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日本のピアノ市場(生)は小さくなっている!

現在の日本の生ピアノ市場は電子ピアノに食われ、ヨーロッパの一割以下、中国と比べるともう話にならないようで、日本市場があまりにも小さくなっているのでメーカーにいろいろ注文をつけても日本市場は無視されているようです。

たとえばスタインウェイは一昔前までは日本で年間200台ペースで売れており、ハンブルグから直接日本にコンテナで入荷していましたが、中国で年間1500台ほどスタインウェイが富裕層を中心に売れていたようで、今はハンブルグから一旦、中国の上海の保税倉庫に入荷したものを日本の必要分だけ分けてもらっていると聞きます。

ただ最近は頼みの中国市場は大不景気で多くの富裕層が没落し、ピアノの売り上げ台数も90%近くダウンして、そのためヤマハの株価も下がったようです。



小さくなった日本のピアノ市場なので、恐らくこれからはヤマハ、カワイはもちろんスタインウェイもメーカー直営ショールームでの販売が主流になっていくのではと想像されます。

スタインウェイの直営店「スタインウェイ&サンズ東京」が2021年1月 北青山に移転オープン。「スタインウェイ&サンズ東京」
 住所:〒107-0061 東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま1F
 TEL:03-6721-1618  

スタインウェイの直営ショールーム スタインウェイ&サンズ東京



スタインウェイの老舗、松尾楽器さんが閉店

中国でたくさん売れていたスタインウェイですが、最近、世界的にも注目されているのが最高級ピアノのファツィオリです。

年産数千台のスタインウェイに比べファツィオリは年産130台程度と数は少ないので、オーダーしてから入荷するまで1年近く待たなければならないこともあったようですが、それも希少価値で人気に拍車をかけています。

お奨めブランド ファツィオリ


ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノを選ぶ前にぜひご覧ください。

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弊社のグランドピアノの3日間の店頭での出荷調整作業を動画でお見せしています。
手間はかかりますが丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。尚、納入後のメンテナンスも同様の作業が必要です。DVD全24分

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアニストが専属調律師を持つ理由は?

ここでいう専属調律師とは全国ツアーをするピアニストが年間契約をして、ツアー先のホールのピアノの調整・調律・整音をコンサーの前に行う調律師を専属調律師と呼びます。



たとえば(故)中村紘子さんは自宅にスタインウェイのフルコンサートピアノを所有、月に1度、調律師の(故)鶴田さんがメンテナンスをしており中村紘子さんの音色やタッチの好みを知り尽くしていたので、全国を回る(故)中村紘子さんのコンサートツアーの時は専属調理師である鶴田さんが同行していました。

なぜ専属調律師が必要なのか?

専属調律師はコンサート会場に演奏者より先に前日入りして1日かけて、中村紘子さんの好みに合わせたタッチと音色に仕上げるので、演奏者である中村紘子さんは自宅のピアノと同じ感覚で演奏できるので、演奏者は会場に当日入りしても演奏に集中できます。

つまり自宅と同じスタインウェイが演奏会場にあっても、ピアノという楽器は調整や整音で音色もタッチも大きく変わるので、演奏者の好みを知り尽くしている専属調律師ならその意味で任せて安心という訳です。

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植田 信五


ピアノの性能を決める調整の重要性

ピアノは値段ほどの性能差はないと以前の日誌で書いたら反論もいただきました。

あるピアニストさんからの反論内容は、たとえばベーゼンドルファーは音色の引き出しが50くらいで、一般的なヤマハは5くらいの音色の引き出ししかないので性能差は歴然としているとのことでした。
これは多くのピアノを弾く機会のあるピアニストさんからの率直な感想だろうと思います。

私の感想

確かに体感された違いはあるのでしょうが、スタインウェイやベーゼンドルファーなどの高級ピアノは高額故に所有者もピアノを大切に考え日頃からきっちり調整や整音がされていることが多いので、演奏者からすると表現力の幅があると感じられ、一般的なヤマハやカワイの場合は、たとえホールにあるピアノでも調整する習慣がなくメンテナンスは調律だけで済まされているので、弾き比べると酷い状態で表現力が劣るピアノが大半ではないかと思います。

一昔前までは、多くのホールのスタインウェイは松尾楽器さんが毎年、2日かけた調整を行うように制度化しましたし、ベーゼンドルファーも今はなき日本ベーゼンさんが丁寧なメンテナンスをしていましたが、ヤマハ、カワイは短時間の調律だけで済まされているので性能差が歴然とつくのではと思います。

ピアノは自然素材を使った複雑なメカニズムを持ち、そのメカニズムを通じてリモートコントロールで打弦する楽器なので内部の丁寧な調整が不可欠ですが、国産ピアノメーカー自身が調整の重要性を理解しておらず、それ故にグランドピアノの調整ができる調律師も少なく、また日頃から調整する習慣もないのでピアニストの評価が低いものになっているように思います。

ホールのスタインウエイのメンテナンス風景




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