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メンテナンスはどのような調律師に依頼すべきか? ②

過日、宮大工の仕事のTV番組のなかで、カンナを綺麗にかけるには13年かかるという話がありましたが、何でも職人ワザというのはそのくらいの下積みが必要なんでしょうね。

調律師が育つ過程も宮大工と同様ですが、なかなか下積みが出来る職場環境もなく、下積みの低い給与レベルでは若い人材もこないので、今は30代~40代の若い優秀な調律師がほとんど育っていません。

調律師の能力のピークは40歳
 調律師も長時間の集中力の持続が出来る気力と体力、更に聴力だけでなく視力も必要なので調律師の能力のピークは一説では40歳と云われ、後は年齢を重ねてもそれをいかに保つかのようです。
 
先日の週刊誌に人工知能(AI)の発達で、今後10年で給料の増える仕事、減る仕事という特集がありましたが、調律師の仕事はAIにとって代わられることはないですが、ピアノの性能を大切に考えられる方は限られていますので、調律師の絶対的な仕事量(依頼件数)は年々減り続けています。

弊社はピアノ愛好家のためのピアノ店がキャッチコピーですが、件数はあまり多くはないのですが愛用のピアノを、整調・調律・整音の順で自分好みのタッチや音色に仕上げて欲しいというピアノの愛好家の方からの仕事はなくならないように思っています。
 
弊社ではピアノの性能を大切にお考えの方を対象に、岡山から東は滋賀県、西は山口県、北は島根、鳥取、南は四国全域まで大概は1泊2日でメンテナンスにお伺いしています。

他の地区は、九州は福岡、中部地区は浜松の山原氏、関東はピアノプレップの山内君に委託して、他はその都度、筆者(植田)の人脈を通じた委託調律師にお願いしています。

本来は近くに住む調律師が理想的なのですが、調律師なら誰でも良いという訳ではないので調律師選びは難しいものがあります。

調整の主な工程を1分程度の動画に編集しています。

ご覧頂くとピアノの調整がいかに複雑で手間がかかる作業かご理解頂けると思いますが、お客様の理解不足もあり、日常的にこのような作業を行なっている調律師は極少数です。

画面をクリックするとYOU TUBEに切り変ります。
 










 




当店でピアノを選ぶメリット

ピアノの調律とメンテナンス
 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


メンテナンスはどのような調律師に依頼すべきか? ①

一般にメーカー系列や調律師協会の会員やスタインウェイ会等に所属の調律師に依頼すれば安心という風に考えられる方が多いかと思いますが、私見ですが過去の経験からするとこれらはあまりあてにはなりません。

何故かというと、そもそも本来の職人の技術を身に付けるには、たくさんの研修を受けたから上手くなると云うものではなく、特に調整(整調)について地味な作業(調整)を繰り返すことで初めて体得できるものだからです。
 
それでは良い調律師を選ぶ基準は?と問われると、言葉で説明すると調律(音程を合わせる作業)だけでなく、精密な調整が出来て仕上げの整音もきちんと出来る調律師が良いといことになります。

しかし現状では、この当たり前のことが当たり前にできる調律師が自体が少数ですし、仮に十分な技術力があっても調律師自身の調整に対する意識レベルが低ければ仕上がりに難があります。
 
1970年代のピアノがたくさん売れていた時代は、ヤマハもカワイも独自の調律学校で、高卒者を対象に1年間で調律(音程を合わせる作業)を学ばせ、卒業後はすぐに外回りの有料調律をしていました。

また当時は同じ町内にたくさんお客様がいたので非常に効率良く巡回でき、成績も売り上げ至上主義なので、会社から1日に出来るだけ多くの調律をこなすことが要求されるので、日常業務の中で1台のピアノをじっくり丁寧に仕上げるという経験がなく、これは現在のように嘱託調律師がメインになっても同じような傾向があります。

そのような事情で、本来の調律師として必要な何年もの下積みの期間がないまま、有料調律(音程を合わせる作業)をしてきて現在に至っています。

唯一の例外は、当時、高級ピアノのスタインウェイの 日本総代理店だった松尾楽器さんには余裕があったようで、調律学校の卒業生に給料を払いながら、自前で何年もお金にならない調整や整音の基礎訓練ををして、お客様も高額なスタインウェイだったので、日常業務のなかでも時間をかけた整調・調律・整音を行なうことができたので自然に優秀な調律師も育ったようです。

しかしその人たちも既に60歳以上になりましたし、スタインウェイ・ジャパンができてからメーカーの効率重視で、お金と時間をかけて若い技術者を一から育てるということがなくなりました。
  
職人としての調律師を育てるためには、何年もお金にならない下積みの訓練期間が必要なのですが、今では本来の職人としての技術を持った調律師を育てるのは至難のわざで、そのような事情で若くて優秀な調律師は極めて少数ということになります。

さらに仮に下積みの期間を作っても特に調整(整調)作業は地味で細かい作業の積み重ねで、ピアノが好きで余程技術に対して情熱がある人でないとすぐ辞めてしまうので、優秀な調律師を育てるの至難のことです。













浜松ピアノ店でピアノを選ぶメリット
  

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


床暖房には断熱パネルが必要不可欠です

床暖房はとても快適ですが、床暖房の上に直接ピアノを置くとピアノ自体が温もりますので、調律も調整もガタガタになり、最悪ピアノの響板も壊れます。特にグランドピアノの場合は、響板の下部に暖かい空気が溜まり響板が過乾燥で支障が出ます。
 
やむお得ず床暖房の上にピアノを置く場合は、ピアノの下に断熱パネルを敷かなければなりません。
既製品で約10万円程になりますが、親しい工務店さんがあれば独自にオーダーして製作してもらっても良いかと思います。

逆に床暖房は断熱パネルさえ敷いてやると、部屋の空気を暖めるエアコン暖房等に比べ、ピアノに優しい暖房になります。
 




注意点
ピアノの下に断熱パネルを敷くと、その分だけ床面より高くなり床面と段差ができますので、ピアノ本体だけでなくペダルや椅子の下も同じ高さのパネルを敷くのがポイントかと思います。

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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