[ ]コンサートチューナーの葛藤
コンサートチューナーと云えば調律師の最高峰として一般に認識されており、調律師になったならばコンサートチュナーをめざす人も多いかと思いますが知られざる悩みがあるようです。
一般の調律と違いコンサートの調律は本番を前に限られた時間のなかで、早く正確な調整、調律・整音が求められますが、それ自体は特に問題ではありません。
問題は短時間で演奏者の好みに仕上げる必要があること
大きなホールでは冬場は朝から暖房を入れても昼過ぎから暖かくなってきますし(温度変化ですぐに調律が狂う)さらに演奏者が指慣らしを兼ねて当日の演奏曲を一通り演奏しますのでかなり狂います。
演奏者の指慣らしが終わってから、やっと演奏者の希望(音色やタッチ)を考慮しながら短い時間で演奏者の望むピアノに仕上げる必要があります。さらに本番になると今度はステージの上の強力なライトがピアノ自体を温めすぐに調律が狂います。
こんな過酷な環境のなかで、安定した調律を保持し、短時間でタッチや響きも演奏者の好みに仕上げる必要があるコンサートチューナーの仕事は大変ですが、いくら一生懸命仕事をしても最終的な仕上げが演奏者に気に入ってもらえないと演奏者から不評を買います。
ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に
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弦楽器や他の楽器と違うピアノならではの特殊性をご理解頂くためのもので、一旦ピアノの特殊性をご理解頂くとピアノという楽器に対する概念や対処も大きく変わり、これまで以上にピアノと良い関係が築けます。
浜松ピアノ店代表 植田信五 筆者プロフィール
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