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あえてヨーロッパ製ピアノを選ぶ訳

国産ピアノではなくあえてヨーロッパ製ピアノを選ぶ理由は?

純ヨーロッパ製のペトロフピアノとレーニッツシュピアノ

なぜ馴染みのあるヤマハ・カワイを選ばず、それらより高額なヨーロッパ製ピアノを選ぶ必要があるのか?ということですが、それは楽器としての魅力や特性が両者で異なるからです。

国産ピアノはたくさんの販売実績があり安心ですし、メードインジャパンのイメージ通り、きちんと作られているので安心というところが最大の魅力ですが、欠点は外装のデザインを含めて、残念ながら相対的に楽器としての魅力に乏しいというところにあります。

これを言葉でご説明するのは難しいのですが、国産ピアノはワープロで書いた文字で、ヨーロッパ製のピアノは手書きの文字の違いと云えます。

たとえば商業文はワープロで書いた方が合理的であり、読みやすくて良いのですが、個人的な手紙は手書きの文字の方が、味があり心が伝わります。 イメージとしてはこんな感じです。

何を大切に考えるかという楽器作りに対する価値観(哲学)の違いのように思います。

弊社で両者を同時に比較ご試弾いただくとその違いを体感いただけると思います。
 
知っておきたい生産国表示の業界ルール

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


出荷調整と納入調整の重要性

出荷調整とは納品前にメーカーまたは販売店で、主としてメカニズムの調整をメインに行うもので手慣れた調律師でも3日間を要する作業です。中古品ならその倍以上の作業時間が必要です。

浜松ピアノ店の場合
メーカー(浜松)から入荷したピアノを納品前に一度倉庫から出して、店頭で開梱・組み立てして、全てのメカニズムの精度を上げる出荷調整を行い、完了後、再梱包してから梱包してから納品します。

これには移動・開梱・組立・再梱包のコストもかかり、約3日間の調整の作業時間も必要になります、これを出荷調整(プレップ・アップ)と呼びます。

店頭での出荷調整の風景(ペトロフグランドピアノP210 Pasat)
  



なぜ新品のピアノをわざわざ調整する必要があるのか?とお考えの方が多いかと思いますが、1千万円クラスの最高級ピアノでも(むしろ天然素材の使用が多い高級ピアノほど)、新品時は初期の材質の動き(伸び縮み、歪み)が大きいので、性能(タッチや音色、響き、表現力)を重視するなら、これらを技術者の手で全ての部品の摺合せを最適化することが必要不可欠です。

大概のピアノは出荷調整が省かれています。

別に出荷調整をしなくても故障することはないので、大概のピアノはこのような余分なコストと手間がかかる出荷調整が省かれていますが、これをやるとやらないでは、同じピアノでも性能が全く違ってきます。

これは地味な作業ですが、その成果はパッと見には大きく変化したようには見えませんが、確実に基本性能を高める作業ですので、長く安定した高性能を発揮するには必要不可欠な作業です。

写真は神戸に納品予定のディアパソンの店頭での納品前の出荷調整の作業風景。
 


こうして出荷調整が完了してから納品するのが弊社のこだわりですが、さらに完了後にお客様のご都合がつけば、再度ご試弾いただき、演奏者の更なる細かいご希望に合わせる調整も可能です。

今回は出荷調整が完了後、神戸から再度ご来店頂き、調整後のご試弾をいただき、ご意見をお聞きしました。
こうすることにより、最初から、より演奏者好みの音色やタッチに仕上げたピアノを納品することができます。

出荷調整完了後の再試弾風景


納入調整とは

納入後の部屋の音響を考慮した上で、より演奏者の好みの音色やタッチ、響きに近づける作業です。

作業内容は同じですが、全体的な微調整と部屋の響き(環境)を考慮しながら、演奏者の好みの音色、響きに合わせる作業で約半日の作業時間になります。

最後の仕上げである整音作業風景

以降の定期のメンテナンスも同じ作業内容で約半日の作業時間になります、定期メンテナンスで同様の作業を繰り返すことにより、もう手放せないピアノになると思います。

定期のメンテナンスの作業風景


このようにピアノはひと手間、ふた手間の作業を加えることにより、同じピアノであっても、自分好みの気持ちが良いピアノになっていきますので、ピアノという楽器は、いわばイージーオーダーの楽器と云えます。
  
浜松ピアノ店でピアノを選ぶメリット



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


中古ピアノのリスクとデメリット

中古ピアノのメリットは安いことですが、リスクは消耗部品の寿命と近い将来大規模修理が必要な可能性があること、さらに長年の錆や歪んだ癖を修正して再調整するには相当な手間がかかるので大概は内部の調整が省かれているので弾き難く表現力の劣る中古ピアノが大半であること。

しかも中国向けに中古ピアノが買い尽くされて日本の中古ピアノその物が少なくなっているために、最近は仕入れ価格(業者の買取価格)が高くなり買い得な中古ピアノが少なくっています。

弊社1Fの中古ピアノコーナー


中古ピアノの実態

 日本国内の新品ピアノの販売はここ数十年も毎年減少してきて、現在では過去のピーク時の1割以下の販売台数ほどになっていますで、特に年式の新しい中古ピアノの数は少なくっています。

逆に中国はピアノブームでピアノ人口は増え続けていますので、安価な日本製の中古ピアノが人気なので、ここ十何年も大量の国産中古ピアノが中国に輸出され続け、今ではもう国内には、めぼしい中古ピアノは少なくなってきています。

そんな背景から今はピアノの売り出し広告よりも買い取り広告の方が圧倒的に多く「ピアノ、売って頂戴!」というテレビ広告まで出るようになりました。

なのでもう国内の中古ピアノの数が少なく、しかもファーストユーザーではなく古い中古ピアノが再販されることが多いので、そろそろ消耗部品の寿命が心配なピアノが多くなっています。

※ピアノの消耗部品はハンマーや弦、フェルト、クロス類ですが、古くなるとチューニングピンが緩んできて調律が狂い安くり響板の割れ等から雑音が発生することがありますが、その修理には大金が必要になります。
 
中古ピアノのメリット・デメリット



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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