ピアノの性能を最大限引き出すために

Tuning & Maintenance

相性の良いピアノとの出会いのために

Choosing a piano

ピアノ日誌

Piano Diary

Home>ピアノ日誌

ピアノの防音対策 新築時からが圧倒的に有利です

筆者の防音の師匠 テクニカル・サウンドの中辻社長(右)
大阪にあるテクニカル・サウンドの工場にて

大阪府泉南市男里4-7-27  (有)テクニカル・サウンド



 工場は大阪府泉南市(関空の近く)にあり、元々、ヤマハの防音室の施工業者としてスタートしたようですが、元来、研究熱心な人なので、今では大手メーカー品より安価で高性能、しかも間取りも自由設計という、ユーザーから見ると何とも有難い、オリジナルの防音室(独自の遮音・音響設計)も手掛けています。関西地区以外でも関東と九州に協力店があるそうです。
  
新築時から防音室にすると安価で快適な防音室になります

新築の設計段階から防音対策をした場合は、築後の改造工事に比べて、工事が二重にならない分安い予算で施工が可能で、高い完成度で見栄えも良く高効率な音響空間になります。

下記はユーザー様の新築時(設計段階から)の施工例です。

マンションの防音施工例 
都内港区南麻布 I様 ファツィオリ F212 

工事中の様子


一戸建ては自由設計ができるので防音も思いのままに可能です
※マンションの場合は建築基準法の関係で制約があります
 
一戸建ての施工例 岡山県倉敷市 ボストンGP-156

一戸建ての場合はマンションとちがい建築基準法に縛られない自由設計なので、独自の防音も可能ですので、きちんとやると夜中でもピアノ、ドラム、ベースギターのトリオ演奏が可能ほどの防音性能が高い部屋になります。






余談ですが、中辻氏の話では、部屋の間取りが自由に取れる場合は、部屋の間取りを高さ3、幅5、奥行き7の比率にすると音響的に有利なようです。

 
 ピアノの防音対策
 
ピアノの性能を大切にお考えの方に
ピアノ選びで後悔しないための資料を無料進呈しています
 
  
  

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノの防音対策 アップとグランドの音の抜け方の違い

グランドとアップライトの絶対音量はほぼ同じ

体感上グランドピアノは大きな音がするように感じられますが、たとえば奥行き180㎝のGPと高さ131㎝のUPが出す音のエネルギーは理論上ほぼ同じと考えられていますので、、防音対策も同じレベルが必要になります。

グランドとアップでは音の抜け方に違いがあります

 
 アップライトは前面(演奏者側)はパネルで覆われているため演奏者には小さく聞こえますが、響板のある後ろ側(壁面)に音が抜けるので後ろ側は大きい音がしています。

グランドは音が上部と下部から抜け、天屋根が反射板になり右側(聴衆者側)に大きく音を飛ばすことができます。

GPとUPの特性の違いで防音対策も異なります。

そのような特性の違いから、音の通り道を遮断するには上下に音が抜けるグランドの方が容易で、後ろに音が抜けるアップライトの方が厄介です。
   
たとえばグランドは天屋根を閉じて床に厚手の絨毯を敷くだけでも音量は小さくなりますが、アップライトの場合は音が後ろに抜けるので床に絨毯を敷いても音を小さくする効果はありません。

写真は階下へ音(振動)を伝えないためのピアノ架台(遮音板の一種)のカタログですが、グランド用は下部のみの板状ですが、アップは下部と後ろ側も遮音するようにL字型になっています。



ピアノの防音対策

ピアノの性能を大切にお考えの方に
ピアノ選びで後悔しないための資料を無料進呈しています

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノの防音対策 マンションでは階下への防音が一番重要

 

最近のマンションは隣近所の音が聞こえないように防音対策がしっかりされていますが、ピアノの防音対策の優先順位は、床、壁、天井、ドア、窓の順になり、一番重要なのが階下への防音対策です。


マンションで階下(床)の防音対策が重要なワケ

 最近のマンションは空気伝播音(空気から音が伝わる)は十分に対策されていますが、階下(床)へは、唯一、個体振動音(人が飛んだり跳ねたりした時の振動)が加わり、それに階下の薄い天井板がスピーカーになり音が階下に増幅されます。
 
個体振動音の対策は単純に床を厚くしても効果がなく、ピアノと床の間に空気層をつくる(原理は窓の二重サッシと同じ)必要があります。

ユーザー様の防音施工例

個人病院での防音対策 山形県 スタインウェイB-211 
写真では単に台の上に載せたように見えますが、下図のように床と台の間に空気層を作っています。

階下に入院患者さんが寝ておられますが、空気層を作ることで夜間にピアノを弾いても階下に音が伝わらず、階下の入院患者さんからのクレームがゼロになりました。



№2は壁ですが、今のマンションの壁は厚いコンクリートなので音(空気伝播音)はこの厚い壁で遮断できるので、あまり大きな音を出さない限り大丈夫のようです。

更にとなると№3は天井です
上の階の床自体は頑丈なのですが、天井板は薄くて軽い天井板が使用されているために、天井板自体が太鼓の皮の働きをして上の階に音が増幅して伝わることがあるので、対策として軽量で強固な天井板に張り替えます。

№4ドア  
バイアフリータイプのドアならば空気が漏れないタイプのドアか、簡易的でも良いので2重ドアにする

№5窓
二重サッシにする、それもできればガラスとガラスの間を10㎝以上取ると防音効果が倍増します。

大概は№1だけでも大丈夫のように思いますが、万全を期せば№5までの防音対策をやることになります。
 
ピアノの防音対策

ピアノの性能を大切にお考えの方に
ピアノ選びで後悔しないための資料を無料進呈しています

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノ日誌Piano Diary


不要・中古ピアノ買取
ピアノ聴き比べ