グランドは奥行き151cm~274cmになりますが、横幅はいずれも標準鍵盤の88鍵なのでほぼ同じになります。

アップライトの低音部の巻き線 小さなピアノはこの巻き線が太くなります


まとめますと、大きなピアノはその構造的な特性としてメリハリのある魅力的な低音が出ますので、ホールのフルコンサートピアノを弾く機会がありましたら低音域をぜひお試してみて下さい。

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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