[ ]純ヨーロッパ製ピアノのお奨め
たびたびご紹介したように現在のピアノ業界は中国中心で回っていて、日欧のピアノメーカーのピアノの多くは中国で生産、または委託生産されているのが現状で、お蔭で中国の上位メーカーの生産設備も最新のものが使われており品質も良くなっています。
今では1千万円クラスの高級ピアノのスタインウェイやファツィオリ等を除けば多くはありませんが純ヨーロッパ製ピアノ、すなわち全てヨーロッパで生産されている純ヨーロッパ製ピアノが魅力的です。
純ヨーロッパ製ピアノの魅力は、昔ながらの工法で1台1台手間をかけて作ることで、楽器としての基本性能(音色や響き)が良いこと
簡単に箇条下記にまとめると
①木材も短時間での人工乾燥ではなく、屋外で自然乾燥した無垢材が多く使われる
②工場の生産設備が合理化されていない(遅れている?)ので、1台1台手作業の行程が多く残る
昔ながらのレトロな作業現場 ペトロフの工場にて(いずれも筆者撮影)
プラハから東に140㎞、ペトロフの工場のある人口10万人ほどのクラローバの街並み
③ヨーロッパの老舗部品メーカーの部品を使う等の特徴を持っています。
結果として個々のブランドで味付けは多少違っても、共通して鳴りと響きが良いピアノになります。
それが純ヨーロッパ製が持つ共通した特徴ですが、特に差が出る(分かり易い)のが小型のピアノで、小型でも豊かな音量を持ち、魅力的な響きと音色を持ちます。
たとえばスタインウェイのS-155(奥行き155㎝)は名器と云われていますが、国産ピアノで同クラスの小型グランドでは魅力がなく最低でも奥行き180㎝クラスというのが常識ですが、名器と云われる所以は奥行き155㎝小型グランドでも、見かけによらず音量豊かで良い音色と響きを持つので名器と云われています。
同じく意味でイタリアの名器ファツィオリのF156(奥行き156㎝)がありますが、とても小型グランドとは思えないほど魅力的です。但し価格は共に1千万円になりますが。
車は大型にすれば乗り心地が良くなりますが、ピアノも同様で大型にすればそれなりに魅力的になります。国産ピアノでも奥行き210㎝クラスのグランドなると、丁寧に調整すればですが価格以上に弾き応えのあるピアノになります。
純ヨーロッパ製ピアノの特性は、小型のアップライトピアノでも魅力的な音色や響きを持つので、狭い日本の住宅環境で使用するには、小型でも魅力的な純ヨーロッパ製がお奨めかと思います。
お奨めブランド ペトロフ
お奨めブランド レーニッシュ
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