ピアノの性能を最大限引き出すために

Tuning & Maintenance

相性の良いピアノとの出会いのために

Choosing a piano

ピアノ日誌

Piano Diary

Home>ピアノ日誌

スタインウェイの新価格(値上げ)が発表されました

スタインウェイの2018年の新価格が各機種数十万円の値上げで発表され、たとえばB-211で旧価格が税込¥14.580.000、新¥15.012.000と云ったところです。

何故、スタインウェイは毎年決まったように数パーセントの値上げになるのか違和感をおぼえたこともありましたが、毎年のことで今では慣れました。

たかだか数パーセントの値上げなので大したことはないとも考えられるのですが10年単位で見ると結構な金額になっています。



なぜ毎年数パーセントの値上げになるのか?

国産メーカーにこのあたりの値上げの事情を聞いてみると、材料費や人件費の値上がりもさることながら、どうやら国内工場の生産台数の減少に原因があるようです。

たとえば月産500台のピアノ工場が20%の減産で月産400台になれば工場の稼働率が20%下がるが、工場の維持管理費は同じなので、単純計算でピアノを20%値上げする必要があります。

それでも価格を据え置こうとすれば、現在は生産台数が多い中国工場から20%以上安い部品や部材を逆輸入すれば価格を据え置くことができます。

そのような背景から国産メーカーは上記のような方法で従来品の値上げを押えつつ、1台あたりの単価を上げるために高級バージョンとして従来品に加えて、新しくヤマハではSXシリーズ、カワイではシゲル・カワイシリーズが発売されていますが、これも一見値上げに見えないだけで実質的な値上げのように思います。

スタインウェイのような高級ピアノは基本的に本国生産(ファースト・ライン)なので部品や部材を安い生産国からの輸入品は使えず、元々高級ブランドなのでヤマハ、カワイのように新しく高級シリーズを作れないので、やむなく同じピアノが毎年数パーセントの値上げになりますが、むしろこの方が分かり易くて好感が持てます。

ただファツィオリのような年産120台という最初から限定少量生産の高級ピアノの場合は上記のような事情はないので、もともと高額ではありますが、スタインウェイのように毎年の値上げはあまりありません。

お薦めブランド スタインウェイ

お薦めブランド ファツィオリ

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


近年、若い調律師が育っていません

たとえば弊社の地元の岡山では、調律師の多くが60歳以上で20代、30代の調律師はいないようですが、全国的にも同じような傾向です。

調律師になるにはヤマハ、カワイが経営するの浜松の調律学校や他の調律専門学校を卒業する必要がありますが、最近は入学希望者が激減しているようで、国立音大の調律科も応募者がなくて廃止になっています。
 
またせっかく高い授業料を払って調律の専門学校を卒業し就職しても、その大半が1年ほどで退職するようです。
 
調律の仕事そのものも減少していて、あっても古いピアノの修理や外装磨きのような仕事ばかりで、調律師本来の匠の仕事を現場でコツコツと地道に学んでいく環境もなく、また地味な努力を重ねていくのが苦手な若い人も多いのも原因のようです。

調律師という仕事に憧れこれから調律師になりたいという方は、ピアノ演奏が好きでピアノをこよなく愛し、コツコツと地味で細かい作業の積み重ねをいとわない人でないと、特にこれからの調律師には向かないように思います。

今の時代は稼げるか稼げないかで仕事を選ぶのではなく、何よりも好きなことを仕事にするのが、調律師に限らず幸せな人生のためには必要なようなようです。
 
そのような背景のなか、浜松ピアノ店では今、有能な若い調律師が一人育ってきています。

店頭で納品前のペトロフピアノを出荷調整中の伊ヶ谷君28歳です。
 実家は東京都内、日大芸術学部音楽科卒のピアノ愛好家ですが、この仕事が好きなようですので上手く育ちそうです。

納品前のペトロフピアノの出荷調整中

こちらも納品前のウェンドル&ラングを出荷調整中です。


浜松ピアノでピアノを選ぶメリット

 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノの整調という言葉をご存じでしょうか?

ピアノのメンテナンスは本来、整調・調律・整音という3つの作業を順番に行う必要がありますが、調律と整音は知られていても整調についてはほとんど知られていません。

また整調には手間(数日という単位)がかかるのでほとんどのピアノで省かれています。

ピアノの整調とはピアノ内部の複雑なメカニズムの擦り合せの作業のことですが、いかなるピアノであれ、この作業を丁寧に行うとピアノの性能が大きく向上します。

調律の作業風景

 

整音は音色の粒を好ましい音色に整える作業です。

整音作業風景

 
ピアノの整調とは?ピアノ内部の複雑なメカニズムの擦り合せの作業ですが、これは地道な作業の積み重ねで手間がかかるので、今では高級ピアノを含めほとんどのピアノで省かれています。

ピアノに整調が必要な理由は?

ピアノは木やフェルトと云った自然素材の部品が全体で8千個、アクション部分だけでも6千個と云われた複雑なメカニズムを持った楽器です。

ですので自然素材ならではの個々の部材の伸縮や歪みが必ず出てきます。

またピアノは他の楽器が手や指で弓やバチを使って弾いたり叩いたりするのと違い、全てにリモートコントロールで、鍵盤からアクションを通じてハンマーで弦を叩いて音を出し、ダンパーペダルで響きを調整するという複雑な構造を持った楽器です。

弾いて気持ちが良いピアノ(表現力のあるピアノ)に仕上げるには、手間はかかりますが、この複雑なメカニズムの擦り合せの作業である整調が必要です。

 

こちらで独自の出荷調作業を動画でご案内しています。

整調作業風景

 
整調作業風景

整調作業風景

整調作業風景

整調作業風景

整調作業風景

整調作業風景

 
 当店でピアノを選ぶメリット

 

 

 

 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノ日誌Piano Diary


不要・中古ピアノ買取
ピアノ聴き比べ