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ピアノの寿命をどう考えるべきか?

最近は新品の販売がピーク時の1割以下になって、それに伴い中古ピアノも古いものが多くなったので古くなるとどんな問題が出てくるのか?が経験的にわかってきました。

人間の体と同様にピアノも古くなると消耗部品も含めて全てに固く縮小してきてそれが不具合の原因になります。

弦楽器と違いピアノはメカニズムが複雑で消耗部品の交換の手間も大変です。

弦を止めているピンが緩んできて調律不能になったり弦自体も経年劣化が進み切れ易くなるので交換の必要が出てきますし、同様にハンマーやフェルト類、クロス類の交換も必要になってきます。

さらに面積の広い響板にも隙間ができたり亀裂が出て雑音が止まらなくなったりししますが、弦楽器はそのまま埋木ができますが、ピアノの場合は弦とフレームを外してから埋木するので修理費用が大金になります。

もちろん古いピアノも修理やオーバーホールをすればいつまでも使用することができますが、下手をすると新品ピアノの品代以上の修理費用になります。

オーバーホールされて今も現役の1910年製のペトロフピアノ(京都芸術センター)



今はもうメーカーはなくなりましたが、お洒落な外装のドイツのシンメルピアノ(お客様宅にて)

弊社2Fピアノ教室兼レンタルルームにある1979年製ヤマハG2
ピンの保持力が劣化しピンブロックとワンサイズ大きなピン、そして弦を新しいものと交換中作業中です。
 


古いピアノも適切な時期に適切な部品交換やオーバーホールさえしてやれば、優に100年以上の使用が可能ですが、古いピアノを長く使おうと考えるとそれなりにコストがかかります。

そのような背景を中古ピアノを購入する人も知っておく必要があります

ピアノの寿命について



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


集中していると意識が拡大していきます。

人は興味があるものや気になるものに意識が行きますが、それを続けていると徐々に意識が拡大してきて、以前は見えなかったものや聞こえなかったもの(気がつかなかったもの)を敏感に感じてくるようです。

チェコ・プラハのカレル橋にて




ピアノ愛好家の方はご自身の弾くピアノの音色や響きを良く聴かれているので(意識が集中)逆にピアノから出る雑音や音色の不揃い等も気になってきます。

よくある例としては、お気に入りのピアノを購入しても、ご自宅の静かな環境で心穏やかにピアノを弾いていると、今まで気がつかなった雑音や音色や響き、タッチ、その他、様々な気になるところが出てきます。

ピアノは部屋の音響等の違いもあり、試弾の時のイメージと違ってきますので、弊社では納入調整やその後のメンテナンスで、雑音も含めよりお好みのタッチや音色に仕上げていきますので、ピアノは既製品ではありますが、その意味でイージーオーダーの楽器だと考えています。
 
既に長年お使いのピアノの場合は、気になるところが出てきたら、一度、時間をかけて丁寧な整調と整音をしてもらえば、ずいぶん気持ちが良いピアノになると思います。

ピアノの調律とメンテナンス



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


浜松ピアノ店の中古ピアノが商品になるまでVol.1~Vol.5

中古ピアノも手間(コスト)はかかりますが丁寧に調整すると中古ピアノと云えども、魅力的な性能を発揮するピアノに生まれ変ることがご理解いただけます。

調整を理解せずピアノの性能は語れない


弊社の中古ピアノが商品になるまでの作業工程をvol.1 vol.2 vol.3  vol.4  Vol.5  に分けてで詳しく案内しています


弊社の中古ピアノが商品になるまで vol.1

中古のヤマハYUXが入荷しました。

ピアノの状態によっては弦やチューニングピン・ハンマー・ダンパー等の消耗部品の交換修理をまず行ないますが、今回のヤマハYUXは消耗している部品はあまりなく(あまり弾かれていなかったようです)経年変化の汚れやサビが目立っていたので、大掛かりではない部品交換修理とサビ取りをまず行ないました。





中の状態をチェック。




ハンマーフェルトについた弦の溝。
中心に当たってなくずれたまま跡がついているので綺麗に整形し直します。

ハンマーを整形して新品の時の形状にしました。

連打する上でかかせないフレンジコード(白いヒモ)も新品に交換。環境にもよりますが
10年以上はもちます


打弦したハンマーを元の位置に戻す役割のブライドルテープ(赤いチップのついた紐)も
黄ばんでいたので新品に交換しました。




金属のスプリングがハマっている緑色の溝も雑音予防で掃除をしました。


アクションの裏側にある金属のスプーン(ダンパースプーン)と棒状(ダンパーロッド)のもの
が錆びていたので磨きました。磨く理由は部品が汚れやサビでザラついていたりすると部品同士が擦れ合って雑音が出るからです。


弦が巻きついているチューニングピン、約230本あります。
これも指で1本ずつ磨きます。





vol.1 vol.2 vol.3  vol.4  Vol.5 


中古ピアノが商品になるまでVOL.2に続く

 

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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