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クララ・シューマンが愛したグロトリアン・スタインヴェツクピアノのお話

過日、丁寧に復元されたクララ・シューマン(シューマンの奥さん)が特注、愛用されたと云われる1877年製のグロトリアン・スタインヴェック(岡山市中区 劉生容記念館)の試弾に田中節夫先生とお邪魔しました。



クララ・シューマン(1819~1896)
ドイツ、ライプツィヒ生まれ、ピアノ教師をしていた父親からピアノを習い9歳でプロデビュー、ゲーテやパガニーニ、ショパンなどと交流を持ち、天才ピアニストとして人気を博す、20歳で9歳上のシューマンと結婚、8人の子供に恵まれる1999年までドイツの100マルク紙幣にも彼女の肖像画が使われていたほどの人気者。

このグロトリアン、元々はドイツでテオドール・スタインウェイと共同事業者でしたが、スタインウェイがアメリカに移住後、職場仲間と新しくピアノ工房を立ち上げてからのもので、今でも当時とは違いますが、グロトリアンというピアノは生産、販売されています。

このピアノは背の低いクララに合わせて脚を少し短くされたそうで、見た目にはわかりませんが、通常よりやや鍵盤とペタルの位置が低くなっているそうです。

田中先生の演奏で古き良きグロトリアンの音色を味わっているオーナーの三船先生です。

ところで、なぜ100年以上前のピアノをわざわざ大金をかけて内外装のリニューアルまでして使用するのか?という疑問を、ピアノ愛好家でもある田中先生に投げかけてみました。

田中先生曰く、今のピアノはユーバサル・デザインで作られているので、昔のような民族とか国とかいう独自の個性が少なくなっているので物足らないのだそうです。
 
なのでクララ・シューマン愛用のピアノで、ぜひ、シューマンを題材にしたピアノコンサートをしたいそうです。


ピアノ屋としては100年以上前のピアノとなると、いかにリニューアルしたとしても、保守管理はいかがなものか?という不安があるのでいろいろ友人、知人の技術者の意見も聞いてみました。

彼等の意見では、自社(自分)が販売したピアノ以外は、メンテナンスの依頼がきても断るというということでした、その理由は、ピアノには無数の接着面があので、100年以上経過した接着面は、いつ剥がれてもおかしくないので、何か起こると面倒であるという結論でした。

なのでファーストピアノとしではなく、セカンドピアノとして昔の音色を味わいながら大切に弾くピアノという感じでした。
 
幸いこの劉生容記念館は、三船先生のお父さんが有名が画家であり、元々はその絵を保管するためのホールですので、他の音楽ホールと違い空調管理が良いので、このような古いピアノの保管にも適しているようです。

ピアノの調律とメンテナンス

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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