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スタインウェイの保守点検内容

良く管理されているホールのスタインウェイはコンサートごとの調律とは別に、毎年1年に一度、保守点検という名目で2日かけて正常な状態にピアノと整える調整作業を行います。

スタインウェイの性能に対する評価が高いのはこの保守点検のお陰ですが、ホールのヤマハ、カワイはこのような保守点検の習慣がないので、スタインウェイと比べて表現力が劣るとされていますが、同じような保守点検を行うと見違えるような表現力なピアノになりますし、ここまでしなくても一般の家庭の平凡なブランドのピアノも同じで、これに近いメンテナンスを行うと見違えるように表演力豊かなピアノになります。

皆様にピアノの調整の重要性をご理解いただくためにあえて記事にしました。

2日もかけて何をするのか?という疑問もあるかと思いますので、わかりやすく個々の作業の一覧をご覧ください。



ホールの保守点検風景




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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


鍵盤が重くてお悩みの方へご案内

鍵盤が重くて困るというご相談をよく頂きます

今回は“うちのグランドピノは鍵盤が重くて重くて、弾きづらいのでなんとかならないですか?”というご相談で依頼者宅にお邪魔して、まずは鍵盤のダウンウエイトを計測してみました。

あくまでも基準ですが、50gの重りを鍵盤に置いてゆっくり下がる位が標準で、それより数字が小さいと軽め、数字が大きいと重めとなります。スタインウェイはS~B型のダウンウエイトが47gです。

中音部のダウンウエイトを数鍵分計測すると、なんとほとんどが69g・・・これは重いはずです。


部品の摩擦抵抗が多すぎ、部品の動くタイミングが合っていない。簡単にいうと、調整が不十分なだけです。これをきちんとやると本来の重さに戻ります。

鍵盤を外した土台の部分をチェック。


この細長い金属のピンはバランスキーピン。
鍵盤はこの部品に擦れながら動きますが、かなり錆びや汚れがあります。



1本だけ磨いてみました。


バランスキーピン88本を1本ずつ磨きます。


ピカピカに戻りました。



手前のフロントキーピン88本も同様に。


鍵盤とアクションメカニックの結合部分
キャプスタンスクリューも磨いて摩擦抵抗を最小限に抑えます。


鍵盤がスムーズに動くよう調整(解説はこちら→フロント・バランスホール調整動画


この黄色い部分に部品が擦れて動くので、表面にテフロンパウダーを擦り込み摩擦抵抗を減らします。





ジャック調整(解説はこちら→ジャック調整動画



ハンマー接近調整(解説はこちら→ハンマー接近調整動画



まずは最初に計測した数鍵と同じ位置でダウンウエイトを計測。69gだった鍵盤が・・・なんと、ほとんどが51gまで軽くなりました。

このように調整だけでも鍵盤はずいぶん軽くなりますが、それでも重い場合、最後の手段として鍵盤の鉛調整を行い鍵盤(ダウン・ウエイト)を軽くします。

お子様にはどんなピアノを選んだら良いか

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ピアノの寿命は何年位と考えるべきか?

結論から云えば、修理(リニューアル)をすれば何年でも使えますが、費用対効果で、買い替えた方が合理的か否か?となりますので、オーナーがどれだけの価値を見出すピアノ(愛着が持てるピアノか)かどうか?ということになります。

リニューアル作業は、1台1台、手作業なので作業効率が悪く、極論すれば手作りのピアノを1台製作するほどの費用がかかります。

以前、ある高校の100年以上前のスタインウェイGpをハンブルグ工場でリニュアルしたことがありますが、この時は600万円ほどの修理費用の請求がありましたが、この場合は修理ではなく響板やアクション含めてほとんど新品に交換されていました。

一言にリニューアルと云ってもどこまでやるかということでコストが異なりますが、一般的には弦やハンマー、フェルトやクロス類という消耗品を新品に交換し、外装の修理と再塗装してから再調整するのが本来のリニューアルという概念ですが、それ以上となると響板やアクションもそっくり新品にそっくり交換する(前出の例)こともあります。

代表的な消耗部品のハンマー
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消耗部品の弦
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たくさんのフェルトやクロスが使われていていますが、これも消耗品です。
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下記のピアノは1960年代のヤマハのアップライトU1ウォルナットを弊社でリニューアルしました。

木目の外装を再塗装して足を猫脚に改造、ハンマーは独製アベル、弦も独製のレスローに交換、フェルトやクロスも交換して再調整しました。

たぶん国産のヤマハのアップライトをここまで仕上げる例は珍しいと思いますが、手間をかけた分お値段も約90万円と高価になります、しかし見た目も性能も新品以上の魅力があります。





弊社でリニューアルした1965年製スタインウェイ C-227
(セミコンサートモデル)お客様宅にて
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詳しくは弊社HP、ピアノの寿命をご覧ください。


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