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ピアノ 親指酷使し腱鞘炎 の新聞記事を読んでピアノ屋として思うこと

5/10の読売新聞朝刊の記事「ピアノ 親指酷使し腱鞘炎」で、お医者さんが対処療法を書いていましたが、ピアノ屋としてはお医者さんとは別の見方もあります。





 
ご相談者はピアノ講師をされていて、レッスンの他に演奏会も重なるためにピアノの練習が欠かせず、その結果として親指が腱鞘炎になったそうですが、練習をしばらく休むと痛みはなくなるそうです。
お医者さんの診断では腱鞘炎の一つだそうで、指を休ませるか、湿布するか痛め止めを打つしかないようです。

個人差もあるので絶対という訳ではないのですが、ピアノ屋の私からみれば、一度、ピアノの調整をきちんとやれば、猛練習しても腱鞘炎になる確率は随分低くなると思います。
それと同時に鍵盤のレスポンスとコントロールが良くなるので、表現力豊かなピアノになり、自然に聴かせる演奏ができるようになります。

腱鞘炎にならないためにピアノの性能を大切にお考えの方は是非、ご覧ください。
個々の調整作業を1分の動画に編集してご説明しています

先ずは土台である鍵盤調整から、これだけでも随分弾き易い(レスポンスの良い)ピアノに変身します。


ピアノという楽器は、ご存じのように鍵盤からアクションというメカニズムを通して打弦するという複雑な構造の楽器なので、鍵盤から打弦するまでのメカニズムが十分に調整されていないと、どうしても力が入り無理な弾き方になるので腱鞘炎になるようです。

歯に例えると歯の矯正をして歯並びを良くしてから噛みわせ調整をすると、力まなくても食べ物がサクサク噛めるようになると同じで、大きな音も力まなくても出ますし、小さな音も綺麗に出るようになります。

調律が狂うとよくわかるので調律されますが、鍵盤から打弦するまでのメカニズムについては少しづつ不具合(不調整)の度合いが大きくなってくるので気づき難いのですが、定期調律ごとに少し時間とお金は余分かかりますが、メカニズムの丁寧な調整を調律師さんにお願いすると大概は解決するように思います。

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植田 信五


ピアノの大きさ(GPは奥行き、UPは背の高さ)の違いについて №.2

大きさによるもう一つの違いは、白鍵、黒鍵の大きさは標準鍵盤なので同じですが、大きなピアノは鍵盤の奥行きが長くなる分、弾き易くなることです。
鍵盤はシーソーのような動きをしますのでシーソーが長くなる分自然なタッチでコントロールしやすくなります。

グランドピアノのアクションの模型

アップライトの鍵盤ですが
鍵盤(白鍵)の大きさは同じでもピアノの大きさにより鍵盤全体の長さはかなり違います


しかしながら最近はグランド、アップに限らず部屋のインテリアに似合う木目で、コンパクトなピアノでありながら、弾き心地や音色の良いピアノ(小型の高級品)を希望される傾向があります。

基本的(理論的)には前述の通りなのですが、これが高級なピアノや純ヨーロッパ製のピアノでは、小さなピアノでも魅力的な低音と音色で弾き心地の良いピアノも存在します。

たとえばスタインウェイにS-155(奥行き155㎝)ファツィオリではF156(奥行き156㎝)という小型のグランドピアノがありますが、お値段は1千万円超えになりますが名器と云われています。

その訳は小さなグランドとは思えないほどの豊かで魅力的な低音を出しますし、弾いてみるととても小型のグランドピアノとは思えないほど良く鳴りますし魅力的な弾き心地です。

逆に云えば、さほどの高級ピアノでなくても大きなピアノになると音量も大きく弾いて気持ちが良いのですが、高級なピアノ(特に純ヨーロッパ製)になると、小型のピアノでも弾き心地も良いし音色や響きも魅力的ですが、安価な小型ピアノではそれが難しくなります。
 
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ピアノの大きさ(GPは奥行き、UPは背の高さ)の違いについて №1

大ホールに設置されているフルコンサートピアノ(写真はスタインウェイD-274 奥行き274㎝)

鍵盤は標準鍵盤で88鍵なのでピアノの横幅はホールのピアノも、ご家庭のアップライトピアノもほぼ同じ大きさになりますが、フルコンサートピアノは奥行きが長く270㎝くらいになります。
 
グランドピアノは右側面がえぐれていて左側が長くなっていますが、理由は高音域には長い弦は必要はなく低音域の巻き線を長く張るためにこのような形になっています。

スタインウェイセミコンサートピアノ C-227(奥行き227㎝)

 
小ホールや家庭用では一番大きなサイズで奥行き210㎝ 写真はペトロフP210


大きなグランドピアノでも小さなアップライトピアノでも各音域の周波数は同じですから、弦の張力が同じだとすれば大きなピアノはその分弦が細くなります。

特にピアノの低音域は太い巻き線で低音を出す仕組みですが、これが大きなピアノ(GPは奥行き、UPは背の高さ)ほど低音域の巻き線を細くすることができます。

細く長い巻き線の結果として、メリハリのある魅力的な低音を出すことができます、逆に小さなピアノは巻き線が短くしか張れないのでその分太い巻き線になるので、極低音域になると極端に云えばただ音が出てるだけの音になります。

ちなみに大きさの違いはアップライトでは背の高さ118cm~132cm、グランドは奥行き151cm~274cmになりますが、横幅はいずれも標準鍵盤の88鍵なのでほぼ同じになります。

アップライトの低音部の巻き線 小さなピアノはこの巻き線が太くなります


まとめますと、大きなピアノはその構造的な特性としてメリハリのある魅力的な低音が出ますので、ホールのフルコンサートピアノを弾く機会がありましたら低音域をぜひお試してみて下さい。

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植田 信五


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