[ ]古いピアノの魅力について
修復されたクララ・シューマン(シューマンの奥さん)愛用の1877年製のグロトリアン・スタインヴェック
新品は高価なので安い中古品をという考え方が一般的ですが、古い良質の中古品の中には、今の新品ピアノのように安心だけど個性がなく、どれも似たようなピアノになっているのとは違い、文化的、民族的に独自の個性的な魅力を持つピアノもあります。
上記のピアノは約146年前のピアノですが、このピアノでシューマンの曲をメインのピアノコンサートをしたいピアニストやピアノ愛好家は私が知っているだけでたくさんおられます。
天然記念物の岡山県北の醍醐桜にピアノに聴いてもらうという粋な主旨で、スタインヴェックをわざわざ持ち込んでのピアノコンサートをした時のもので、演奏はアメリカ人のルース・フレンチカ先生です。
1869年に開校された明倫小学校に地域の人々から1918年に寄贈されたペトロフピアノを地域の人々がリニュアルして、現在の京都芸術文化センターで、1918年製のペトロフピアノでのコンサート風景です。
NHKで浜松の職人として何度も取り上げられた浜松在住のピアノ職人、森重氏がリニューアルした1969年製のヤマハです。再塗装して猫脚に仕上げました.
こちらも森重氏の作品で1971年製のヤマハU1ですが、元々は黒艶出しのものを塗装を剥離して、木目の艶消しにして脚も猫足に仕上げました。
このように古い国産ピアノでも手間をかければ新品以上に魅力的なピアノとして蘇りますが、ヨーロッパ製の中古品のように高額での販売は難しいので、ビジネスとしての旨味が少ないのですが、ご試弾頂くと、個性的で魅力的なピアノとして評価していただけるのではと思います。
外装が醸し出す雰囲気もさることながら、音色や響きも今の新品ピアノにはない、魅力を感じていただけるのではないでしょうか。
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