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中古ピアノのリスクとデメリット

中古ピアノのメリットは安いことですが、リスクは消耗部品の寿命と近い将来大規模修理が必要な可能性があること、さらに長年の錆や歪んだ癖を修正して再調整するには相当な手間がかかるので大概は内部の調整が省かれているので弾き難く表現力の劣る中古ピアノが大半であること。

しかも中国向けに中古ピアノが買い尽くされて日本の中古ピアノその物が少なくなっているために、最近は仕入れ価格(業者の買取価格)が高くなり買い得な中古ピアノが少なくっています。

弊社1Fの中古ピアノコーナー


中古ピアノの実態

 日本国内の新品ピアノの販売はここ数十年も毎年減少してきて、現在では過去のピーク時の1割以下の販売台数ほどになっていますで、特に年式の新しい中古ピアノの数は少なくっています。

逆に中国はピアノブームでピアノ人口は増え続けていますので、安価な日本製の中古ピアノが人気なので、ここ十何年も大量の国産中古ピアノが中国に輸出され続け、今ではもう国内には、めぼしい中古ピアノは少なくなってきています。

そんな背景から今はピアノの売り出し広告よりも買い取り広告の方が圧倒的に多く「ピアノ、売って頂戴!」というテレビ広告まで出るようになりました。

なのでもう国内の中古ピアノの数が少なく、しかもファーストユーザーではなく古い中古ピアノが再販されることが多いので、そろそろ消耗部品の寿命が心配なピアノが多くなっています。

※ピアノの消耗部品はハンマーや弦、フェルト、クロス類ですが、古くなるとチューニングピンが緩んできて調律が狂い安くり響板の割れ等から雑音が発生することがありますが、その修理には大金が必要になります。
 
中古ピアノのメリット・デメリット



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ヨーロッパ製ピアノは湿度の高い日本での使用は不向きか?

ヨーロッパ製ピアノは湿度の高い日本で使用するのは不向きである旨を楽器店さんから説明を受けたが本当でしょうか?というご質問をよく受けます。

浜松ピアノ店1Fショールームの風景

  
  ピアノを湿度の高い日本でピアノを使用するのは管理が大変という意味では当っていますが、これはヨーロッパ製でも日本製でも、ピアノの内部には木材やフェルトを使っており、その意味で湿度に強いピアノと云うピアノはありません。

今は日本でピアノに使用する木材は全部、輸入材になっていますで、その意味では世界的には皆同じということになります。

ただ安価なピアノは、均一な素材という意味でも安価なパーティクルボードや合板等の人工的に加工した木材を多用しますので、特に外装の歪みや捻じれが少ないという意味では当っていると思います。

ピアノではスプルース、カエデ、ブナ等様々な木材が使われています、特に音響に重要な響板や響棒は音響特性に優れたスプルースが使われいますが機能に応じて最も適した特質をもつ木材が適材適所に使用されています。

ところで昔のピアノは、木材を屋外で数年の天然乾燥を経てピアノに使用されるのが日本でも当たり前でしたが、近年は合理化のために室内で短時間で強制的に人工乾燥されるようになったようで、それだと折角良い木材を使用しても木の細胞を痛めると云われています。

屋外で十分に天然乾燥された木材(ペトロフの工場にて筆者撮影)
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無垢材が使われるヨーロッパ製グランドピアノの支柱(ペトロフの工場にて)
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音響に重要な響板と響棒(ペトロフの工場にて筆者撮影)
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無垢材が使われている鍵盤蓋(ペトロフの工場にて筆者撮影)
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日本製であれ輸入ピアノであれ高級なピアノほど無垢材の使用が多くなりますので湿気には敏感になります。

ピアノ内部のセンターピンを赤いクロスで巻いた関節部分、ここが湿気るとスティックになります。

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安価な量産ピアノは外装には伸縮や歪みが少ないパーティクルボードや積層材が多用されるので、均一で安定した品質という意味では良いのですが、天然素材が多い高級ピアノに比べると、音色や響きと云った楽器としての魅力は乏しくなります。

ピアノの寿命は?

ピアノの選び方とその問題点

お薦めブランド ペトロフ



 
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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


最近のピアノの運送事情

難易度の高いグランドピアノの道路からの吊り上げ搬入作業。
スタインウェイ搬入時に、福岡市にて撮影

弊社がいつも利用しているピアノの運送会社さんを取材、最近のピアノ運送業界の実態がよくわかりました。

ピアノ運送会社の倉庫ですが、ピアノは倉庫の隅に少しあるだけで多くはコピー機や精密事務機械です。


最近のピアノ運送会社は名称こそピアノ運送ですが、今やピアノ運送部門の売り上げは全体の2割位なのだそうで、多くは一般では輸送が難しい大型家電品やコピー機、精密事務機のようです。

ちなみに新品ピアノの配送の流れは、基本的に浜松が拠点になりますので、浜松から路線便と呼ばれるワンマンの乗り合いトラック(ピアノだけの混載)が以前は週1回程度、南は鹿児島、北は東京以北まで出ていてましたが、最近は出荷が少なく2週間に一度位のペースになっています。

しかも原則として高速道路は使わず、一般道を利用、依頼に応じて各地の運送会社の倉庫に順番に下ろしていくようになっていますので、これを利用すると遠距離でも結構安価なのですが最近は値上がりしています。

運送業者の話では、運転者の募集をしても人が来ないので給与も上げる必要があるので最近は運送費も高くなってきています。

海外からの新品ピアノは、このようなメーカーで規格化された段ボールに入って日本に入荷します。

浜松に船便のコンテナで 入荷したペトロフピアノ。

 
スタインウェイの倉庫にて


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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