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ディアパソンの純粋な中立音の仕組みとは?

ディアパソンは米軍の艦砲射撃で焼け野が原になった浜松で、戦後間もない昭和23年(1948年)ヤマハの元技術部長であった名工・大橋幡岩氏が正当なヨーロッパタイプの音質を持つピアノとして設計・製作され、マイナーなブランドですが今でも一部のピアノ愛好家の方から熱く支持されています。

ディアパソンの特長として「純粋な中立音」と言われ、水のように透明な音という風にカタログに記載されていますが、他の国産ピアノと具体的にどこがどう違うのか?

①フレームが大橋フレーム(奥行183㎝)であるということ
フレームが違えば弦の太さや張力が微妙に違ってくるので、フレームの設計は基本的な音色を決定する重要な要素の一つになります。


②ディアパソンは弦の端の共鳴部分の鳴りを敢えて抑えています。

③ドイツレンナー社製ハンマー、弦もドイツのレスロー弦を使用
国産メーカーはハンマーは自社製ですが、ディアパソンは国産ピアノでは唯一、世界的に定評のあるドイツのレンナー社製ハンマー、弦もドイツのレスロー弦を使用しています

アリコート方式
ヤマハ、カワイ、スタインウェイ等で採用されている現在の主流である弦の端まで共鳴させるアリコート方式、弦の張り方もターン張りできらびやかな音色になります



ディアパソンは、敢えてフェルトを入れて倍音を抑えて、弦の張り方もシンプルなターン張りではなく総1本張りです。



大橋幡岩氏の弟子の乗松氏が語るディアパソン

浜松からディアパソンピアノの設計者として有名な、故、大橋幡岩氏に直接指導を受けたと云われる乗松氏が、かつて岡山の弊社まで若手の指導ということで、1泊で浜松からわざわざ来て頂いた時の写真です。弊社2Fにて




乗松氏は根っからの職人さんで、謙虚で穏やかな人柄と認識していましたが、落ちついてゆっくりお話をさせていただいたのは、この時が初めてでした

この機会に、設計者の大橋氏のことやピアノ作りの難しさ、良いピアノの本質など、日頃はなかなか聞けないことを乗松氏から直接聞くことができました。

乗松氏が云うには、今の日本には、もう、一からピアノを設計できる人はいなくなった、日本人でピアノ全体を一から設計出来る人は、恐らく大橋幡岩氏が、最後の人であろう、ということでした。

今は部分、部分の細かい数値はコンピューターで設計するようだけれども、やはりピアノ全体のことを考えて、一から設計するのは明らかに人間の方が優れていて、そのような意味で、コンピューターよりも人間の方が優れているというお話でした。

その例として、ピアノの特性を決定する大きな要素の一つに金属フレームがあります
フレームにより弦の張力や弦の太さが微妙に異なってきて、ピアノの特性が変わります。

あまり大きな声では言えないけれども、日本の大手メーカーのピアノは、少し古くなると、高音部の張力の強い細い弦が、フレームの下に食い込んできて高音部がシャリン?シャリン?とした安っぽい音になることがあります。

それが大橋氏の設計したフレーム、大橋フレームでは不思議なことに、そのようなことが起こらないのだそうです。

それと真に良いピアノを作るには、基本設計の良さに加えて、最良の材料を使い、人の手で、時間をかけて丁寧に仕上げることが重要であると云ったことでした。特に最終工程は、機械ではなく、人間の手で丁寧に仕上げることが肝要だそうです


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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