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整調と整音が語られないピアノ業界の不思議

ピアノの性能(音色・タッチ・響き)を評価する時に、性能に重要な影響を及ぼす整調と整音が全く考慮されることなく、単にブランドイメージだけで語られているのがピアノ業界の不思議なところです。
 
調律の所要時間は1時間少々ですが、整調作業は2~3時間、半日、1日(8時間)、2日(16時間)~と作業時間にも大きな幅があり、整音も丁寧に行うと半日から1日かかりますので、整調・整音済みと云っても手間をかける時間で性能に雲泥の差が出ます。
 
 ピアノの整調とは?
ピアノの整調とは丁寧にメカニズの擦り合せをした上で、歯の矯正を行い歯の噛みわせ調整をすれば歯並びが美しいだけでなく、物がサクサク噛めるようになりますが、これがピアノの基本的な整調作業なので、一通りやると最低でも2日はかかる作業です。
 
ピアノの整音とは?
ハンマーが弦を正しく叩くようにした上で、ハンマーの形状を整えハンマーの硬さを調整することで音色を整えていく作業です。

先ずは弦当たりから始めます、弦当たりとは3本の弦を同時にハンマーが叩くように調整する作業です。

カーボン紙で弦に色をつけてから打弦するとハンマーに打弦跡が残りますので正確な弦当り調整が可能になります。


ハンマーが弦を叩いていない部分だけを少し削ります

最後にハンマーに針を刺して音色の粒を揃えます


これも歯の噛みわせ調整に似て、1音の3本の弦に対してハンマーが同時に弦を叩くように弦またはハンマーを修正しますが、正常な弦合わせができていないと本来の音が出ません。

さらにハンマーの形状や堅さで音色にバラツキや音色や響き自体が変ってきますので、これを演奏者の好みの音色に音色の粒を揃えていく作業で、さらにソフトペタルを使った時の音色も重要です。
 
整音はこのような作業内容ですので、このようにやるには普通の新品ピアノで半日から1日の作業時間が必要です。

いかなるピアノの性能も、どこまで入念に調整するかと大きな差がでますし、さらに演奏者の好みのタッチと音色に仕上げるので、ピアノという楽器はいわばイージーオーダーの楽器です。

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


子供の練習用には中古ピアノでも大丈夫か?

初心者でもベテランでも中古ピアノ(古い)と云う理由では特に問題はありません。

しかし中古ピアノは見た目は綺麗でも、前ユーザーの使用頻度や設置環境で、内部のメカニズムのコンディションに大きな差が出ます、それを丁寧に調整して最適なコンディションに仕上げるには相当な時間とコストがかかります。

最近ではご自身の古いピアノを実家から移動して、今度は我が子用にお使いになりたいと云う方も多いのですが、弊社では移動の際に1ヶ月ほどお預かりして外装のクリーニングと内部を丁寧に再調整してから新居にお届けします。

その際の費用が20~30万円程度は(運送費別)かかりますが、そのかわり見た目も含め下手な新品より快適なピアノに仕上がります。

1台の古いピアノを最良のコンディションに仕上げるにはその位の時間と手間がかかりますので、基本的に中古ピアノの安価な大量販売には無理があります。

外装とは別に、内部も丁寧に手を入れます
ディアパソンの中古グランドピアノの調整風景





 
本来の中古ピアノのリニューアルにはそのくらいのコストがかかりますので、特に大量展示で安売りされている中古ピアノの場合は、外装は綺麗でも調律と簡単な修理だけで内部のメカニズムがほとんど調整されておらず弾き難いピアノが多いので、もし性能を大切にお考えになるならば、静かな環境で新品以上に1台1台丁寧に試弾してみる必要があります。

中古ピアノも1台1台丁寧に甦らせて販売するのが独自の流儀です

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


電子ピアノで練習してもピアノは上達するか?③

①②で電子ピアノはクラシックピアノを学ぶには不向きというお話をしましたが、電子ピアノはデジタル楽器ならではの魅力があります。

電子ピアノはご存じのように、軽量コンパクトで価格も安くメンテナンスフリーで音量調整もできて合理的なのですが、特にお子様の教育用として生ピアノの代わりに電子ピアノでクラシックピアノを学ぼうとするところには無理があります。

しかしながらデジタルキーボードならではの利便性があります。
それはソフト次第ですが、電子ピアノは他の電子楽器や特にPCとの相性が良いということです。

電子ピアノもポータブルタイプを選びスタンドもX型の折り畳み式にすれば部屋も有効活用でき持ち運びも簡単です。


たとえばコンピューターミュージックという言葉がありますが、電子ピアノは記憶・再生は簡単ですし、PCと接続すれば弾いた曲を簡単に楽譜化することができますし、内蔵の音源でピアノ以外の音色も出すことができ音楽情報のやり取りも簡単です。

電子ピアノ(デジタルキーボード)のそうような特性を活用すれば、クラシックピアノ以外のジャンルではいろいろな活用があります。

その延長線の上に電子オルガン(エレクトーン)がありますが、これが高価で、しかもレッスンを続けるためには、新機種が出ると教室と同じものに買い替えもしなければならないので予算的にも大変です。

これは私見ですが
鍵盤楽器でクラシック以外のポップスやジャズを学び楽しむには別に高価な電子ピアノや電子オルガン(エレクトーン)である必要はなく、電子ピアノや安価なシンセサイザーの方が遥かに合理的だと思います。

どんな楽器の音も出すことできるシンセサーザー
これでお値段は12万円です。

センセサイザーはプロ用でも10万円~20万円で購入可能でピアノもオルガンの音も自由自在に出すことができます。

その昔、コロッケのものまねのライブに行きましたが、バックバンドは、一人の演奏者で数台のシンセサーザーでこと足りていました。

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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