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鍵盤が重くなる原因

ピアノは、複雑なメカニズムをもつ楽器だということはこれまでピアノ日誌で載せてきましたが、
たとえ丁寧に調整(整調・調律・整音)されたピアノでも、環境(特に湿度)によってはその効果が半減することがあります。今回はその一例をご紹介します。

 

 

 

 

手の力を限りなく抜いて鍵盤を半音階で弾いていくと、特定の鍵盤が重く感じることがあります。

これは、鍵盤・アクション・ダンパーの3つの内いずれかが原因ですが、今回メンテナンスを行なっていたスタインウェイセミコン(Cモデル)はアクションが原因でした。

 

 

 

 

湿気によってアクションメカニックの関節部分の赤いクロスが膨張して、その中に入っているピンを締めつけて円滑な動作が出来ていないことが原因です。これを業界用語で「スティック」と言います。

このスティックが、丁寧に調整された状態のピアノの効果を半減させてしまうどころか、最悪の場合、鍵盤さえも上がらなくなってしまうのです。

 

このスティックを確認するには幾つか方法がありますが、弦を打つハンマーのバウンドで判断することも出来ます。

 

この動画を見てみると、右のハンマーが降りた時に少しバウンドするのに対し、
一番左のハンマーは、もたついてバウンドしていません。
ブレーキがかかっていて「スティック」の状態です。これが特定の鍵盤を重くしていたのです。

 

 

 

 

この修理は一旦このピンを抜いて、ピンの周りを覆っている赤いクロスを削り、ピンがスムーズに動く硬さになるよう調整します。

 

 

空調管理が出来ていないと新品のピアノでも起こるので、特に湿度管理はピアノにとってとても重要なのです。

>>>ピアノの空調管理

 

 

※アクションを引き出さなくても譜面台を外して、弦の隙間から見ることが出来ますので、今回ご紹介したハンマーのバウンドを一度確認してみてくださいね。

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


ヤマハNo.U1の出荷調整

今週末納品のヤマハNo.U1の出荷調整にとりかかっています。

 

 

一度調整済みですが、ピアノは日に日に変化していく楽器なので、納品直前にもう1度全てをリセットし一番良い状態でお届けします。

 

 


チューニングピンも1本ずつ磨き直します。

 

 

 

 

鍵盤の小傷や汚れも1本ずつ羊毛バフで磨きます。

 

 

 

鍵盤のブッシングクロス(赤いクロス)も交換済み。

 

 

 

ブライドルテープとフレンジコードも交換済み。

 

 

 

鍵盤の高さも均一にリセット

 

 

 

深さも1鍵ずつ測って10mmに統一。

 


予定通り明日には完了出来そうです。

 

 

>>>出荷調整の重要性

 

>>>お客様の声その①

>>>お客様の声その②

>>>お客様の声その③

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三木 淳嗣(委託調律師)


関西メンテナンス

昨日は昨年11月末に大阪市に納品したディアパソンDR-500の納入調整にお伺いしました。

 


>>>ディアパソンDR-500出荷調してます

>>>納品にむけて作戦会議

 

サイズが奥行210cmありますが、エレベーターでなんとかギリギリ入り無事に納品出来たと聞いた時は、ホッとしました。

 

 

 

それにしても何とも素敵な防音室で、最後にご主人が素敵な音色を奏でてくれました。クラシック・ジャズ・洋楽などレパートリーも豊富でとても楽しそうに弾いていたので嬉しい限りです。

 

 

楽しい話もできマンションからの眺めも最高でした。ありがとうございました。

 

 

 

 

今日は午前中京都府精華町I様宅へ定期メンテナンスに行きました。

 

ボストンGP178

 

 

小学2年生のYちゃんが鍵盤を外したりカメラマンもしてくれました(笑)

 

 

 

Yちゃん興味深々でちょこちょこ作業を覗きに来てました。

 

 

 

 

午後は京都府八幡市のK様宅へ定期メンテナンスにお伺いしました。

 

ペトロフP-Ⅳ

 

 

 

 

 

ここも防音室でレコーディング用のマイクや編集するための機材やクラシックの本もたくさんあるので、時々分からないことがあれば気軽に教えてくれいつも頼りにしているそんなKさんです。

 

みなさまありがとうございました。

 

 

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三木 淳嗣(委託調律師)


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