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出張メンテナンス in 神戸

 

今週も兵庫県は神戸市にやってまいりました。

いつもお世話になっているM先生、ピアノはディアパソンDR-5

 

 

 

鍵盤についているキャプスタンスクリューを磨いてリセット。

 

 

 

本体と鍵盤フレームに隙間がないようにこのボタンを上下させて棚板調整をします。

 

 

 

 

すぐそばではM 先生が先生の子どもと我が娘と遊んでくれています。楽しそうです。

 

 

 

 

繊細なピアニッシモや素早い連打をする上でかかせないアクションの基盤となるジャックの前後高さの位置調整もリセット。

 

 

 

次高音部のこの横長いバー(カポダストロバー)と弦の接触部からどのメーカーもよくシャンシャン鳴ることがあります。

 

 

真下から見るとこんな感じです。

弦がここにめり込んでいて、金属同士なのでどうしても接触面がシャンシャン鳴ることがあります。

 

今回は3本中、右の弦だけがシャンシャン鳴っていたので、ほんのわずか右にずらしました。

 

これでシャンシャン音がピタリと止みました。

 

 

 

 

スムーズに連打できるようにスプリングを調整。

 

 

 

 

49A=442Hzで調律

 

 

 

 

こもった音があったので、3本の弦とハンマーの当たりを確認すると、一番左の弦だけ早く当たっていたので、少しヤスリで落とし同時に当たるように調整、輪郭のある音色になりました。

 

 

 

M先生ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

午後は垂水区のN様、ピアノはボストンGP−178(象牙黒檀仕様)

 

 

 

キャプスタンスクリューも磨いてリセット。

 

 

 

フロント(手前)部の隙間を確認、左右に振って最低1mmの遊びが必要です。左右に遊びがなければ引っかかってる状態、あり過ぎるのもパワーロスになるのでクロスを調整またはクロスの張替え修理が必要です。

 

 

バランス(真ん中)部は少しだけクロスと木が膨張してキツかったので、クロスを圧縮、穴の汚れをホジホジして調整。

 

 

 

 

ジャックの前後高さの位置もイイ感じをキープしてました。

 

 

 

 

鍵盤の高さと傾きに少し変化があったのでリセット。

 

 

高さが綺麗に揃いました。

 

 

 

鍵盤の沈む量(深さ)も10mmに統一。

 

音量や音色を揃えるためには、先ず鍵盤の動きや深さやアクションの動くタイミングを揃える「整調」が必須です。

 

 

 

調律もリセット。

 

 

床の色と合わせてオーダーしたピアノ架台です。

これで階下への個体振動音がシャットアウトされて、マンション等の防音対策にはもってこいの逸品です。

N様ありがとうございました。

 

 

>>>マンションの防音対策に効果的なのはコレ!

 

>>>メンテナンスは整調・調律・整音の3点セットがオススメです!

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


ピアノの選び方とその問題点

世の中のほとんどのピアノは持てる性能の半分ほどしか出していません。

そのワケは簡単で調律のみで整調と整音が省かれているからです。同じピアノでも丁寧な整調と整音で性能が全く違ったものになります。



高級グランドではヤマハのSXシリーズ、カワイではシゲル・カワイ、予算があればスタインウェイを購入すれば性能的には満足すると考える方が多いと思いますが、調律だけではだめで、十分な調整(整調)と整音をしないと本来の性能を発揮しないということを理解されている方は、驚くことにメーカーの経営幹部や専門家である調律師を含めても少数のように思います。

それが証拠に鳴り物入りのヤマハやカワイの高級グランドシーズもタッチがバラバラで重くて弾き難く、個々の音色も不揃いのピアノを見ることがありますし、高級ピアノの代名詞であるスタインウェイでさえ、ひと昔前まではハンブルグから日本に直接入荷したものを出荷前に日本で3日間の出荷調整をしてから出荷されていましたので、安心でした。

今のスタインウェイは販売の中心が中国なので、ハンブルグから上海の保税倉庫に保管され、必要に応じて上海の倉庫から日本に送られてきたものを、日本で5時間(ひと昔まえまでは24時間)の出荷調整だけで納品されて、納品後も大半は調律だけで済まされています。

高額な高級ピアノでもこのような状況ですので、そのらより安価なピアノや中古ピアノともなるともっと酷い状況になっていても不思議ではありません。

そのような背景があるので「ほとんどのピアノが性能の半分ほどしか出していません」ということになります。



ピアノの選び方とその問題点

間違いだらけのピアノ選び


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


調律(メンテナンス)の時期は半年か、1年ごとが適切か?

調律(音の高さを合わせる作業)の保持時間は設置環境により数時間でも微妙に狂ってきますので、その意味では調律は瞬間的な芸術といえます。

たとえばコンサートホールではコンサートごとに調律をしますが、演奏は勿論ですが、舞台の強い照明でピアノのフレームや弦、響板等が温められ2時間の演奏時間中でも狂ってきますし、一般家庭でも朝夕の温度差が大きい部屋に置けば早期に調律が狂います。

逆に24時間の適切な空調の部屋(楽器保管庫等)にピアノを置くと、演奏しない限り調律はほとんど狂いません。

このように設置環や演奏頻度で、調律だけでなく調整(鍵盤、アクション、ダンパー等)や音色も変化してきますので、そのようなピアノの特性上、演奏者が違和感を覚えた時がメンテナンスの時期ということになりますので、特定の期間というものはありません。

ただ、どこに意識を集中するか?でその部分の意識が拡大(敏感になる)してくるので、調律の狂いなのか、音色なのか、タッチなのか、雑音なのか、気になるところが人によって微妙に異なりますので、演奏者が何らかの違和感を覚えた時がメンテナンスの時期ということになります。

ところで長く調律しないとピアノが壊れるという話を聞かれたことがあるかも知れませんが、少なくとも5~10年は弾かないということであれば、ピアノを休ませる意味で無理に調律はしない方がピアノのためには良いと思います。

弦楽器は弾かない時は弦を緩めますがこれはピアノも同じで、弦が緩みますとその分、響板に対する弦圧が低減するので響板には優しいことになります、新たに弾き始める時には数回の調律が必要になりますが調律しないと壊れるということはありません。

ただ新品のピアノは木材の伸縮や歪み、弦の伸びも大きいので調律も狂い易く、ピアノが設置環境に馴染み安定するまでの数年間は、アクションを中心としたムービングパーツを正しい状態に保つためにも早めのメンテナンスが好ましいと云えます。

メンテナンスの作業風景








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