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ベヒシュタイン動画  Bechstein×YouTube 

みんなのピアノ選びから抜粋



明るくピュアな音色を追求しているメーカー。独ベルリンにて製造。
スタがフレーム、ベーゼンがケースなら、べヒは響板の鳴りで勝負。

不必要な共鳴を抑える構造と高張力から生まれる純度の高い音は、研ぎ澄ました日本刀のよう。

和音でもそれぞれの音が浮き立ちます。ドビュッシーもその特有の透明感を愛したと言われていますね。

大ホールでのコンチェルトにも対応できるよう2000年から高音域のフレーム設計を変更。

高い音のボリュームがアップした反面、往年のファンからは「スタインウェイみたい」「個性が失われた」との指摘も。音色か音響か、伝統あるブランドならではの難しい選択といえます。

2013.3.7
CD紹介でも取り上げているジルベルシュタインの弾く〈熱情〉。
激情が迸る最終楽章を情熱的な演奏で聴かせてくれます。
 キラキラした音質ながら音色がスタインウェイとは違いますね。
鋭さと潤いが同居した瑞々しい音で聴く〈熱情〉、悪くないかも。

   Ludwig van Beethoven - Piano Sonata No.23, Op.57 "Appassionata" - (3) Allegro ma non troppo - Presto 

みんなのピアノ選び

お薦めブランド

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ベーゼンドルファー動画  Bosendorfer×YouTube 

みんなのピアノ選びから抜粋


木の香り漂うあたたかい響きが特色のメーカー。墺ウィーンで製造。
響板に使用しているフィヒテ材をボディ、支柱にも採用、ピアノ全体を木箱として鳴らす設計です。

キラキラと輝かしい高音のスタインウェイとは対照的にズーンと太く伸びやかに鳴り響く低音域が魅力。前者を金管楽器に例えるなら、こちらは木管楽器といった印象でしょうか。

弱点は大ホールで演奏する際のパワー不足。高音の落ち着いた響きが少し物足りないとの意見も。室内楽、サロン音楽との相性は抜群、一部のピアニストやオーディオ・マニアに好まれる老舗ブランドです。
*2008年よりヤマハの子会社化。現在も変わらず生産を継続。 

若きバドゥラ=スコダが巨匠オイストラフと共演している動画です。
演奏のみならずピアノの円やかな音色もヴァイオリンをサポート。
古い録音でもハンマーフェルトの柔らかさがよく伝わってきます。
こんなベーゼンドルファーでモーツァルトを聴くと心が和みますね。

 Mozart, Sonata for piano and violin KV 454 - Ojstrach, Badura-Skoda 1/2   

みんなのピアノ選び

お薦めブランド

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノ選びの新提案 まず音を比べよう!

みんなのピアノ選びから抜粋



聴き比べ企画第1弾は、その《ゴルトベルク変奏曲》より〈アリア〉を約1分間。人気メーカーのピアノで自ら演奏したものを音楽用PCMレコーダーを使って録音しました。“自演自作”ですのであしからず。
 スタインウェイ C-227.

ベーゼンドルファー (Bosendorfer Model 185)

ベヒシュタイン (Bechstein M/P192)

ファツィオリ (Fazioli F183)

いずれもファミリーサイズのグランドピアノです。
1000万円クラスの楽器を豪華に4台並べてみました。

ピアノ入門者は、ブランドではなく“好みの音”を選んでみましょう。
ピアノ愛好家は、どのメーカーの音か耳を澄まして予想して下さい。
ピアノを扱うプロを自認される方なら、全問正解して当たり前?!
 
 他メーカーの音も聴き比べたい!という方はこちら

ディアパソン(DIAPASON DR-300
  
ヤマハ (YAMAHA S4)

カワイ (KAWAI SK-3)


ボストン (BOSTON GP178)


ペトロフ (PETROF PⅣ)
 

  
私が<アリア>を選曲した理由は、楽曲・演奏よりもメーカーによる音の個性を届けたいと考えたからです。

ガッツリ演奏してしまうと聴き手は曲の方に気を取られるうえ、案外どんなピアノでも良く聴こえてしまうもの。

技巧を凝らした派手な演奏ではなくゆったりしたテンポでダンパーペダル(右ペダル)を使用しない演奏の方が、ピアノメーカー特有の音色・響きの違いをじっくり聴き比べるのに相応しいと判断しました。

録音するにあたっては、レコーダーのマイク位置、録音レベル等、どのピアノも同様にセットしています。

打鍵したときにピアノ内部で発生するノイズ(金属音やダンパーフェルトの擦れる音など)もそのままに収録。

音については一切修正していないので、より弾き手に近い雰囲気で各ピアノの個性を感じて貰えるはずです。

ピアノを納品した後のユーザーの反応も様々ですが、私なりの印象を申し上げますと、音を基準にピアノを選ばれた方は、とても大切に管理されてメンテナンスにも気を配っている印象があります。

逆に、あまり品定めしないでブランドイメージや価格、外観だけで選んでしまった方ほど、後になってから

クレームが発生したり、アフターケアも“なおざり”のときが…。これも楽器に対する意識の違いでしょうか。

まず音選びに始まり、タッチ、楽器の造り、メンテナンス等を熟慮の上、最終判断は再び音に帰結。

《ゴルトベルク変奏曲》さながらの展開ですが、そんな音楽的なピアノ選びを私は推します。

興味あるメーカーがあれば、ぜひ実際の音を、響きを体感するためにショールームへ足を運んでみて下さい!
やはりピアノは楽器ですから、購入者には音が何より大切な選考基準であって欲しいと願っています。

みんのピアノ選び
 

お薦めブランド

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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