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ピアノの運送費はいくら位かかるのか?

岡山大学の3階ホールへ搬入時の作業風景



住宅2Fへグランドを吊り上げて窓から搬入

運送費は地域格差がありますが市内の1F~1Fのアップライトピアノの移動で1万円5千前後、グランドピアノの場合は梱包料、開梱料含まれるので3万円前後となります、但し最近は人手不足のせいでピアノ運送費も今後は高くなりそうです。

グランドの国内移動はこのような布団による梱包になります。

これに上の写真のような2階吊り上げで1万円加算+特殊作業料、エレベーターの場合も1万円+特殊作業料ほどの加算になります。

案外安いのが長距離便で、たとえば岡山の倉庫から東京の倉庫までの運送費はアップライトピアノで1万5千前後、グランドピアノで3万円前後ですが、これは浜松を起点としたワンマントラックの路線便があり、これを利用すると倉庫から倉庫への運送費は比較的割安です。

ですから仮に岡山の実家1Fから東京の自宅1Fまでピアノを運んだ場合は、実家→岡山の倉庫→東京の倉庫→東京の自宅となり、アップライトピアノで5万円前後、グランドピアノで9万円前後になります。

船便のコンテナで、台数をまとめると海外からでも割安です。

ヨーロッパからの輸入の場合は、メーカーで1台1台梱包されてから1つのコンテナに入れて送られてきますので、ヨーロッパからの送料も1台1万円以下になります。 

チェコのペトロフ社からコンテナで浜松に入荷したペトロフピアノ

同じくハンブルグから入荷したスタインウェイ


海外からの輸入は、国内移動と違い厳重な梱包が必要になることですが、新品の場合はメーカーが写真のように厳重に梱包してくれますので大丈夫ですが、中古品の個人輸入の場合は梱包が大変です。

海外から1台だけの輸入の場合でも梱包さえ完璧にできれば、飛行機の貨物便も利用でき、たとえばチェコのプラハ空港から関西空港まで約500㎏のペトロフのグランドピアノを取り寄せても航空運賃は25万円程度です。

当店でピアノを選ぶメリット

 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


目で見るヨーロッパ製ピアノと国産ピアノの違い

打弦時に振動しやすいアップライトのアクションですが、これは本体にしっかりねじ止めできれば問題ないので、別にそのネジの取っ手がプラスティックであろうと金属であろうと性能には関係ないように思いますが、国産はプラスティックのネジ、純ヨーロッパ製のペトロフピアノは真鍮のネジになっています。

ペトロフピアノの真鍮のネジ

ヤマハのプラスティックのネジ


アップライトのダンパーペダルとソフトぺダルのバネが、ヨーロッパ製は板バネ、国産はコイルバネです。

コイルバネはオン、オフなら問題ないのですが、ハーフペダルには対応できません、板バネならペダルを踏む圧力が一定なので任意の効かせ方が可能です。

スタインウェイやペトロフはペダルの微調整が効く板バネを使用

鉄パイプにコイルバネを使用するヤマハ、ハーフペダルのような使い方は難しい。

楽器として箱全体で豊かに響かせるには箱(ケース)の作り(材質)が重要ですが、国産は積層材(接着面がスポンジ状になり響かない)を多用し、ヨーロッパ製は無垢材が多く使われていて、この辺りが楽器としての響きに大きく影響しています。

ペトロフピアノの鍵盤蓋


ヤマハの鍵盤蓋


ペトロフピアノの無垢の支柱

ハンドメイドのペトロフピアノの響板


ヤマハの積層材の支柱

音色も響きも違いますが、外装や椅子のデザインも国産品にはないヨーロッパ文化の伝統と魅力を持っています。


 これだけの違いがありますが、それでいて価格はアップライトで120万円~グランドピアノで310万円~(税、諸費用込み)から購入できる純ヨーロッパ製のペトロフは何とも魅力的なピアノです。
 
お薦めブランド ペトロフピアノ

知っておきたい生産国表示のルール

 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


国産ピアノとヨーロッパ製ピアノの魅力の違いは?

国産ピアノと違い、まだ昔ながらの工法で製造されている純ヨーロッパ製ピアノは独自の魅力を持っています。

日本を代表するヤマハとカワイピアノ


国産ピアノより少し高価ですが、独自の魅力を持つ純ヨーロッパ製のペトロフピアノとレーニッツシュピアノ 浜松ピアノ店に展示中


なぜ馴染みのあるヤマハ・カワイを選ばず、それらより少し高額な純ヨーロッパ製ピアノをお薦めするのか?ということですが、それは楽器としての魅力や特性が両者でかなり異なるからです。

国産ピアノは多くの販売実績があり、メードインジャパンで安心というところが魅力ですが、今では純国産ピアノ(全てを国内生産)は少ないですし、外装のデザインを含めて、相対的に楽器としての魅力に乏しいというところにあります。

文字で云うと国産ピアノはワープロで書いた文字、ヨーロッパ製のピアノは手書きの文字の違いのような違いがあります。

 ピアノの音色は最終整音でかなり自分好みに仕上げることができますが、やはり違うのが自然な木の明るい音色や箱全体で鳴る響きの魅力です。

国産ピアノは音があまり響かず早く減衰して行きますが、ヨーロッパ製は、音色の好みは別にして、ほぼ例外なく音が良く伸びます。

身近な例で云うとお風呂のなかで歌を謳うと自分の声が良く響き、謳って気持ちが良いのと似ています。

なぜこのような違いがあるのか?ということですが、基本的に楽器に対する考え方(哲学)の違いのようで、たとえば最近のカワイのピアノは、内部のアクションに木の替わりにカーボンファイバーを含ませた新素材を使っており、それを隠すことなく積極的にPRしています。

カーボン素材は木より軽く鉄よりも堅く、工場で均一な部品製作が可能で非常に合理的なのですが、湿気を吸収せず(フェルトやクロスとの相性が悪い)堅いが故に木のようなしなりがないので弾き心地に違和感があります。

このように人工素材は合理的なな反面、不自然で違和感がありますが、これは何を大切に考えるかという楽器作りに対する価値観(哲学)の違いのように思います。

両者を同時に比較ご試弾いただくと、その違いを体感いただけると思います。
浜松ピアノ店 ショールームより

浜松ピアノ店 ショールームより


知っておきたい生産国表示の業界ルール

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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