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ピアノのブランド別の音色の違い

よく言われるのは金属の響きを美しく鳴らす、或いは木の響きを美しく鳴らすという分け方がありますが、金属の響きを、、という代表的なピアノがスタインウェイで、キラキラとした音色が好きという方も多く、現代のヤマハ、カワイもこれに準じていますが、逆に長く聞いていると疲れるという方もおられるので人の好みは千差万別です。

木の響きを、という代表がベーゼンドルファー、ファツィオリ、ペトロフ等ですが、これはあくまで基本特性なので、丁寧に整音(ヴォイシング)をしてやると音色の印象も随分変わります。

人の好みは様々なので如何に有名、高級ピアノでも万人が良いというピアノは存在しません。ですから調整と整音で最終的に自分好みのピアノに仕上れば、いかなるピアノであれ満足度の高いピアノになりますが、この事実があまりにも理解されていないのがとても残念です。

たとえばニューヨークスタインウェイのチーフテクニシャンでホロビッツの専属調律師だったフランツ・モア氏も、スタインウェイをホロヴィッツの希望に合わせた音色やタッチに仕上げるのに相当苦労されたと著書で述懐しています。



フランツ・モア著/イーディス・シェイファー構成/中村菊子訳
『ピアノの巨匠たちとともに』(音楽之友社)より


#ピアノ調律師#ピアノ整調

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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