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メンテナンスはどのような調律師に依頼すべきか? ①

一般にメーカー系列や調律師協会の会員やスタインウェイ会等に所属の調律師に依頼すれば安心という風に考えられる方が多いかと思いますが、私見ですが過去の経験からするとこれらはあまりあてにはなりません。

何故かというと、そもそも本来の職人の技術を身に付けるには、たくさんの研修を受けたから上手くなると云うものではなく、特に調整(整調)について地味な作業(調整)を繰り返すことで初めて体得できるものだからです。
 
それでは良い調律師を選ぶ基準は?と問われると、言葉で説明すると調律(音程を合わせる作業)だけでなく、精密な調整が出来て仕上げの整音もきちんと出来る調律師が良いといことになります。

しかし現状では、この当たり前のことが当たり前にできる調律師が自体が少数ですし、仮に十分な技術力があっても調律師自身の調整に対する意識レベルが低ければ仕上がりに難があります。
 
1970年代のピアノがたくさん売れていた時代は、ヤマハもカワイも独自の調律学校で、高卒者を対象に1年間で調律(音程を合わせる作業)を学ばせ、卒業後はすぐに外回りの有料調律をしていました。

また当時は同じ町内にたくさんお客様がいたので非常に効率良く巡回でき、成績も売り上げ至上主義なので、会社から1日に出来るだけ多くの調律をこなすことが要求されるので、日常業務の中で1台のピアノをじっくり丁寧に仕上げるという経験がなく、これは現在のように嘱託調律師がメインになっても同じような傾向があります。

そのような事情で、本来の調律師として必要な何年もの下積みの期間がないまま、有料調律(音程を合わせる作業)をしてきて現在に至っています。

唯一の例外は、当時、高級ピアノのスタインウェイの 日本総代理店だった松尾楽器さんには余裕があったようで、調律学校の卒業生に給料を払いながら、自前で何年もお金にならない調整や整音の基礎訓練ををして、お客様も高額なスタインウェイだったので、日常業務のなかでも時間をかけた整調・調律・整音を行なうことができたので自然に優秀な調律師も育ったようです。

しかしその人たちも既に60歳以上になりましたし、スタインウェイ・ジャパンができてからメーカーの効率重視で、お金と時間をかけて若い技術者を一から育てるということがなくなりました。
  
職人としての調律師を育てるためには、何年もお金にならない下積みの訓練期間が必要なのですが、今では本来の職人としての技術を持った調律師を育てるのは至難のわざで、そのような事情で若くて優秀な調律師は極めて少数ということになります。

さらに仮に下積みの期間を作っても特に調整(整調)作業は地味で細かい作業の積み重ねで、ピアノが好きで余程技術に対して情熱がある人でないとすぐ辞めてしまうので、優秀な調律師を育てるの至難のことです。













浜松ピアノ店でピアノを選ぶメリット
  

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床暖房には断熱パネルが必要不可欠です

床暖房はとても快適ですが、床暖房の上に直接ピアノを置くとピアノ自体が温もりますので、調律も調整もガタガタになり、最悪ピアノの響板も壊れます。特にグランドピアノの場合は、響板の下部に暖かい空気が溜まり響板が過乾燥で支障が出ます。
 
やむお得ず床暖房の上にピアノを置く場合は、ピアノの下に断熱パネルを敷かなければなりません。
既製品で約10万円程になりますが、親しい工務店さんがあれば独自にオーダーして製作してもらっても良いかと思います。

逆に床暖房は断熱パネルさえ敷いてやると、部屋の空気を暖めるエアコン暖房等に比べ、ピアノに優しい暖房になります。
 




注意点
ピアノの下に断熱パネルを敷くと、その分だけ床面より高くなり床面と段差ができますので、ピアノ本体だけでなくペダルや椅子の下も同じ高さのパネルを敷くのがポイントかと思います。

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生ピアノの防音対策に、夜間と早朝には電子ピアノ併用のお奨め

メーカーさんの話では、生ピアノの販売は落ち込んでいますが電子ピアノは良く売れているようです。
「それは結構なことですね!」と申し上げると「それが結構ではないんです」
そのワケをお聞きすると、最近の電子ピアノは10万円未満の電子ピアノばかりで儲けにならないとのことでした。


 
電子楽器メーカー、ローランドの創業者である(故)梯(カケハシ)氏によると、生ピアノは3本の弦を叩いていますが、今のところで電子ピアノは1本の弦を叩いている感じなので、頑張って生ピアノに近い音を出すように研究しますとのお話でした。

私見ですが、生ピアノは人間や自然界と同じでアナログで弦楽器と打楽器の特性を併せ持ちますが、電子ピアノ(デジタルピアノ)は、いかに巧妙にタッチを工夫し、良い音源をサンプリングして上質なスピーカーとアンプで鳴らしても、どこまで行っても電子ピアノであるわけです。

電子ピアノはいくら頑張っても生ピアノ(アコスティック)にはなれませんが、生ピアノにはないデジタル楽器ならではの良い特性を持っています。夜間や早朝でも生ピアノが弾けるほどの防音対策は大変ですが、そのような時に10万円の電子ピアノなら、10万円の防音対策費と割り切って電子ピアノを併用するのも一つの選択肢のように思います。

電子ピアノで練習してもピアノは上達するか? ①
  
電子ピアノで練習してもピアノは上達するか? ②


電子ピアノで練習してもピアノは上達するか?③

ピアノの防音対策

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